はじめる

#暴力

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全564作品・

'ごめんなさい'が言えて


'ありがとう'が言えない。



'死にたい'が思えて


'生きたい'が思えない。



'大丈夫'が言えて


'助けて'が言えない。


俺をこんなふうにさせたのは


全てあんたのせいなんだよ_

Rihito_・2020-11-11
母さん
姉さん
父さん
ごめんなさい
死にたい
大丈夫
ありがとう
生きたい
助けて
辛い
苦しい
孤独
恐怖
優しさ
接し方
喋り方
無視
暴力
虐待
差別
ポエム
生きてていいの?
↭*
@オススメ




※今回の内容は虐待です。


※そのため、残酷描写が多く含まれております。



※想像してしまう方や心を痛める方は、注意してお読みください。




ーーーーーーーーーーーーーー





長編小説


『世界でいちばん美しい朝陽』









 衣の赤色と黒い影。

 そして、木立に残る引っ掻き傷。



 誰かが言った御伽の国なんて、もう埃がかぶっている気がした。







 まだ新しい葉っぱがカサカサと擦れて、微笑んでいる。


「キイナ、お帰り」

 枝先に下がる葉っぱたちが、そよ風と共に迎えてくれた。



「うん。ただいま」

 心の中ではなく、本当にその言葉を口にする。

 リアルに自然の声が分かるのだ。



「また人間界に疲れたのかい?」

 今度は、隣に立つ楠からの低い声だった。


 私は真の人間だけど、自然達は私のことを人間扱いしない時がある。

 私を何だと思っているんだろう?


