#金木犀

甘い香り

橙の小さな花を見て

君がかわいいと笑った

僕の日常は君で溢れてる

同じものを見たからって

みんな同じ感情になってたら

気持ち悪いですよ

どこに気持ちが向くかなんて

人それぞれだし

言っちゃダメなことはあるけど

思っちゃダメなことはないです

金木犀は僕の初恋の香り

忘れられない君の名前を呼んだ

やさしいヒトで居たいな


でもそんな思いも偽善だ


誰も幸せにできないの


都合良いね、涙が出るの

「謙虚」「陶酔」「気高い」

「隠世」

橙色の小さな華
それは金木犀

微かに薫る恋しき匂い
君と同じ薫りがした

昨日の私は

金木犀と、貴方の匂いしかしなかった。

　嗅いだこともない秋の花　

　あなたが好きだと知ったとき　

　少し可愛く見えました。

夢中になれることが


あるなら其れを



何時までも貫きたい

少し肌寒い朝

窓から幸せな香り

金木犀の匂いが一番すき
あなたを思い出すの

落ちたあとの
金木犀は
まるで花嫁のベール

久しぶりに、
彼に会うことになった。
金木犀香る、
秋の晴れた日。


おはよう、元気してた？


彼の背はぐんと伸びて、
大人っぽく笑っていた

君に、会いたくなかった。
また、あの日々を
思い出してしまうから。


髪切ってくればよかったと
彼がそうぼやいていたのを
人づてに聞いた

少し、期待していいですか


また、彼と
金木犀綺麗だねと
笑いあった、
秋の日のお話

キンモクセイが好きになったのは
高校への通学路に咲いていたからです

どこからともなく香る匂いの
花の名前がキンモクセイだということ、

一般的に人気な花のこと
なにも知らなかったけれど、

ヒガンバナの次に好きな花です

星の花。
なんて素敵な呼び名だろうかと、
何度も舌の上で転がした記憶がある。
厳密にいえばあの星の花ではないこの星屑は、
しっかりと海馬に刻み込まれてしまったようだ。
いい匂いするね。
そうつぶやく貴方もいい匂いですと言いたくなる。
それほど寄っていないのに鼻腔に残るそれは、
しめやかに降る雨のようなはかなさを持っていて。
夜の柔らかな香りも相まって、
宝石のようにたいせつな思い出なのである。
あの日から私は、その香りを探している。
何で読んだのだったかもう忘れてしまったが、
今となってはこう思う。
わたしは幸せの記憶を再現したかったのだと。
別にお揃いにしたい訳ではないし、
貴方の近くにいる気分を味わいたい訳でもない、
ただ幸せの記憶を味わいたい。
理解できない人もいるかもしれない。
でもどうしようもなく、私はそれを望んでいた。