灰野 ラスタ・2025-04-07
詩
【断光の港】
魂の雪に紅さす泣き声は
闇の世界にいざなう風の音に
怯え背を丸める獣のようで
視線を外し消えゆく景色
愛の叫びが届かぬ海岸で
白い息を空に送り
途方に暮れる船の姿が
子供のように青い空を眺めてる