「うん。疲れた。だから、また此処へ来たの」


 私が住んでいる場所は田舎町の長閑なところで、近くには澄み切った森がある。


 逆に言えば、森の自然たちと話すこの場所は、私の家から歩けるほど近いのだ。



 長年、この田舎町に住んでるけど、自分が森と話せると知ったのは最近だった。




「また嫌なことでもあったの?」

 いつの間にか、私が座っていた岩場の隣にツバメが来ていた。



 高校にも行けなくて、友達からも見放された私だけど、自然からはこんなにも愛されてる。


 私にはちゃんと私を想ってくれる「人」がいる。それだけで泣いてしまいそうだった。




「実はね、また義親に殴られたの。お前なんか貰いたくなかったって言われた」

 私がツバメたちに話すその言葉は中身が筒抜けたようで、か細いものだった。





 だいぶ前から、両親に嫌われているのが不思議で仕方なかった。


 それでも、自分と両親の間に血縁関係がないと知った日から、両親に嫌われる理由を察した。



 もちろん、引き取ってもらった当初は笑っていて、義親とも仲が良かった。


 でも、楽しかったのは最初だけで、中学生の頃から人との関わりが難しくなって、義親に負担をかけていた。



 全ての責任やストレスの原因を私に押し付けては、強く当たるようになったのだ。





 私が養子であることや義親のことは、前に訪れたときに森の自然たちに話していた。


 葉っぱや楠、ツバメ。目の前にいるこの子たちが、唯一の理解者だった。


「僕たちはキイナがここに居てくれて、すごく嬉しいよ。ちゃんと此処まで来て、僕たちを頼ってくれる。キイナ、ありがとう」

 そう言ったツバメが私の手にそっと身を寄せた。


 柔らかい毛並みから伝わる温度が心に染みていくけれど、ツバメの話し声が重く悲しく感じたのは気のせいだろう。



「私たちも同じよ、キイナ。それに、キイナはよく頑張っていると思う。その傷だって痛々しいけれど、いつかきっと無くなるわ」

 また風が吹いてきて、頭上の緑たちが音を立てた。


 すると何かが降ってきて、私の頬を優しく撫でてから膝に落ちた。


 落ちてきたものの正体はヨモギの葉だった。



 たぶん、服の袖で隠していた切り傷を察したんだと思う。


 私がカミソリを使って、自分で切った傷を。



 ヨモギの葉を私にくれた理由は、それが傷口に良いからだと思う。



「うん。ツバメさんも葉っぱさんも、ありがとう」


 視界を滲ませながら、そう告げた。




「家に帰るのは嫌だろう?近くにおいで。幹に凭れていいから、一眠りしていきなさい」


「そうだね。楠さん、ありがとう」


 すっかり眠っていたツバメさんを両手で抱えて、楠の幹に身を預ける。



 目を閉じると、静かな森の音が耳の奥で木霊した。



 こんなところ、誰かに見られたら笑われると思う。

 見た目は高校生だけど、幼稚園児みたいだってバカにされる。


 それでも、そんなことは気にしなかった。

 ただ今は、私を必要としてくれて守ってくれる森と眠りにつきたくて瞼を閉じた。







「キーちゃん」


 セピア色の古い記憶の中で、目の前にいた女の人がそう言った。


 まるで花のように微笑んでこっちを見てくれる。



 だけど、その人の額には大きな痣があった。


 今度は頭を撫でてくれるけど、微かに見えた腕はとても細く、脆いように見えた。




 この女の人は一体、誰なんだろう?

 それに、私のことをキーちゃんと呼ぶ人なんて居たかな?








__バンッ!!


 突然、大きな衝撃とひどい痛みが右の足首を襲った。


 目を開けると、冷酷な表情をした父親が立っていた。

 殴られたその次は、私の歩きまでをも奪うというの?



 いつの間にか、セピア色の風景と女の人は脳裏から消え去っていた。

 もう少しあの記憶を見ていたかったけど、それどころじゃなかった。


「おい、またお出かけか?何処に行ってた?」


 父親の言葉には心配の色さえ見えず、むしろ自分の玩具が居なくなったことに不満を持っているようだった。

 私はちゃんと人間なのに、義親は何だと思ってるんだろう?


 父親が出している冷凍庫のような空気に耐えられなくなり、目線を逸らしたくて自分の机をずっと見つめた。

 視界が滲んでしまうのも、叩かれた足首が痛むのも必死に我慢する。



 もう、嫌だよ。


 私が産まれたのは、あなた達のストレス発散器具になるため?


 ううん。違う。
 愛されたかったから。必要として欲しかったから。


 自分への問いかけを全力で否定した。

 考えるのも苦しくなって、森で待っているあの子達に会いたかった。


 悲劇のヒロインだと嘲笑われてもいい。


 私にはもう頼る場所が無い。愛してくれる人がいない。

 だから、どうしようも無い。




「チッ。お前なんか、最初から産まれてこなければ良かったのにな!」


 それだけの言葉を投げ捨てて、自分の父親はドアを強引に閉めた。



 ふと目尻を擦ってから起き上がる。

 足首が本格的に痛み始めた右足を引き摺りつつ、机の下にある小さなスペースに顔を覗かせた。


 日に日にエスカレートしていく暴言や暴力から逃げるように、少し大きめの収納ケースを引っ張り出す。

 その中には私の大切な物がたくさん入っている。

 読んだ小説や可愛らしいぬいぐるみ達。
 自分の体を傷付けるための道具も、その中に入れていた。


 色んなものが入っている中で、私は一つのバッグを取り出した。

 其れは高校生の私じゃ到底使えない、幼稚園児が使うようなバッグだった。



 そして、何の躊躇いもなく、そのバッグを抱き締めた。




「ママっ………」


 そのバッグは、私の実の母親が亡くなる前に買ってくれたものだった。

 辛いことがある度に、これを抱き締めていたせいか深いシワが刻まれていた。



「辛いよ、ママ。助けてっ………」

 本当の母親に甘えるみたいにずっと泣いた。


 本当の母親のことは昔からママと呼んでいるせいか、余計に泣きたくなった。




 そうやって抱き締めていたら、いつの間にか五分ほどが経っていた。

 抱き締めていたバッグを体から引き離し、手元でそっと眺めた。

 黄色の生地で、中身はいちごのボタンで閉じられている。


 実の母親が亡くなってから十年が経つけれど、その小さなバッグに今でもママの想いが宿っている気がした。



「ん、眠い」

 ふと睡魔に襲われて、そろそろカーテンを閉めて寝ようと思った。


 その直後、バッグを抱えていた両手に何かが当たるような感覚があった。

 中に何か入ってるのかな?



