泪猫・2025-07-31
ポエム
病み
死
あの時死んでいればよかったより
あの時死ぬのをやめてよかったと思いたい
こんな薬がもし実在したら‥
💊
このカプセルを服用すれば24時間以内に
安らかな眠りにつく事が出来ます
但し、一度服用すると打ち消す薬は御座いませんので今一度よく考えてからの服用をお勧め致します
本当に自分が愛する人と生きて死んで同じところに骨を埋めてまっさらになりたい。
きっとそれは、許されないことなんだろうけれど。
『心臓』
自分の心音を確かめるように息をする。
それで何か変わるわけでもないけれど、時たまどうしてもそれがしたくなる。
何が怖いんだろうと自分自身に問いかける。
大体答えは返ってこない。
そりゃぁ、自分で言葉にしないと答えにはならないだろうけど。
一定のスピードで刻まれるその音は、確かに自分が生きている証だ。
あんな不健康な生活をしていても、この心音だけは変わらない。
死ぬまできっと、音階が違くなっても、音を刻むことはやめないだろう。
きっとそれが安心するのだ。
自分がここにいるという証が、きっとそれだけは本当なのだ。
目を閉じる。 音を聞く。
今日も死に損なった証。 それが存在を主張する。
愛おしくも悍ましい生よ。 どうかこのまま物語を刻んでおくれ。
観客が飽きるまで、人形が壊れるまで。
それまで鼓動を鳴らしておくれ。
生きた証が欲しいと思った。
こんな僕でも生きていたんだと、誰かに知ってもらえるような。
そんな証が欲しかった。
君の隣に立てる人間になりたかった。
お前を超えれる存在になりたかった。
私は/俺は
勝手に失望して望んで、手を出してはいけないものに手を伸ばした。
自分の為だけに走った先にあったのは、世界を破滅に導く船頭役。
そうやってみんなに迷惑をかけて。
それでも泣きながら、或いは笑って手を伸ばしてくれた。
そんなみんなの為に。
これ以上、ただの1人だって殺させてなるものか。
あの感情は嘘なんかじゃなかったのに。
あの言葉も、本当だったのに。
僕は君から幸福だけを与えられたい
その分君は何十年後かの
僕の死を背負っておくれよ
明日を生きたい人に自分の命あげたい。
死にたい自分より生きたい人に生きて欲しい。
「いつか」を信じた私は
まだ君に会えると信じている
『俺のこと、忘れないでね』
そう言って、風船が割れるように消えたあいつの居場所は未だにしれない。
「死体をまだ見てないんだ」
言い訳のようにそういう俺を、彼らは好きにさせてくれている。
それが何よりありがたい。
これは、俺があいつの死を認めたくないだけだとわかっている。
それでもーー。
坂を登っている間はいい。
怖いのは、急な下り坂だ。
全部最低に向かって行く気がする。
『最も底』なんてあるはずがないから、永遠に苦しいだけ。
血反吐を吐くような絶望と、最高を求めてしまう浅ましさ。
醜い自分に怖気がして、それでも私は生きている。
『多分、俺はこの戦いを生き残れない。 俺はきっとお前の隣を歩めない』
手紙を握る手の力が強くなる。
視界が涙で揺れる。
『それでも俺は幸せだったよ。 お前が俺を好きだって言ってくれたこと。 お前の隣で笑えたこと』
チリンチリンと夏風に風鈴が涼しげな音を立てるのが聞こえる。 あいつは、あの音が好きだった。
『全部全部お前からもらった宝物だよ』
待って、と手を伸ばした。
貴方は後ろを振り向くことなくただ前へと行く。
一寸先も見えないような暗闇へと足を進めていく。
そっちは貴方が行くべき場所ではない。
貴方が行くべきは天国で、俺の罪やらなんやらを貴方が背負う必要はない。
喉元から溢れる激情も、号叫も、まるで別世界のもののようで。
今までいろんなものを失ってきたけれど、貴方を失うことが俺は一番怖いというのに。
君が迎えに来るまで
この命は
死神にも渡さないと決めている