#お釈迦様

神様、仏様、キリスト様、お釈迦様



中学デビューが成功しますように。



そして、仲のいいナギちんとさくちんおーちんと同じクラスでありますように。



先生から目をつけられませんように。



中学校3年間をリア充出来ますように。

あるところに労働ばかりさせられる馬がおった。

馬は荷物を運ぶのが大嫌いだった。
重たくて 重たくて 疲労が溜まっていった。

そんなとき 1匹のネズミから
そんなに嫌なら馬車を壊せばいいじゃないか と提案され
それはいい考えだ と馬車を壊した。

すると どうだろう。
次は壊されないように と
前の馬車よりも 固く 重く 大きくなって帰ってきたのだ。

馬は あぁ、どうしてあの時壊してしまったのだろう と
後悔を募らせ

今も尚 固く重く とても大きな馬車を引いているそうな。

それを聞いたお釈迦様は
微笑み、そうか と言った。

また、本当に辛くなってしまったのなら
ここに来るといい、私が楽にさせてあげよう。
褒美もくれてやる。
それまで頑張るのだぞ。

と柔らかく言うと
さ、早く帰れ 人の子よ
家で弟が待っているぞ と少女を帰らせた。


その後 少女がお釈迦様の元へ来ることは無かった。
多少の努力の痕が目立つが
それでも尚 前へ進んでいく少女に手を伸ばした少年。
その二人は仲睦まじく過ごし
交際、婚約、結婚、
子も授かり 今は大層幸せにくらしているそうな。

お釈迦様は言いました。

なにをしているのか と。

少女は言いました。

死にに来ました と。

何故に死ぬのか と問えば
苦しいから 死にたいから もう耐えられないから
そんな言葉ばかり。

お釈迦様は言いました。

少し、話を聞いてくれ と

少女は言いました。

勿論です と。

お釈迦様は話し始めます。

受け取ってもらえなかった贈り物は誰のものになるのか

それはもちろん、受け取ってもらえなかったのだから贈ろうとした人のものになる

物だけじゃない、愛の言葉も罵る言葉も

受け取って貰えなかったらすべて自分で持って帰らないといけない

お釈迦様は話を終えると
ふぅ、と一息つき 少女を見た。

少女はわなわなと顔を青くして
袖に詰めていた石をとり始めた。

どうした、死ぬのが嫌になったのか と問えば
はい とても恐ろしく感じます と震えながら答えた。

どうして恐ろしいのだ と問えば

今死んだら、
少しの間は楽になれるでしょう、が
少し経てば それ以上に辛くなる
輪廻転生をしたあと これ以上の辛さを味わうことになるかもしれない
それなら もう辛さがわかっている今がいい。

と、口早に言った。

しんだら仏になるのか。