#行方不明

"君が好き"

"傷つけられたのに？"

そう問う私の恋心は行方不明

死ぬことは難しい

生きることはそれより難しい

死にたいと思ったのに

死のうとしたのに死ねなかったのは

何か意味があるかもしれない

だから、試しに生きてみようかな

君への愛は

この迷宮のように

迷子になってしまった

君を想うたびに
胸が苦しくなる
どうして
ボクの前から姿を消したの
もう一度
君に会いたい…

どれくらい傷つけないか

が、条件。


好き、が行方不明。

自分の本音すら

自分で分からない

潰れた恋の行方は不明。


妄想と願いが行き交う夢の中

また逢える日を待ち望む。

心を映す鏡は
案外身近にあって

自分は何者なの
時々行方不明です

雀を見かけなくなって
やがてそれが普通になって

何にも変わってないって
大きな声では言えない

私もきっと
変わってる
　　　　　　　　　かほ

〈シロクロさん〉























｢横断歩道ってなんか怖くない?｣




｢そう?｣




｢黒い所踏んだら落ちそう｣




｢それはあれだ。小学生の時によくやった『白い所だけを踏んで渡る』的なやつだ｣




｢違うわ。なんか噂があるらしいよ｣




｢どんな?｣




｢『シロクロさんシロクロさん。私を向こう岸まで運んで下さい』って言ったあとに横断歩道を渡って、白い所以外を踏むと道路の下に落ちるんだって｣




｢なにそれ。シロクロさんって誰?｣




｢大体道路の下って地下道とかでしょ｣




｢まぁそうなんだけど。あくまでも噂よ、噂｣




｢ふーん｣




｢あ、私ここで曲がるから。じゃあね｣




｢うん。じゃあね｣










































｢シロクロさん、ねぇ｣




｢…なんだっけ｣




｢シロクロさん、シロクロさん。私を向こう岸まで運んで下さい｣




｢…なんてね｣




｢馬鹿馬鹿しい｣




｢こんなん嘘に決まってるのに｣




｢信号変わるからさっさと渡らな＿｣





















































｢おはよ…ってどうしたの。顔真っ青だよ｣



ｼｵﾘ
｢ねぇ、紫織知らない?｣




｢紫織?知らないけど｣




｢昨日帰り際別れたあとから連絡つかなくて…家に帰ってないらしいの｣




｢え、そうなの?なんで…｣




｢わかんない…警察も探してるって｣




｢ほんと何処いっちゃったんだろ…｣








































































｢ねぇ、シロクロさんって知ってる?｣




｢横断歩道に関する都市伝説なんだけどさ｣




｢なにそれー。初耳だよ｣




｢ある言葉を言った後に横断歩道を渡って、白い所以外を踏んだら、道路の下に落ちちゃうんだって｣




｢えーほんとかなー｣




｢あくまでも都市伝説だよ｣




｢でも、最近の行方不明者はこの都市伝説のせいなんじゃないかって話らしいよ｣




｢嘘…ほんとに?｣




｢うん。ちなみにその言葉はね＿｣




















































































｢都内でまた女子高生が一名、行方が分からなくなっています。これで行方不明者の数は十名となりました｣




｢警察は無差別的な誘拐も視野に入れて捜査を進めるということです＿｣

自分が何をしたいのか分からないや…

2歳の男の子が行方不明になって今日で6日目、
雨の酷い日に家の勝手口から、出て、まだ見つからない……
寄りによって、地元……地区は違うけど、チャリで行けるし、何回もあそこ行ってる、あの周辺線路とか川あるもんな、自宅から、離れた川ボートで下っても、ドローン使って、上空から見てるけど見つからない……

早く見つかってほしい

死にたいなら死ねばいい
生きたいなら生きればいい
そう言うけれど
自分の居場所が分からない
だけど日々生きてる人は
どうすればいいですか？

行方不明という

言葉が

一人歩きしたがために

勘違いしている

人が多いが

あの魔女は

行方不明には

なっていない。

あの魔女の

居所は

あなたが

いちばん

よく

知っている

はずなのだ。

本当の自分が行方不明です


本当の自分がわかりません
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

誰か一緒に探してください

現場に残されたねるねるねるねを見て、思った。

こんな練り方ができるのは、あの魔女しかいない…

しかしあの魔女はもう、25年も前から、行方不明なのだ。