#願望

このまま春休みがずっと続けばいいのにな

もし明日世界が終わるなら、私は一日で一生分の幸せを手に入れたい

私の笑顔で

貴方の頬が赤く染まるところを

見てみたくて。

私は、ただ君に
優しく抱きしめられたかった…

貴方に愛されてみたかった。

貴方を愛してみたかった。

恋心では終わりたくなかった。

貴方が幸せそうに笑う未来を

一緒につくりたかった。


あの日のぎこちないさよならが、

いつまでも私を後悔させる。

やっぱり私は、

貴方の特別になりたかった。

貴方に人一倍私のことを考えて、

心配して、大切に想ってほしかった。



あと何回、私はこれに気付いて、

もう遅いって苦しむんだろう。

貴方の好きになりたい

貴方の大切になりたい

貴方の運命になりたい

私がもっと可愛かったら、

もっと愛想よかったら、

貴方は私をほっとかなかった
のかな。



貴方だけにほっといてって

言えるような

存在になれたのかな。

すれ違う人々の中に

貴方を探してしまう。

けれどまだ一度も、

見つけられていなくて。

ゲームにハマってみた。
アニメにハマってみた。
存在しないキャラクターに
沼ってみた。
声優にハマってみた。


推しで頭がいっぱいになれば
いいと思った。


でも、いつも貴方が頭の片隅に
いて。
貴方がその席を譲ってくれなくて。
自分の心すら変えらなくて。


こんなに貴方が好きだったんだ。

貴方からの「好き」は
聞けなくても、
「可愛い」とか「いいね」とか
私に向けた肯定的な言葉が
聞きたくて、たくさん努力したの。

でも貴方は、何も気づいてくれなかった。
すごく鈍感な人だった。


それでも、ずっとずっと好きなんです。
諦められないんです。
かといって、告白も出来そうに
なくて。

どうしたらこの想いを
胸に仕舞えるんですか。

先輩を頼ったことはあっても、

頼られたことはなかった。


少しでも頼られてみたかったな。

頼りがいのある人になりたかったな。

綺麗な色に染められた

月のように、

貴方の心も私一色で染まって

しまえばいいのに。

今日、初めて先輩のいない
学校に行きます。


先輩は、ゆっくりしてください。
三年間の思い出を、
振り返ってみてください。

その途中で私のことを、
ふと思い出してくれませんか。

私にも小さい希望が降り注ぎますように