はじめる

#ユメビカリ出版

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全576作品・

小説
 ̄ ̄






青に
消えた
君の声













































シャカシャカと上着が音を立てる。
赤くなった鼻先が痛い。


マフラーに隠れた口の代わりに
鼻で冷たい空気を吸う。


鼻にツーンと、わさびを
口に含んだ時のような痛みが走る。


その痛みに自然と涙が滲む。



「うー……」



仕方なくマフラーを捲る。
口から出た白いそれは、空に溶けた。


息をする度に肺が凍りそうだ。
酸素が薄い。


藍色の空に、
白い水玉模様がついたようだ。


最近よく雪が降る。


冷たく無機質な灰色の地面に
雪が数センチ積もっていく。


年を越してもまだまだ寒い。


私には同性の恋人がいた。
五年ほど前、高校生の時。


そうか、もう五年か。
君がこの世を去ってから。



「寒いね。へへっ」



聞こえるはずのない声を聞きながら
悲しみに浸るのは何度目か。











次の日は、酷く晴れていた。
上着を一枚脱いでもいいほどに
暖かかった。



「今日はいい天気だね。どこか散歩しようよ」



濃く色づいた青の空に
私の脳だけに響く、
優しい声が溶けて消えていった。



「うん、そうだね」

筧 沙織 @#小説・2021-01-20
青に消えた君の声
赤に消えた君の声
小説/from:沙織
短編小説
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
レズ
レズビアン
LGBT
青空
未練
故人
独り言








小説



テクトゥム



























ここは学校、?


ああ…屋上か。



空は紅に


染まっている。



この空には


見覚えがある。



既視感、デジャブ


というやつか。



「な、」



耳鳴りがする。


高いとは


言えないけれど、


不快な音だ。



「……くだ。ぜっ いにな」


「えっ? 何を言っているんですか…」



優しい。


優しい男性の声に


包まれる。



途切れ途切れで


聞き取れないが、


何か言っている。



私の口は


勝手に動いている。



コン、…コン



男は、


少し離れた


ところの手すりに


両足を乗せ、


バランスを取る。



「駄目!!」



そう叫んだ瞬間、


支配されているような


感覚が無くなり、



私は右手を


力いっぱい


伸ばした。



あと一歩


というところで


男の手を


取り損ねた。











夢のはずだった。



それなのに、


これでもかと


いうほどの


強い罪悪感が


押し寄せる。



汗ばんでいる


右手は震えている。



日光で部屋は


暖かいのに、


冷や汗を


かいている。



「はは……」



もう何回目だろう。



前の時は、


男の手を掴んだが


力は足りず、


男は真っ逆さまに


落ちていった。



他にも


何パターンか


体験した。



今でも鮮明に


覚えている。



みぞおち辺りから


吐き気が込み上げる。



「もうすぐご飯よー? 休みの日だからってぼーっとし……どうしたの!」



これも何回か


体験した。



心配性の母が


私の背中をさする。



この状況にも


吐き気がする。





何故こんなにも、


ただの夢に


影響されるのだろう。



全部、全部


消えてしまえば


いいのに。



ベットが底なしに


なったようだ。



闇の中


落ちていく。



吸い込まれる


という表現が


正しいのかも


しれない。



「……ここは…?」


「さぁね」



その女は机に座り、


私を見下げている。



服からちらちらと


見える足は


白く滑やかだ。



「!」


「あたしはアスカ。ここは学校みたいね」



アスカさんは


腕を組んで


辺りを見回す。



釣られて私も


窓に目をやる。



外は真っ暗。


明かりは


点滅している


この教室の


電気のみ。



「さぁ、私は名乗ったわ。貴方も名乗りなさいよ」



いつの間にか私は、


六人の男女に


囲まれていた。



「私は……タマキ……タマキと言います」



「ふふっ」と


どこか見下すように


一笑いすると、



アスカさんは


手を私に差し出した。



「よろしく。タマキさん」



ピーンポーンパーンポーン



〈探しましょう。どこかに繋がる鍵を〉

筧 沙織 @#小説・2021-02-15
続きは迷い中。
テクトゥム
小説/from:沙織
連載小説
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
教室
学校
制服
放送
独り言

小説
 ̄ ̄続






赤に
消えた
君の声

















































高校三年生。
医者から余命宣告を受けた。


残りの人生半年。膵臓癌だ。


三ヶ月前、
同性の親友と恋人同士になった。


お互いに自分が抱いている気持ちに
気づいたのが付き合うまでに至った
きっかけだ。


空の色が変わり始めた。
はっきりしないが、
青色ではないことは確かだ。


真っ白でつまらない部屋が
少し色づいてきた。


ぼーっと外を眺めていると、
ドアがゆっくりと開いた。


大人っぽい君は
優しく私に微笑みかけた。



「……空が赤いよ」


「そうだね」


「……っう!」



耐えられないほどの痛みが
私を貫く。


急な発作により、私は予定より早く
あの世へ行くことになってしまった。


少し桃色がかった赤色の空に
君の泣き声が溶けて消えていった。

筧 沙織 @#小説・2021-01-20
赤に消えた君の声
青に消えた君の声
小説/from:沙織
短編小説
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
恋人
レズビアン
レズ
余命宣告
病院
泣き声
独り言

