ハルユー・2023-09-03
きみ思いびと
いつの間に
生命の燃ゆる季節(とき)
儚さも寂しさも
鮮やかな思い出色
少しだけ
綺麗に飾ってみながら
自分で轢いた
境界線に
勝手に泣いて
勝手に傷ついて…
なんて愚かな
なんて幼い恋だったんだろう
人間(ヒト)は
忘れるから生きてゆける…
そんな言葉が
巡り巡る
いつかはキミのことも
二人の思い出も
曖昧の中に溶け込んでいくのかな
それでも
ふとした時
鮮やかにきっと蘇る
私の中に灼きつけた記憶
私が生きてゆく為に
微笑んで前を見る為に…
だから
心だけはあの頃のまま
私だけの秘密
あなたの隣りに居させて
飛ぶ鳥に恋して
焦がれて
ただただ見つめるだけの
幼い恋に
今もひとり
苦笑いしながら
優しい傷みを抱きしめている
色褪せないうちに
すべての思いを
心の奥に閉じ込めて
鮮やかな微笑みで貴方に
嘘を吐くわ
貴方が私を憎むように
そして忘れないように…
あなたの幸せだけを願いながら
空の青
波立つ雲間を
渡る風
気まぐれなキミの
笑顔が浮かぶ
駆け抜けた夏は
陽炎の向こうへ…
鮮やかな彩を遺し
ヒトの秋を辿る
私の心に潜む
カゲ
あなたというヒカリに
出逢わなければ
気づくはずも
なかったものを…