於・2023-06-18
背中
私の父
父の日
いつまで経っても
追いつけないな
いってらっしゃいが
サヨナラになったあの日から
幼いわたしには
後ろ手に手を振る
あなたの背中だけが
記憶に遺った
声も顔も思い出せないけど
温もりすら覚えてなんか
無いけれど
時折 空を見上げては
悪態をつきながら
ひとりぼっち甘えてみたりする
他人より遠い人だと
うそぶきながら
ねぇ、お父さん
私、今すっごく幸せだよ
生きることを
心から楽しめるようになったんだよ
蒸し暑い 梅雨の晴れ間の 日曜日
待ち遠しかった 施設の 父との 面会日
事務所のカウンターで 入館証を 受け取ったら
すぐ 後ろから
「おぃ (^o^) 遅かったじゃないか♪」 と 父
最初の ひと言からして 明るい声 だった
「何よ 予定時間よりも 30分も 早いのよ」
この時点で《久しぶり》というブランクは 消えた
まだ 施設側では 感染症対策が 厳しく
部屋には 入れないため デイルームでの 面会
せっかくの 父が好きな カスタードプリンも
スタッフの方から イエローカード
でも どんな ごちそうスイーツよりも
わたしたち 家族を 満ち足らせたのは
父の 元気な 顔色と はずむ 会話だった
日常生活の 様子や 自分の 体調など
普段 寡黙な 父が 嬉しそうに 語る
いちばん 楽しみなのは 入浴の時 だそう
介護用の 機械浴は バブルジェットバス!
もとより 風呂好きな 父が 喜ぶのは 納得
その エピソードの ひとつひとつに
安堵の 想いを 感じながら
この場所まで 導かれたことの 幸いを 想った
30分 瞬く間に 経ち 父は 部屋に 戻る
涙を 含んだ「またね☆」 手を 振りながら
わたしの横で そっと ハンカチで 目を拭う 母
暮れなずむ空 帰り道 電車の中で 幾度も
「よかったわね お父さん」と 微笑みながら
より 強く 《きずな》を 結び直した 気がした
。
不器用で優しい親父の海が在りました
十年ぶりかそれ以上
前回なんてもう思い出せないけれど
今年は贈ってみたんだ
慣れない郵便手続き。
あなたの住所も知らなかったの
喜んでくれるかな、喜んでくれたらいいな
冷めてもいない感情に
終わりを告げたのは貴方でしょう
不器用ながらも
私たちを愛してくれる
貴方の娘に生まれて私は幸せです
本当のお父さんではないけど
私の事を大切にしてくれている。
たまに馬鹿にしてくる。
そんな私のお父さん。
お父さんには恥ずかしくて言えないけど
大好きだよ
いつもありがとう
今日だけは素直に言えたよ。
世界でたった1人の私のパパ。
いつまでも大好きです。
私は何も出来ないけれど
絶対将来恩返しします。
何も考えてなさそうで
1番家族の事を考えている人
遠くで見守りたまに優しく笑う人
家族に涙を見せない人
私の父はそんな人
父の日なんていらない。
本当に自分の気持ちや考えを伝えるのが不器用で、
俺が小学生の時は怒鳴ったり手を上げてばっかで正直、親子関係破綻しそうやったけど、今はそれは思い出話。
今じゃ2人で酒飲んで肩組んで笑い合ってる。
過去のことはしっかり謝ってくれて、そんな素直な父を俺は誇りに思う。
変わってて、自分の意思が強くて、みんなを言い負かす頭の良さがあって。でも結局似てるところが多いから尊敬できるんだな。
うざいけど、すごいなって思う