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に576作品あります

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【 雲の速度を見ていた 】



原作 和歌:零宮 縒

作:沙織



























「もう、こないで…」


「っ!」



ピピッ ピピッ



どこか無機質な音で


夢から覚める。



今日も同じ夢を見た。



なかなか開かぬ


目の変わりに、


手探りでスマホを探す。



適当に画面を押すと、


やっと音が止まってくれた。



今日は休みだから


起きなくていいや、と


もう一度布団に潜るが


もう目が覚めて


しまっていた。



少し不機嫌なまま


体を起こす。



この体が重たいのが


嫌いだから


朝が嫌いなんだ。



一人暮らし。


なんとか家事を


こなしている。



いい加減に、


この生活を変えたい。



あれからもう一年半、


だっけか。


スマホの日付を


見て実感する。



温まったシーツから


体を離す。



気づけばもう二十歳。


高校卒業後、新卒で就職。


普通に会社員をやっている。


恋人は、人生で


一人だけ


できたことがある。



カーテンの隙間から、


完全に締めきって


いなかった為か


細く温かい光が


差し込んでいた。



その光を


全身に浴びるべく、


厚いカーテンを


勢いよく開ける。



光が、まるで自分と


対照的な物のようで


気分が沈むばかりだ。



できればあの時、


十七歳の時のまま、


時が止まっていて


くれればよかった。



朝ご飯を簡単に済ませ、


パジャマから着替える。



とんとん、


靴の爪先を


玄関の床に


打ちつける。



「いってらっしゃいっ」



そう、弾んだ声が


聞こえた気がした。



勿論、あくまで


"気のせい"だが。



「……行ってきます」



今日は、適当に


散歩をするつもりだ。











十七歳の俺は、


ある廃ビルの屋上で


光が無い目で


空をただ見つめていた。



何が嫌なことが


あった訳でもなく、


ただなにも起きない


平凡な人生が


つまらなくて。



俺は、錆びた手すりに


体重をかけて、跨いだ。



空に背を向けて、


空に身を任せた。



ダッダッダッダッ


パシッ



すごく早い


足音が聞こえて、


両手首を掴まれた。



「え?」


「はぁ、危なかった!」



俺と同じくらいの


年齢だろうか。



ネクタイに


ブレザーの制服を着た


長い黒髪の少女だった。



「……なんで、死なせてくれなかったんですか…俺にはこの世にいる意味がないんですよ」


「意味なんて作ればいいじゃないですか」



当たり前のように


澄んだ声で言われる。



「俺を生かした理由はなんですか」


「理由なんて、私が助けたかったから、それでいいじゃないですか」



あまりにも


明るい笑顔で


言うものだから、


怒りがふつふつと


湧いてくる。



「ふざけないでください! なんで死なせてくれないんですか!?」



パン!



一瞬何が起こったのか


分からなかった。



少ししてから、


左の頬に鈍い痛みが走る。



平手打ちを


されたのだ。



「目の前で人が死んでいくのを黙って見てろって言うの!? 貴方こそふざけないで!!」


「ぁ……ぇ……」



清楚系女子が


声を荒らげるのは


なんとも


不思議なもので、


反抗する声も出ない。



あれ、俺、


怒られてる?



「……あ、ごめんなさい! 私なんてことを…!」



それが、出会いだった。



その後、


あの廃ビルに訪れるも、


俺が着く前に


必ず先に彼女はいる。



俺が死なないように


見張る為、らしい。



段々と俺達は


距離を縮めていった。



そしてやがて、


恋人同士になった。



ある日



「ねぇ、今度デートでもしない?」


「いいね。どこにしよっか」



たわいもない会話。



「そうだなぁ、遊園……」



最後まで言う前に、


力なく倒れた。



「え……?」



癌。


彼女の両親から聞いた。



俺は元気になることを強く願って、


毎日お見舞いに行った。



大切な人が、日に日に


痩せ細っていくのを見るのは、


こんなにも辛いものなんだ。



「今日は花だ」



高校三年生、十八歳。


十一月、風が少し


冷たくなってきた。


今日もお見舞いに来ていた。


俺は彼女に、


一輪の赤い薔薇を買った。



「…ありがとう」



彼女はずっと、


花を見つめていた。


どこか悲しい顔をしていた。


微かに眉間に


皺が寄せられたように


見えたのは


気のせいだろうか。



「どうした? なんか元気ないね…?」


「頼みがあるの」


「俺が叶えられるものならなんでも」



彼女が望むものなら…


本当にそのつもりだった。



「もう、お見舞いにこないでくれるかな」


「え……?」



そこからのことは


よく覚えていない。



唯一、覚えていることは


細い背中を向けられて


「もう、こないで…」


と、彼女の


懇願するような


声がしたこと。


俺はそれに、


従ってしまったこと。











あれから俺は


一度も見舞いに


行っていない。


無理にでも


行くことはできた。


何故そんなことを言うの?