 気になった私はいちごのボタンを外して中を探した。


 すると、内ポケットに入っている白い紙切れが目に止まった。



 手に取ってバッグから出してみると、厚紙に近く、写真のようなものだった。

 だけど、私は写真の裏面に書いてあるものに驚いた。






ありがとう。幸せになってね。
白木 涙癒凪




 涙癒凪と書かれた上部にはルイナと読みが書かれていた。

 そこからして、名前なんだと感じた。



 でも、私が名前だと思ったもう一つの理由は。


「………白木」

 そこに書かれていた苗字が、私の本当の苗字だったから。



 この家の養子になるときに、私はそれまでの苗字を捨て、木下に変わった。


 白木という名は、私が最初に持っていた苗字だった。



 そして、私とよく似ている名前と、他人ではない明らかなメッセージ。


 そこに書かれたものを見て、一つの答えに辿り着いた気がした。



 ついに意を決して、写真の表を見てみる。



 そこに刻まれた景色は、森の中で立っている女性と一匹のツバメだった。

 ツバメは女性の肩に乗っていて、なんだか笑っているように見える。


 周りには、楠と萌える緑の葉が映っていた。




 そして、女性の腕の中には可愛らしい赤ちゃんが寝ていた。




 私は驚きを隠せないまま、ある真実を確信した。



 だけど、私の思うことが本当の真実だと言えない。


 それを確信に変えたくて、夜空が明るくなるタイミングを待った。

 そして、夜の闇が薄くなった頃に家を出た。



 叩かれた足首の痛みを和らげるために湿布を貼ったけど、自分の体重が押しかかる度に辛かった。


 それでも、そんなものに構うほど余裕がなかった。



 あそこに映っていたのが本当にママだとしたら?

 今でもママが私を愛しているとしたら?

 ママと森の自然たちが話せるとしたら?




