ゆーちゃん☪︎*・2021-01-06
涙
雨
悲しい顔を見た時
あなたは優しく
私を笑顔にして
流した涙を
晴らしてくれるでしょう
この雨が止んだら、虹が見られる、気がする。
雨が降ったあと
綺麗な虹が広がりますように。
僕がいなくなったあとに
君がいつまでも輝けますように。
[3秒間の雪]
『雨だね』
手のひらを空に向けながら
寂しそうな声で君は言っていた。
九州南部に位置する鹿児島
温暖な気候のせいで
冬は気温がそこまで下がらない。
小さい頃から冬になると雪が降るか、
皆でわいわい期待を膨らませていた。
チラチラと降った日もあるし、
ポツポツと雨で終わる日もあった。
一昨年の冬、ポツポツで終わった。
『雨だね』
そう寂しそうな声で言った
君の表情が忘れられずにいる。
でも、
『いつか、一面銀世界を見に行こう』
そう言うと元気よく返事をして
大きく頷いていた。
そんな君の楽しそうな表情も
忘れられずにいる。
表情がほんとにコロコロ変わる人だった。
隣にいて飽きなかったし、
いつでも、何だか暖かくなった。
去年の冬、気温がぐんと下がった。
雪がそろそろ降るかもね、
と周りがウキウキし始めて、
天気予報士まで楽しそうだった。
そう、君も毎日ソワソワしていた。
まだかな、そう僕に言って
灰色の空を目を輝かせて見ていた。
『ルルルルルル ルルルルルル』
ほんの数秒間の着信音が響く。
『んー、どーしたの?』
まだ朝の早い時間。
朝に弱い君は、眠そうな声で出た。
『窓の外見てごらん』
電話越しにドタドタと窓に駆けていく
音が聞こえてきた。
『雪だぁ!!』
大声でそう叫んだ君
楽しそうだな、僕まで笑顔になった。
その後、僕と君は合流して
山の散歩道を歩いた。
雪がチラチラと空から降りてくる。
君は、雪を何度も捕まえようと
手を伸ばしてはあれ?という顔をする。
今日の空は、真っ白だな。
『あ、見てみて!!』
やっと雪を捕まえたようで
僕の少し前ではしゃいでいた君は
僕の元に走って戻ってきた。
『あ、消えちゃった…』
君は、シュンとしたが、
すぐに再挑戦を始めた。
こういう時の君が本当に幼くて
ほっておけなくなる。
暫くしてから雪を捕まえるのをやめ、
僕の隣で歩いた。
たわいもない話をしながら。
『3秒』
『えっ?』
『雪が消えるまでの時間』
ふと手を前に出して
パラりと手に降ってきた雪に目をやった。
3…2…1……
『ほんとだね』
君は時々、不思議なところに目をつける。
フワフワして雪みたいなのに
芯がしっかりしている。
『3秒って短いね』
『あっという間だよね』
『でも、』
『…』
『そこが綺麗だよね』
空を見ながら君はそう言った。
今年の冬も雪がチラチラと降る。
ユラユラと風に吹かれながら。
雪を一生懸命に捕まえる君も
キラキラと目を輝かせる君も
もう、隣にいはいない。
雨が落ちることを確認するように
手のひらを空に向けると
小さな雪の粒がふわりと着地。
3…2…1……
あっという間の時間が
何故だか、やけに遅く感じた。
君は、あの3秒間を綺麗と呟いた。
僕は、この3秒間を儚いと思った。
『ルルルルルル ルルルルルル』
繋がることのない電話番号
長い沈黙
唐突にツーと切れる電話
「窓の外を見てごらん」
呪われたかのように
誰にも繋がっていない向こうに伝える。
懐かしい情景を浮かべながら
目を静かに閉じる。
たった3秒、されど3秒。
あの3秒間が雪の数だけ戻らないかな。
そんな戯言。
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シアワセ
3秒間の 雪
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暖か過ぎる冬の日
雪に乗せた[好き]の言葉は
雨となって地に落ちた
風や雨で
君との思い出を転がすよ
次の恋に進むんだ__
2020年12月31日は雨でありますように。
全てを流してくれたらいいのに。
2021年1月1日は晴れでありますように。
新しい1年が始まるんだから。
雨の日には 傘は1つで
あなたとの特別な おまじない
ただそばで居られたら魔法のようで
一日の終わりだけ 淋しくて
この雨が
心の中の暗闇さえも
洗い流してくれればいいのに
莉犬くんが言っていた
2020年最後の天気で表すなら雨のような年。
たった8ヶ月の間、沢山の人が沢山のことを諦め、
悔しくて苦しくて、もどかしい8ヶ月だった。
それでもいつか雨は晴れるから。
いつかの快晴まで一緒に耐え抜こう。
約10ヶ月前急に伝えられた学校の休校。
長期間の緊急事態宣言。
家族といるのがとっても辛かった。
学校が始まっても、いじめっ子と同じクラス。
1年生より辛くて
死のうとなんて何回もした。
でも、莉犬くんがいたから
「まだ頑張ろう」
そう思えた。
今もまだ雨のような日々だけど、
2021年は快晴になるといいな。
いつかの快晴まで一緒に耐えよう。
そして、快晴になった時に会って
あの時一緒に耐えて良かったねとそう言いたい。
いつかは必ず晴れるからその時まで
キライな雨も
苦手な人やものも
見方をかえたら
きらきらと
光り輝く
色とりどりの
飴のように 見えるかな
天空と
星線(せいざ)、着飾る
雨粒や
小さき宿は
美しひかな
雪ぐ、雨
ゆらり泳ぐは
地の魚
むすんで咲いた
青海(せいがい)の波
雨の音が聞きたくなるのはなぜか
雨が止むまで
涙止まるまで
一つの傘に二人で入ろう
今だけ肩を貸してあげるよ