そう、問うことも出来た。


分かってる。


俺は、そうやって


行動することで


彼女に嫌われるのが


怖かったんだ。



彼女の生死さえも


分からぬまま


一年と半年の時間が過ぎた。



家の近くを散歩して、


カフェに寄ったりしていると、


空が橙色になってきていた。



「はっ、」



あまりにも


何も無い休日で


笑えてくる。



せめて、久しぶりに


あの場所に行こうか。



丁度、目の前にあった


駅の方へ行く。



どこか懐かしい


市の名前が入った


切符を買い、


所々使い古した跡がある


電車に乗る。


窓沿いに立つ。


暇つぶしに景色を


見ようと思う。



ガタン、ゴトン、



リズムよく


揺れる車両。


灰色のものばかりで


つまらなく


なってきた頃、


視界が広がった。



それは、湖だった。



水面には、


まだ少し青い空と、


ゆっくりと動く橙色の雲と


列車が映っている。



その中には俺もいて、


「臆病者」


そう言っている気がする。



……そんなことくらい


分かってるよ。



そう言い返したくなる。



そんな俺の


気持ちも知らずに、


水面は


今まで見たことが


ないほど、綺麗に


夕日に輝いていた。











「……うん」


「っ!」



ピピッ ピピッ



どこか無機質な音で


目が覚める。



またあの夢を見ていた。



私が突き放した時の夢。



もうこれ以上、


醜くい醜い姿を


見られたくなくて。



今でも後悔している。


頼れば良かった。


なんで、嫌われるのが


怖くなったんだろう。


優しく受け止めて


くれるって、


分かってたのに。



あれから私は


順調に回復した。



彼が今、どこで


何をやっているのか


それさえも分からない。



私は今でも彼氏を


作らないでいる。


人生で彼氏は一人だけ。


……あの人だけ。



今日は、久しぶりに


あの廃ビルに


行こうと思う。











廃ビルは


まだあったらしい。



錆びた階段を上り、


屋上の入口へ着いた。



ドアノブをひねる。


押すと、


ギギギ…音がした。



コンクリートに


踏み込むと、


懐かしい風の


匂いがした。



「うー……さみっ」



ポケットに入れた


両手を手すりにかける。



あの時みたいに。



あの澄んだ声が


聞こえてきそうだ。



「まさか、飛び降りないよね?」



微笑み混じりの


懐かしい声がする。



そう、まさにこんな感じの…



え?



「!!」



振り返ると、


マフラーをめくって


笑っている彼女がいた。



「久しぶり。ふふっ」



二人の嬉し涙は、


コンクリートに滴り落ちて


静かに消えた。


























二人の髪を揺らした風は、


雲の速度を上げていった。







筧 沙織 @#小説・2021-01-17
雲の速度を見ていた
コラボ小説
小説/from:沙織
長編小説
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
再会
廃ビル
屋上
恋人
高校生
新卒
社会人
恋愛
独り言