 嫌でも溢れてくる期待が、走るスピードをさらに上げた。

 森の中に入って、ツバメたちと話すあの場所へと辿り着く。


「キイナ、よく来たね。待ってたよ」

 私が話しかける前に、隣の楠が低い声でそう言った。


「私が来ることを知っていたの?」


「ううん。ただ、そろそろ君が本当の母親について聞いてくると思ってたんだ」


「楠さんお願い!ママについて知ってることを話して!」

 持ってきたあの写真を握り締めて、必死に懇願した。


 もういないママに伸ばす手元が、もう少しで届く気がした。



「分かった。ルイナ、今から話すからね?」

 不意にママの名前が出てきて、体がぴくっと反応する。


 それから、楠さんの長い話に耳を傾けた。





 まず、白木涙癒凪がキイナのお母さんだ。これだけはハッキリと言っておくね。


 僕らがルイナと出会ったのは数十年前だった。突然、この場所に小学生くらいのルイナがやって来たんだよ。

 痛々しい痣ばかりのルイナは泣いてて、辛そうな顔をしてた。


 痣があった理由はキイナにも分かるよね?君のお母さんも、君のように虐待を受けていたんだよ。

 それも、実の両親から暴言や暴力をずっと受けてた。

 一番酷かったときには、熱湯を浴びせられたと本人が言ってたよ。そのせいで、ルイナの額には大きな痣が残ってしまったんだ。


 ルイナはちゃんと学校に行ってたけど、自分を取り繕うことに嫌気がさしてたらしい。

 僕らはたくさん相談に乗って、たくさんルイナを励ましてたよ。

 そしたら、ルイナは笑って「ありがとう」っていつも言ってたんだ。

 時には辛いことも忘れて笑ったり、歌を歌ったりして。

 ルイナはよく泣いてたけど、その何倍も笑ってた。


 でも、彼女の体は虐待に耐えきれず、だんだんと弱く脆いものになっていった。病弱だったんだ。

 それでも、不幸を背負いながらルイナはいつも笑ってくれた。


 病気に侵される日々の中で、ルイナは運命の人と出会った。

 翔月(かける)という男だ。彼はルイナの辛い過去を知りながらも、ルイナを愛していた。

 二人は仲良しのカップルだった。


 そんな時、ルイナのお腹に子供ができた。そう、それがキイナだったんだ。

 二人の考えた結果、翔月の両親にだけ報告しに行った。許可がもらえたら、駆け落ちして三人で幸せに過ごすことを考えていたらしい。

 でも、翔月の両親から許可は貰えなかった。それどころか、ルイナが虐待を受けていた事を知ると、彼女のことを嫌って猛反対だった。

 二人はなんとか許してもらおうとしたけど、翔月の両親は翔月だけを強引に連れて、姿を消したんだ。


 そして、一人になったルイナは悩み抜いて、キイナを産むことにしたんだ。この子だけは絶対に守り抜く、と心に決めて。

 キイナを出産してから、ルイナは此処に来てくれたよ。まだ赤ちゃんだった君を抱えて。


 それでも、ルイナの病気が悪化してしまって、キイナの入学式に彼女はもう居なかった。

 亡くなってしまい、キイナのランドセル姿も見れなかったんだ。


 そして、残されたキイナは今の家庭に引き取られたんだ。





「まさか、ママも私と同じだったなんて……」

 楠さんが話し終わってから、私は鼻を啜った。


「話してくれてありがとう」

 頑張って笑顔を作って、そう告げた。

 ママのことが知れてよかった。


「どういたしまして。それよりもキイナ。自分の名前を地面に書いてみて」

 いつの間にか、空が明るく染まっていて、地面がハッキリと見えていた。


 楠さんに言われた通り、木の枝を使って自分の名前を書いた。


帰癒汝

 それが私の名前だった。


「実は、キイナの名前にはちゃんと意味があるんだよ」


「帰癒汝の帰という字には、この森に帰っておいでという意味がある。

帰癒汝の汝はルイナから見たキイナのこと。

そして、帰癒汝の癒には自分を癒す、つまり幸せを見つけて欲しいっていう意味があるんだ」


 自分で書いた名前を眺めながら、ママからの愛情を感じた。

 今まで名前をバカにされたことはあったけど、そんな意味があるなんて思いもしなかった。



「おそらくだけど、キイナは夢の中でお母さんに会っていると思うよ」

 楠さんの言葉が聞こえた気がしたけど、なんて言っているのか聞こえず、静かに空を見上げた。






 ママ、ありがとう。


 ママの想い、ちゃんと受け取ったからね。




 心から溢れる大粒の雫が光に照らされる。


 森の木々を縫うように、朝の陽光が射し込んでくる。

 まるで森が眠りから覚めるみたいに輝き出した。



「楠さん、ありが」


 お礼を言おうとしたけど、言葉が途切れた。



 生き生きとした雰囲気が感じられず、もう話せない気がして寂しくなった。





 でも、きっと私一人でも大丈夫だと思う。





 大切な人たちを愛おしく思いながら、手の中にある写真を優しく握りしめる。







 たくさんの痛みと愛情を知った私が見ていたのは、世界でいちばん美しい朝陽だった。





-完-


夕雁_低浮上・2020-10-13
長編小説
なんですか?これは(真顔)
ここまで雑魚い小説があろうか。
書いた本人はあまり満足してないですね
また次の小説で頑張ります
とりあえず感想くれると嬉しい
crying.bird_
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ほんのすこしでも
しあわせになると
著しく不安。


あたしに暴力ふるってくるヤツ、
いきなり怒鳴りつけてくるヤツ、
最近いないけど、ほんとうにいいのか??!?

ミミィ@NOTE15ガチ勢・2020-09-20
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幸せ
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心の声
心のドア
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