#夕日

私、彼女じゃないもんね。

都合が悪いと黙る貴方の癖

貴方と綺麗な夕日を見るのは


ずっと私だと思ってた

「きみがすき」
そう呟くあなたの染まった頬と
照らす真っ赤な夕日が
どうか夢でありませんように

今よりも前向きになれない頃

朝も夜も来なくていいと思った

だって僕には生きる価値が無い

目を合わせた瞬間 軽蔑の闇に陥る

君の確かな輪郭を求め
届かない夕日に手を伸ばすの

落ちて枯れていく時でさえ地面を彩る花々

暮れて老いてゆく時こそは君の人生に華を

君と迎える晩には敷き詰めた小さき幸せを

夕日に染まり佇むあなたは

時が経っても私のよすが

陽が沈むのが遅くなった日に、

君はゆっくり翔び去った。

人が多いからと、"繋がれた手"は

いつの間にか"恋人繋ぎ"になっていた。

盗み見る横顔は、夕日も沈んでいるのに

何故か、紅く色付いていた。



この方を見ているとどうしても思う

"好きだなぁ"って。

やがて輪郭はぼやけて
燃え盛る夕陽は
海の果てに沈んでゆく

港を滑る外国船を
遠くに見ながら

潮の切ない香りと
忘れられない記憶を
心のどこかに染み込ませて

泥んこ遊びをしてみたい。

大人になると、
なかなか出来ない。

顔や、白シャツをベタベタにして。
きゃっきゃっはしゃいで。

親に叱られるくらい、
夕日が沈む頃まで。

空が赤い、まるで好きな人を前にした私みたいだな、
明日やっと会えるこの2日間とっても長く感じた、なのに君と一緒だととっても時間が早く感じる逆だといいのにね。

君とみた美しい景色は
花弁のように散っていた

河川敷で君と二人きり

僕らだけ世界から飛ばされたよう

君の髪が茜色に染まった瞬間に重なる影

今は遠きあの日の夕焼けに思い馳せる

今日は夕日がきれいだよって


またあなたに言いたい