コラボ小説 _榊 夜綴さん



【オレンジ色の「好き」】後編


《漣 海斗 目線》





俺は昔から顔しか見られなかった。


両親は顔とか関係なく
俺を愛してくれた。



「付き合ってください」



そんなセリフも聞き飽きた。



「どうして俺が好きなの?」



そう聞き返すと



「えー…っと……」



全員言葉が詰まる。どうせ顔だ。


自分のステータスのために
イケメン彼氏をゲットしたい、


それが告白の理由とか分かりきってる。


だから断った。断り続けた。


恋人なんて一人も作らなかった。
友達も作らなかった。


沢山の人に囲まれるより
ぼっちでいた方がずっとマシだ。


高校生になってから、
外に行く時は必ず
顔を隠すために黒いマスクをつけた。



「好きです!」



まただ。


確かこいつは同じクラスの
瀬良 舞衣……
純粋な奴だと思ってたのに残念だ。



「無理」



冷たく突き返したつもりだった。


でも瀬良は諦めずに
顔を合わせる度告白してきた。


授業中も紙を投げてきたと思ったら
その紙に好きですと書いてあるし、


廊下ですれ違った時、何故か
皆に聞こえないよう小声で
「好きです」と言ってくる。


授業が終わったら、
真っ先に俺の所へ飛んできて
「好きです」もう何回目だ。


気づけば瀬良は、
毎日俺へ告白しているうちに
学校の有名人的存在になっていた。



「変な奴__」



嫌いな訳じゃない。
好きな訳でもない。


ただの顔見知りでいた方が
お互い楽でいいから断るのだ。


でも不思議と瀬良の存在は
いつも頭の隅にあった。











ここ最近は、大嫌いで仕方がない
文化祭の準備で大忙しだ。


逆ナンを受ける。
反吐が出るほど受ける。


看板のペンキ塗りをしていると、
手にペンキがついた。


衝動的に頬で拭ってしまう。



「海斗くん!」



近くにいた瀬良が
てくてくと近寄ってくる。



「…なに?」



「顔にペンキ付いてる」



自分の頬をつんつんと差し
教えられる。


ペンキで汚れた手のひらで拭う。



「あ、待って、広がっちゃってる。これで…」



瀬良は桃色のハンカチを
ブレザーのポケットから出す。


そしてハンカチが汚れるだろうに
躊躇いもなく、
俺の頬についたペンキをを拭った。



「うん! オッケーだよ!」


「サンキューな」



軽くそう言った。


「ありがとう」と言うのは
堅苦しくて自分らしくない
そう思った。



「どういたしましてっ!」



汚れたハンカチ片手に微笑まれる。



(かわ……)



心の中でそう言いかけた時
自分が瀬良に何を思っているのか
自覚し始めていた。



「舞衣ー! ちょっとこっち手伝ってくれるー!?」


「分かった! またね、海斗くん」



友人に呼ばれ、
瀬良は立ち上がって俺に手を振る。



(あー……俺……今更じゃん……振りまくった後でこんな……)



後悔などの色々な感情が頭を駆け巡って
複雑な気持ちになる。


頭を抱えて悩む。


告白とかどうしよう……


散々振った奴の告白なんて
受け入れられないだろうな……


一部の男子が騒がしい。
文化祭が一週間後に
迫っているから浮かれているのか。



「舞衣!!」



大きな声が聞こえた。
女子の声だった。


舞衣……?


瀬良になにかあった……?



ガッターン!!!!!



ただ事ではないことは分かった。
俺はペンキブラシを新聞紙の上に置いて
音がする方へ走った。


誰かの悲鳴も聞こえる。


階段の上に行くと、下に
掃除用具入れの下敷きになり
気を失っている瀬良がいた。


俺は急いで掃除用具入れをどけて
声をかけた。



「瀬良? おい! 瀬良! 瀬良!!」



他の奴らは見ているだけで
保健室に先生を呼びに行こうともしない。



「何見てんだよお前ら!! なんか行動起こせよ!!」



俺が怒鳴ると
女子生徒と男子生徒が手を上げる。



「わ、私、先に保健室に行って事情説明してきます!」


「俺、瀬良の担任の先生に伝えてくる!」



眉間に皺を寄せて
辛そうな瀬良を優しく抱えて


保健室へ走った。
瀬良に負担がかからないようにそっと。


これは所謂お姫様抱っこだが
そんなことを考えている暇はなかった。


保健室の前に着くと、
両手が塞がっているため


ドアを足で蹴って
中にいるであろう先生に知らせた。



「瀬良さんね! 漣くん、こっちにいらっしゃい」



さっき女子生徒が
先に知らせてくれた為か、
すみやか通された。



「ここ寝かせて!」



保健室の一番奥に誘導される。


そこにあった
真っ白なベッドに寝かせた。


先生は氷枕を持ってきて、
瀬良の頭の下に敷く。



「これで少しは痛みを取れるといいけど…」



瀬良が気を失って、気づいた。


悩んでる暇なんてない。
大切なものはいつ失うか分からない。


だから、今、この瞬間を大切に
後悔のないように……










その日の放課後、
俺は西日に包まれた教室に一人


オレンジ色に染まっている
空を眺めていた。



ガラッ



教室の後ろの扉が開く。



「海斗くん…__」







(終)

























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尊敬する榊 夜綴さんとのコラボです。

前編は榊さんの投稿へ
(タグから飛んでください)

筧 沙織 @#小説・2020-12-28
オレンジ色の「好き」
青の空に舞い散る
コラボ小説
後編
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
夕日
西日
告白
イケメン
学校
高校生
文化祭
怪我
独り言
うん、イマイチ笑
でも終わり方気に入ってる。
「海斗くん…__」ってとこ。前編に繋がる感じでいい感じ








今日は

雲ひとつない

晴れ空。



窓を全開にして

リラックス。



ベランダに繋がる

この部屋は、



うちの猫のベッドが

ある場所。



母の趣味で

集められた、



アロエなどの

植物も置いてある。



カーテンが

大きく揺れると、



猫は気持ちよさそうに

目を瞑って、



風を受け止めて

匂いを嗅ぐ。



くいっ、と顔が

上向きになっている。



昼間は黒猫と

二人っきり。



猫の観察は

楽しいものだ。

筧 沙織 @#小説・2021-03-24
小説/from:沙織
短編小説
ノンフィクション
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
独り言








