花屋たんぽぽの綿毛・2024-07-16
詩
かつての自分
凛として
綺麗に咲いたと
優しく微笑まれ
美しい、
綺麗だと褒められて
優しい手で摘み取られ
瓶に入れられる
その後は
愛でられることなく
ただその場所で
咲くだけの飾りとなり
枯れるのを待つだけ
人の気まぐれに
翻弄されても
最後まで美しく
凛として
咲こうとする花を
我が身と重ねる
話しても理解もされないから
返ってくる言葉は存在否定だけ
理解もされない返しの言葉は
ただ傷つけられての人格破壊の
言葉でしかなかった
噛み合わない会話の先にあるのは
憎悪(ぞうお)に充(み)ちた怨恨交(えんこんま)じりの
悲しみだけしか残らなかった
言葉に出来ない擬(もど)かしさ
言葉に出来ない苛立(いらだ)ち
言葉に出来ない自分への....
言葉に出来ない辛さが辛い
語けられる言葉なんていらなかった
分からないなら声なんて語けてほしくなかった
本当に欲しかったものすら
奪っていったくせにと..
そんな風に思っていたあの頃
10年かかった"前に"が
今は今の半歩づつの
歩みの進みに