#匂い

寂しい夜に浮かぶのは

月よりも、星よりも、

ずっと過去にいるあなた

忘れたはずの

貴方のこと

花の香一つで

思い出すなんて

タバコの煙に包まれて、
息が詰まる
嫌いな匂いのせいなんかじゃなくて、
愛しい君との思い出が胸を締め付けるから

やっぱりタバコなんて嫌い

香りで感じる

秋の気配と

愛おしい貴方

ひとり微笑む

朗らかなひととき

あなたの匂いで包まれたい

そうすればきっと

私は今日、空を飛べないから。

相変わらずの細いウエスト
少し早く動く心音
何時もの君の匂い
全て愛しい

全部
君じゃないと満たされない
君じゃないと駄目
君しかない















愛してる

私の世界から貴方が消えて
何年経ったでしょうか？

どこかで笑っていること、
生きていることを願いながら

今日も私は、貴方の匂いを思い出す

草木が芽吹き
小鳥が囀ずれば

息づかいとともに
もうすぐそこに
春が訪れる

風が
甘い匂いを連れてきて

私の居場所に
彩りは
鋭く五感をくすぐって

この曖昧な何かを感じていたいのに

言葉にすればきっと消えてしまう

散れど水面に花筏

黄昏に君への便り

近くを通った時にフワッとくる君の匂いにすこしドキッとしてしまうんです

遠き世界に自分有りて、
明治、昭和の今日を歩む。
懐かしい匂いがする。
大切なモノが転がってる気がして、
貧しき日々を
逞しく。
貧しき時を教訓に。
人が人らしき時代である。
君にも重ねてみたい時代である。

会えない期間が長すぎて
あなたの声を忘れてしまった

でも、匂いだけは鮮明に残ってる

ロマンチックな黄昏に
身を委ねて
いつまでも浸っていたい

あの空のように
艶やかに染められていく君の隣で
気配を感じていたい

耳を澄ませば
恋の芳香(かおり)だけが
風に流され
微かに聴こえてくるよ

背中をなぞる指先は
触れてはならない果実

キスしたあとの
口紅の匂いが
香水のように
からだに纏わりつく

シ-ツの染みが
気怠い甘さを残して