小説



テンダーハート

























これは、まだ魔法の力が

生きていた頃の話。






私の名はエヴィ。






イギリスのとある家に

一人でひっそりと住んでいる

赤髪の魔女だ。






__コンコン






雨の日。

見えない太陽が

沈んだ頃。






家で薬を調合していると、

チョコレート色のドアを






誰かが、とても弱い力で

ノックする音がした。






「はーい…?」






なにかの勧誘かと思った。

だが、違った。






恐る恐る

重いドアを開けると

その向こうには、


薄汚れた

ボロボロの服を着た


びしょ濡れの

小さな少女が、

二人立っていた。






一人は十三歳、

もう一人は十歳くらいの

年齢だろうか。






「食べ物を、恵んでくださいませんか」






姉らしき女の子が、

小さなお皿を差し出して

私を見上げた。






「食べ物…?」


「……すみません」






小さな小さな声で

そう言い、妹らしき子の

手を引いて背を向けた。






「あっ、待って!」






私は思わず大きな声を出して

立ち去るのを止めた。






二人は体をぴくりと震わせて

ゆっくり振り返った。






「…お風呂、

入っていかない?」


「ぇ…?」






このままでは可哀想だ。






「二人共、

風邪を引いてしまうよ。

食べ物も用意するわ!」






私はこの子達に、

汚れを洗い流すお風呂と






温かいご飯を

提供することにした。






「でも……」


「お姉ちゃん、

せっかくだから…ね?」






妹の方は、小さいのに

しっかりしている。






「お言葉に、

甘えさせていただきます」


「うん。

名前は、なんて言うの?

ちなみに私はエヴィ!

エヴィ・ホールよ」


「私はグレース。十六歳です。

妹のアイリスは十二歳」


「え!?」






予想していた

年齢と違った。


恐らく栄養不足で

十分に成長が

伸びなかったのだろう。






「?」


「さ、入って!」






私は、

グレースとアイリスを

中に入れた。






この子達を、

母として

守り育てようと

決めたのだ。

筧 沙織 @#小説・2021-02-27
『テンダーハート』
小説/from:沙織
短編小説
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
生きてます
魔法
魔法使い
魔女
子供
赤髪
独り言



鬼はなづめど、我は眠る


ー第六話ー /終







「ねえ有紀ちゃん、こっち向いて」


「ん?」



足を止めて振り返ると頬を指で押された。もし擬音をつけるならむにっと音がするだろう。


狐崎くんは何故か悲しそうな顔をしていた。それでも無理に笑おうとするので、胸がキリキリと痛んだ。



「何やってんだろうね、俺」


「狐崎くん…?」


「……ごめん!」



私が心配になって近づこうとする前に思いっきり頭を下げられた。


訳が分からずあたふたしていると、ゆっくり頭が上げられ少しほっとする。



「俺、有紀ちゃんを半端な気持ちで彼女にしようとしてた」


「えっ?でも私には…」



朗茉がいる、そう続けようとしたがそれは狐崎くんの言葉で遮られる。



「分かってる。鬼無でしょ」


「知り合いなの?」



苗字で呼んでいることから、朗茉と顔見知りの可能性が高い。



「実は、幼なじみなんだよ」


「……そう……」



幼なじみということは、狐崎くんも朗茉と同じあやかしなのかもしれない。



「もう気づいてるんじゃないの? 有紀ちゃん」


「な、なにが?」


「鬼無の正体」



どくん、と胸が鳴った。
目が泳ぎ冷や汗が滴り落ちる。



「あやかしと生活することで困ることは沢山ある。あやかしだとばれれば社会にいづらくなる。本気になれば妖魔術を使えるようになってしまう。悪いことは言わない、鬼無と別れろ」



何を言ってるの……


狐崎くんの瞳は、黒く光っていた。真面目な顔からして冗談ではないのだろう。


というか、狐崎くんの瞳は明るい茶色だったはずなのだが、気のせいだろうか。



「……は?」


「これは有紀ちゃんの為に言ってるんだ。本来あやかしと人間は深く関わらない方がいいんだよ」



どこか諦め顔で、怒鳴りたくなる。私の手はプルプルと震えていた。



「……だ」


「ん?」


「いやだ! 私達は絶対別れない! 朗茉の正体が鬼でも、私は朗茉が好き! 別れるなんて、ありえない! たしかに不便なこともあるかもしれない…だからと言って関わってはいけない法はないでしょう!?」



