今日、卒業式をした。
学校につくのが早すぎてみんなとワイワイ言いながら教室が空くのを待っていた。
卒業だァァァーと叫んでいたらそこら辺の男子に
冷たい顔して見られてしまった笑笑
もう、つけることの無い名札。
もう、多分通らない学校へと行くまでのルート。
もう、一生会うことは無いだろうと思う、先生方。
もう、喋ることの無いだろうと思う、クラスの陽キャ。
いつもは陽キャ…怖い…と思っていたくせに、
卒業となるとそれまでも愛おしい。
もう、全てが愛おしい。
そして。
好きな人とは、
もう、会うことは無いだろう。
涙が溢れると思った。
でも、意外と、出なかった。
好きな人ともうこれで一生あえなくなる。
それは、やっぱり悲しいし、
辛い。
寂しい。
でも、
―少し、寂しくなるだけ…
そう、強がった。
教室に入ると黒板や窓がすごく華やかに飾り付けされていた。
折り紙の桜で教室がピンクに染っていた。
黒板には、ワンピースの主人公がかかれていた。
机の上に
河本学級特別ミニアルバムがあった。
(卒業アルバムは5月に貰えます)
私は下向いたりななめ向いたりしててやばく写ってた。
でも、まぁ、それもひとつの思い出かな。
で、やっぱりみちゃう、好きな人
自然に笑ってる顔ばっかりだった。
いつもはキリッとしてるのに笑うと垂れる一重まぶた。
いつもは結んでるくせに笑うとゆるくなってしまう薄い、口元。
変な顔で写ってるものもあったけれど、
やっぱり、すき。
そして、卒業式が始まった。
卒業式で泣くかと思ったけど、
意外と、こんなものかぁ…と思った。
でも、体育館での卒業式が終わって教室に戻った時、みんなの机に花が置いてあった。
豪華じゃないし、華やかじゃない。
たった、1本の花。
でも、なぜだろう。
すごく目が引かれる濃いめのピンクの花だった。
花の色はオレンジ、赤、ピンク、…などと色々あった。
好きな人もピンクを持っていた。
…同じ、色だぁ。…
少し、嬉しくなってしまった。
「なにこの花。
花びらちぎろー」
好きな人はこんなこと言った。
…は?
何言ってるの、この人
でも、やっぱりちぎるなんてしなかった。
大事そうに両手で抱えていた。
…ぁぁ。
やっぱり、好きだ。
これを恋と言わないのなら、なんなんだ。
ってぐらい、好きだ。
表彰授与が教室で行われた。
授与が始まる前に、
好きな人のお母さんと好きな人の会話が聞こえた。
「ちょい、きみー名札つけてないやん。なんでぇ?
家あんの?」(子供のこと君ーって呼ぶんだw)
「うん
置いてきちゃったー」
「なんでや。あんの?」
「うん〜。なんか知ってるお母さんおった?」
「えー、おらーん。それより
写真撮らせてや」
「んー」
好きな人は全然嫌がらずに写真を撮ってもらってた。
…まぁ、無表情だったけど笑笑
「なんでや、ピースぐらいしてや」
「はいはい」
だるそうに、いやでも嬉しそうに好きな人はピースをしていた。
反抗期の時期だというのに嫌がらずにお母さんと楽しそうに会話しててさすがだなーと思った。
そうゆうとこも、すきです。
って、伝えそうになった。
そして、表彰授与が始まった。
はい!はいっ はいぃぃい …はい。 はいっ!!!
はい!はい!はいー はいぃ はい。 ほい。
色んな はい が聞けた。
そして、
拍手をする時、
好きな人の出番だけすごく長いこと拍手してしまった。
そして、卒業式は終わった。
写真を友達と撮りまくった。
多分、30枚ぐらい?
いろーんな子の写真に写った。
好きな人は写真を、親に1枚ぐらい撮ってもらっただけで帰ってしまった。(写真撮りまくってた私より40分ぐらい早く帰った笑)
あーぁ。
これで、終わってしまった。
もう、一生、会えないだろうな…
あ。
そう思ったけど、
もしかしたらまだチャンスがあるかもしれない。
5月20…何日か忘れたけれど、
その日に卒業アルバムを学校に取りに行くのだ。
もしかしたら、まだチャンスはあるかもしれない。
そう思って、私は
願いながら
家へと帰った。