蒔・2021-06-07
ありがとうが言えなくて
弱気な心
あなたがくれると
思い込んでた幸せは
すでに私の手の中に蕾としてあった
あなたとの出会いの意味を
考えた
私の幼き頃からかかえる
呪縛への解放
あなたはそれだけのために
長い年月をかけて
私を助けてくれたんだと
あなたは私に自由を教えてくれたのね
でもね
手の中の幸せは
一つ一つ花開くけれど
蕾を握ったまま
あなたの側にいた方が幸せだったと
強くなりきれない私がいる
ごめんね
疲労困憊な 僕に
そっと 花を 差し出す 君
その 純粋な 心を 受け取らず
こともあろうに 僕は 君の手を 振り払った
ただ ひと言の 「ありがとう」
それすらも 言えない 余裕の 無さ……
自分の 器の 小ささが
えらく 情けなく 思えて
どうしようも なかった……