言い終わると、深く呼吸をして気持ちを落ち着かっせた。



「う……っ」


「狐崎くん…?」



やってしまった、と思った。狐崎くんは肩を震わせ静かに泣いていた。


すると狐崎くんの体格がみるみる変わっていき、明るい茶色だった髪色が黒く染まっていった。



「朗茉……? 朗茉なの?」


「ごめん、こんな俺でごめん……っ」



朗茉はごつごつした手で次々溢れる涙を拭う。愛おしさが溢れる。


私はその手をどけて頬を包んだ。



「俺っ、ずっと嘘ついてて…いつか言わなきゃって、分かってるのに…っ」


「もういい。もういいんだよ」



私はそっと、口づけをした。











あれから狐崎くんに聞いた話によると、狐崎くんは冗談半分で人の女を取るような人だったらしい。


今回も私と同じ職場につき、朗茉から私を奪おうとしていたらしいが、


私に告白した時、私の心を読みトラウマのことを知ったらしい。


なんだか申し訳なくなってきた狐崎くんは、朗茉と私が会わない日に


朗茉の家に行き、自分の企みを正直に話し謝罪した。


そして朗茉に自分の服を着せ、変身の妖魔術をかけて自分になりきらせたらしい。


狐崎くんは朗茉が自分の正体が鬼だということに悩んでいたことを知っていたとのことだった。











私達は結婚し、茉紀(まき)という女の子の子供をもうけた。


相談の結果、妖魔界にある朗茉の実家の近くでひっそりと暮らすことにした。



「まーまー! ぱーぱー! あー!」



か細い髪からちらちらと見える小さな角は、朗茉とよく似ている。



「はいはいクッキーね。ほんと茉紀は食いしん坊なんだから。さっきご飯食べたばっかりでしょ?」


「あ、俺がやる」



子育てに積極的な夫。朗茉は人間界の会社で働いている。若くして課長に就任した。



「まぁー!」


「いでっ」



朗茉の頬にキックが二発。



「また蹴られた?」


「そう……やっぱりママがいいみたい……」



しょぼん、となる朗茉を励ましながら茉紀をだっこする。





初めての子育ては大変なことが多いけど、朗茉と一緒なら大丈夫。



(終)

筧 沙織 @#小説・2020-12-25
鬼はなづめど、我は眠る
コラボ小説
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心変わり
恋愛
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現代ファンタジー
独り言







落下する、風に吹かれながら。


それが案外楽しくて。


地面に近づくのを感じると
ゆっくりと目を瞑った。


目が覚めると、
生きてしまったのかと思った。


でも、違った


病院の屋上に居た。


なんだが疲れたので
冷たいコンクリートに寝転んで
空を見上げると彗星が流れていた。


大きな彗星から分裂して
小さな彗星が降る。


私がいるのは恐らく、


私が飛び降りなかった
彗星降る夜。


じっくりと見た。


綺麗で、綺麗で、
ただひたすらに綺麗で


気がつけば視界が滲んでいた。


大粒の波がぽろぽろと肌を弾いて
頬を伝っていく。


彗星か無くなると睡魔に襲われた。











転生って、
本当にあるんだな、と思った。


今の私は赤ん坊だ。


お母さんの顔を見て驚いた。
前の私の母だったからだ。



(私、どうなって……)


「あの子が飛び降りたのはショックだった……」



もしかして私は、
私が死んだ後に産まれた
私の妹……?


それより父親が誰か気になった。


前の父は私が五歳の時病に倒れ
空の上へ行ったからだ。


再婚、なのだろうか。


よく見ると、隣で
涙を流す母の背中を擦る
優しそうな眼鏡をかけた男の人がいた。


三十代後半の母より若い。
二十代くらいだろうか。



「大丈夫、見守ってくれているよ」



まあある意味あっている。


さちえ
「そうよね…頑張らないと。幸彗もいるしね」


あかり
どうやら今の私は星凛ではなく
幸彗というらしい。


前世の記憶があるのは
なんだか不思議な気分だ。


でも、人生をやり直すことを
実感できるのはいい。




さあ、新しい人生の始まりだ。

筧 沙織 @#小説・2020-12-27
前編は右の2つのタグから飛んでください→
彗星降る夜
星の思ひ出
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
彗星
名前
転生
天国
自殺
病院
独り言

デルタ♯10

楓が引っ越す日になった。

涼太と愛瑠。その他の友達も駆けつけてくれて
みんなとお別れをした。

涼太「楓…」
楓「涼太。また帰って来れるかわかんないけどまたね(´▽`)ノ」
愛瑠「楓ちゃん…」
楓「愛瑠ちゃん。涼太のことよろしくね(*^^*)」
愛瑠「うん😊私、涼太くんのこと大好きだから大丈夫!」
涼太「え?」

