#この聲が届くまで

もう逢えない君への好きなんて

叫んだって無駄なのに

無駄な努力は無いってこと

教えてくれたのも君だった

｢既婚者に愛を与えては駄目よ｣

僕はこの約束を含羞む事になる

上等だ。僕は覚悟できてるから

残響広がり干渉

皆の心を震わせ

僕等の願いを空の彼方へ

恋に近くて愛に遠くて

僕の聲だけを聴いて欲しくて

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＃この聲が届くまで

＃初めまして、愛してた人

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使用、解釈自由

使ってくれたら贈り物

かくれんぼをして

誰からも見えなくて分からない所へ
行ってしまいたい

「 そんなに死にたいなら 、 」





























“ 殺してあげようか ”























今日もまた


見たくもない痕がひとつ 、ふたつ 。


白い布が紅に染まる腕を見つめる 。





痛いのは嫌いだ 。


「 痛いのが嫌なら 、止めたらどう ? 」


綺麗事を並べる教師 。


これだから 、教師は嫌われる 。














「 切りたいなら切っていいよ 。俺に止める権利

はないから 」



それでも一人 。


周りとは違う教師が居た 。




いや 、違う 。


教育実習生が居た 。












夜になると孤独を感じる 。


平日の昼は同級生と馬鹿して笑う 。


ご飯を食べて 、お風呂に入って 、寝て 。


そんないつも通りな生活を送っていた 。







リスカなんて 、見つかりたいから


やってる訳でもないし 、助けてほしいからやっ


てる訳でもない 。




孤独感を埋めるため 。



淋しさを埋めるため 。








「 死にたいな 」



そう思った夜を幾つ過ごしたか 。


それでも思えるならまだマシだ 。




どこから湧いてくるのかわからないような


不安に駆られ 、どうしようもなくなる 。




生きたくもなければ逝きたくもない 。


そんなとき辿り着いた答えが





“ 存在自体を消すこと ”




であった 。




そんなことどうしようもないのに 、


いつも寄り添ってくれた彼は理解してくれた 。





なんでこんな自分に構うのか 。



彼にそんな質問をしたことがある 。




そのとき彼は















自分と似ている人を理解してあげたい 。


自分に救える命を学校で救いたいんだ 。














と言っていた 。













教育実習生の実習期間は2ヶ月 。



残りあと1週間といった頃 。




学校が早く終わり 、生徒が下校したあと 。





あのどうしようもない不安 、衝動に駆られた 。







怖い 。


つらい 。


息ができない 。


苦しい 。






助けて 。


の声も出ず 、ようやくでた言葉が



「 消えたい 」



だった 。











「 俺が殺してあげようか 」



声がする方に目を向けると


息が上がった彼の姿 。





「 自分で自分を殺すと天国に行けないからさ 」



彼は状況にあわない 、爽やかな笑顔を見せた 。


























私は自分で死ぬ 。



天国に行けなくたっていい 。



きっと 、やり残したことはひとつもない 。



貴方の目の前で逝くことは



もしかしたら貴方のこれからに影響がでる



かもしれない 。



でも 、貴方にだけは見ていてほしい 。



1番美しい 、私の姿を 。









ひとつだけやり残したことがあるとするなら 、



貴方に気持ちを伝え忘れたことかな 。










私に構ってくれて有難う 。








基 梓






































彼女は綺麗な人間だった 。



このノートを渡して 、廊下を走り去って行った



光景は今でも脳裏にはっきりと浮かぶ 。





















きみに言い残したことがあるとするなら







俺はきみが好きだ

百瀬 歩















きみから受け取ったノートに返事を書き 、



きみに届くといいなと願う 。















季節は春 。




爽やかな風が吹いていた 。

空が僕らを繋いでる

君と結ばれますように

茜色の空を眺めて

見えない涙に少し溺れて

自分や周りに
嘘をついて
それを優しさだと正当化する

世界と平等な関係を望んで
限界まで背伸びする

届くはずないと
はじめから決めつけて
無駄だっただろう　と
結果ばかりに文句をつけて
過程を評価しない

限界だと叫び続けてる人々へ
人を見下す権利欲しさに
綺麗事を並べたって
届かないに決まってる

手を差し伸べた
正義の味方になりたいだけ

人混みの中では気付くと

いつも君の姿を探してる

星空を見上げると

いつも君の声に耳澄ます


君には僕が見えない

いや見えなくていい


僕の声を風に飛ばして