今思えば突然の告白だった。
でもその時は楓を安心させるだけに言ったのだと思ってしまった。

楓「じゃあみんな!!また会お!」

駆けつけてくれて子達みんなが泣いて
楓は笑顔でみんなとお別れをした。

でもみんなが見えなくなると、1人で車の後部座席で泣いていた。

楓「りょ、、った、、😭」

この時楓は自分の気持ちに気づいた。
涼太が好きだって。

恋好 【ユメビカリ出版】・2021-05-12
ユメビカリ出版

__良迷 様








耐冬花































今まで何度か会った


男性の中で


東間さんは


見たことも無い


雰囲気を


醸し出していた。


だから、


お見合いとか関係なく


少し興味が沸いた。


今日は、


双方の両親の


同意の上で


所謂デートというものを


二人っきりで


やることになった。



ピコンッ



最初に会った時


東間さんとLINEを


別れ際に


交換しておいた。


すぐに東間さんからの


LINEだと


分かるように


通知音を


変えておいた。


ぱっ、と


ローテーブルから


スマホを手に取ると


「東間 冬薫」という


なんだか


無機質な文字を


少しの勇気を持って


タップする。


真面目な文面を


緊張気味に見つめた。



〈こんにちは。一時間半後にそちらにお迎えに行きます。先にこのことを言っておいた方がいいかと思いまして。〉



丁寧な人だなぁ


と、しみじみ思う。



ピコンッ



〈まずはデートの練習ということで軽く昼食を一緒に食べましょう。それでは〉



ふぅ…、と


自分を落ち着かせ


スマホの


キーボードを打つ。



〈分かりました。お気遣いありがとうございます〉



送信してすぐに


既読がつく。


東間さんが


私の送信を


待っていてくれたと


思うと笑みが零れる。



「ふふっ……、優しい人……」



でもまだ


好きなのかは


分からない。


薄いメイクをすると


引き出し開けて


デート着ていく


服を選ぶ。


ベッドに


候補を出すが


全て地味な色だ。


派手な色苦手なのだ。


家柄のせいで


パーティーに


出席することが


多かったが、


正直苦手で


逃げようかと


思ったこともあった。


まあそれは


置いておいて、


どちらにしようか。


折角の初デートだが、


ズボンに


セーターを選んだ。


長い靴下に、


上半身を包む


ダウンジャケットも


着ると決める。


それにマフラーも。


せめてもの


オシャレに


くせっ毛ぎみの髪を


ひとつにまとめた。


大きな鏡の中の


地味な格好をした


自分を見つめ、


化粧ポーチが入る程の


小さめのバッグに


財布など


必要なものを


入れていく。


雑音が耳に入ると


落ち着くという


理由で買った


つけっぱなしの


テレビを消す。


その時、


タイミングよく


インターホンが鳴る。


テレビドアホンを見て


東間さんが


いることを確認する。


東間さんは


何歳なのだろう


そんな事を


考えながら


玄関に向かう


靴を履き


ドアを開けた。



「こんにちは」



さわやかな


眩しい笑顔を


向けられ


目を細めそうになる。



「行きましょうか」



東間さんは


私に手を差し出す。


にこっと笑うので


手を繋ぐ、


そういうこと


なのだと思い


分厚く


ごつごつした


でもしなやかな手に、


ケアを怠り


一人暮らしの


水周りの


家事によって


すっかり荒れた


自分の手を置いた。


なんだか


差があって


恥ずかしく


思えた。


東間さんは優しく


私の手を


引いてくれる。


肺が凍りそうなほど


冷え切った寒空に


酸素を取り込もうと


空気を吸う。


ほぅ、と


息を吐くと


白いそれは


空に溶けた。


少し歩いて


エレベーターに


乗ると、


二人っきり


というのを


実感した。



「緊張してますか?」



東間さんが


私の顔を覗き込む


心配して


くれているようだ。



「分かります…?」


「ええ、顔が固まってますよ。楽にしてください」



にっ、と東間さんは


自分の頬をつつく。


あなた
「貴女には笑顔が一番似合う。笑ってください」



頬が緩む。


エレベーターが減速し、


一階に着く。


鼻先に冷たい風が触れる。



「さあ、行きましょう」



東間さんの


ネックウォーマーが


風でずれ、


東間さんの


顔が見える。


鼻が赤くなった顔で


微笑んでいた。


心臓を掴まれたような


感覚がする。


これは………



「好きです」



気がつけば


口が動いていた。


今まで恋なんて


したことなかった。


そんな私でも


この気持ちは


恋だと分かった。



「え?」


「何度でも言います。東間さんが好きです!」


「ふふっ」



東間さんは笑った。


まるで


それを言われるのを


待っていました


と言っているかの


ようだった。


手を引き寄せられ


手の甲に


キスをされる。


なんだか


くすぐったい。


ぼっ、と顔が火照る。



「私も好きですよ」


「~っ」


「顔が真っ赤ですよ。寒いので私にも体温を分けてください」



最後の言葉の訳が


分からずにいると、


抱き締められた。



「あ……あっ、えっえっと、ちょ……、恥ずっ、恥ずっ」



異性から


抱き締められるのに


免疫力が無さすぎて


頭が真っ白になった。



「あ、もしかして周さんこういうの初めてですか…?」



耳の後ろで囁かれ


心臓が壊れそうになる。


ゾクゾクと全身が震え


身体が溶けそうになった。



「……はい」


「じゃあ、私が一から教えますね? 外食デートはまたの機会にして私の家でデートはどうでしょう?」



それはお誘いだった。



「よ、よろしくお願いします……」



東間さんの胸の中で


私は蒸発しそうなほど


真っ赤になっていた。




二十五歳、


十歳も上の婚約者と


幸せになります。

筧 沙織 @#小説・2020-12-27
耐冬花
コラボ小説
後編
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
恋人
お見合い
婚約者
結婚
ウブ
デート
スマホ
独り言



『青のパズル』第9話



新太郎に「待っている」と言われてから、2週間が経った。
未だに声は出ない。でも、新太郎が待ってくれているから、どんなリハビリも頑張れる。



パチッ…パチッ……

無機質な音が、静かな病室に鳴り響く。
その心地よい空間は、扉の開く音で消え失せた。

「花奏」 声のした方を振り向くと、父が立っていた。

「元気か」

ぶっきらぼうな口調で尋ねてくる。小さく頷いて、視線を手元のパズルに落とした。
視線をなぞるように、父もパズルに目を向ける。

「ずっとそれをしていたのか」

驚いたような顔。私はまた小さく頷いた。

「そうか……。新しいパズルを買ってやろうか」

その問いには首を左右に振った。

「いらないのか」 断られると思わなかった父は、不満よりも疑問に満ちた顔で私を見る。

『これがいいの』

スケッチブックに書かれた言葉を見て、父はまだ疑問に思っていたが、やがて「そうか」と短く返事をして、それ以上何も言わなかった。

「そんなに気に入っているんだな」

当たり前でしょ。
だってこれは、小さい頃、新太郎と2人で何回も、何回もしてきたパズルだから。
色褪せてしまった青色のパズルを、手の中で転がした。
買った当時は、空のように青く、澄んでいた。
全て同じ色だからもちろん難しく、完成するのに何日もかかった。
それも、今は良い思い出だ。

「まだ、言ってないのか」

言葉が少ない父らしい、簡潔な物言いだ。
意味を汲み取るこちらの身にもなってほしい。

『言えない』

文字を見た父は、一瞬だけ顔を顰めて、また私を見た。

「花奏、いつかは言わなければいけないんだ。それに、お前も分かっているだろう。お前の時間が、限られていることを」


知ってる。そんなこと、昔から知ってた。



母方の家系が、短命だということ。


私が、もうすぐ死ぬかもしれないということー




~To be continued~

律夏❀.*・゚・2021-03-15
小説
『青のパズル』
律夏❀.*・゚の小説
ユメビカリ出版

お久しぶりでーす!!
新しい小説です!!またまた共同小説となっております!相手はもちろんryota(⌒﹣⌒)です!



デルタ♯1

春のある日。
幼稚園の入学式で見たことがある子を見つけた。

涼太(りょうた)「あの子。誰だろう。」

まっすぐ前を向いていたその子は視線に気づいたのか振り返ってきた。

??「(*ˊ꒳ˋ*)」

その子とは組が一緒だった。
振り返ってきたことでその子が誰か涼太にはわかった。

涼太「隣の家の子だ!!」

恋好 【ユメビカリ出版】・2021-04-05
ユメビカリ出版

デルタ♯9

仲良かった。もうそれだけでよかった。
なのに、

楓父「楓。引っ越すぞ」
楓「え。」
楓母「ごめんね楓。」
楓の父と母は同業者+起業者で東京に本店を置いていたが愛知県に2号店を置くため愛知県に引っ越すことになった。

次の日涼太と愛瑠に引っ越すことを伝えた。
2人とも
涼太「えっ!?楓いなくなっちゃうの?」
愛瑠「楓ちゃん…」
と驚いていた。

涼太「俺、楓のこと好きだったんだけど…もうダメだね…」

そう言って涼太は走っていった。
愛瑠と楓は目があい、何故か愛瑠は笑っていた。

恋好 【ユメビカリ出版】・2021-05-12
ユメビカリ出版

デルタ

17


当時の出来事の真実を知ってしまった涼太……


涼太(つまり愛瑠は俺が好きで
俺と恋人になるためだけに
楓を………転校させたっていうのか?)


男子A「っち……
これ以上あいつらに近づくなよ?」

そう言って男子軍団から解放された


涼太「……ハァハァとりあえず……
まずは情報招集だな」


涼太は周りのクラスメイトから
当時に関わってそうな大人たちに
話聞いて情報集めるが……

最初はなかなか集まらなかった……
それでも涼太は真実を知るために諦めなかった
どんなに天気悪くてもどんなに追い出されても
涼太は粘った……

そして……
ついに……


2年後……


涼太「えっ……お金貸した?」


男性「そっ
しかもそれも!!お店できるくらいの
大金を貸したみたいでさ
噂じゃあ社長のお嬢さんの指示らしい」

涼太「え?(そんな大金を貸しても
なんにも利益を得ることができないはずだ……)
なんで社長さんはそれを実行したんですか?」

男性「確か社長さんはお嬢さんのこと
大好きらしくてお嬢さんのためなら
なんでもするらしいぞ?」


涼太(これで全てが繋がった!)

ryota o(*⌒―⌒*)o・2021-06-24
ユメビカリ出版
デルタ

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