#でしかない

何事にも
「高校最後の」
なんて言葉がつくような
青春真っ只中の時期

それらの青春は一瞬にして消えた

大人と呼ばれる人達の
「今年の文化祭は中止とします」
そのたった一言で

この状況がどれだけ危ない事なのか
しょうがなくて、どうしようもない事なのか
それが分からない程子供じゃない
だけどそれを決めて、言われて終われる程
大人でもなければ部外者でもない

私達の気持ちを誰が推し量れるというのか

3年間の中で唯一
学校の講堂で発表する機会
環境も違って機材も違って
心意気だって違って
卒業に向かって飛び立つためのけじめを
3年全員だけで企画して
多くの人に支えてもらって
涙のフィナーレ

それがなくなった
もう二度と筆を持つこと無く
私達の引退は決まった

「どうしたい？」
それは顧問の精一杯の優しさで気遣いで
だけどそれに対して
「しょうがないから諦める」
それ以外の答えは選べなかった

私達を心配して
努力を実らせようとしてくれる顧問
その後ろの黒板には
ラストパフォーマンスの構想

どんな文にしようか
誰に伝える文にしようか
色は、形は、曲は、分担は、
全て決まってあとは練習だけだった
あんなにも輝くように
皆で前を見ていたのに

「引退します」
そういう部長は前を向いてなどいなかった
誰も前なんて向けない
切り捨てる事などできない
ただ、
それ以外の選択肢は用意されていないだけ

今から少しでも部活に打ち込んで
なんて時間はないことを知っている
目の前には
少しでも勉強を取り戻すための課題
削り取られた夏休み
学校行事など無かったかのような補習
それをもう飲み込んでゆくことしかできない
無理やり前に進まされているだけ

何をどう捉えても
この学年のこの状況を
前向きに捉えることなど出来ない

今更何も変わらない
しょうがない
どうしようもない
誰も悪くない

何度もそう思った

それはわかっていたところで
このやり切れなさまで
消すことは出来ない

この気持ちを救ってくれることなんてない

漫画やドラマ、映画
どれでも美しく描かれる
「高校最後の文化祭」
それを味わう事など私達にはない

先輩とLINEを交換した。
お気に入りの
くまちゃんスタンプを送ると
何そのスタンプかわいいって
来たけど
来たけども
何そのスタンプかわいいって言う
先輩が可愛すぎて辛い。

生きる意味も存在価値も

明確に文章化できる未来を望みながら

それが、遠きものであることを希望する









青き今、手に入れたいものではない

探り悩むのが、今の私に必要な経験だ









お金はないけど時間があるのが学生

有り余る時間を消費し悩めばいい









悩む暇すらない大人が周りには多い

彼女らには悩む余裕がないのだ









代わりに、会社から必要とされているが

機械的に与えられる存在価値のみで

長い人生を乗り越えられるとは思わない









与えられた意味でも価値でもなく

自分の頭で見つけた意味と価値が

社会の波に飲まれ沈んだときに

浮き輪となり、酸素となってくれるはず









これ程に重要なものを

たった19年の人生経験のみで

得ようと言うのは緩慢ではないか

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いつ強制終了を迎える命かは不明だが

明日があると生に依存している今は

老衰で死ぬ頃には

握りしめていたいものだと

遠い未来に回答期日を設けよう
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明日は文化祭”でした ”

明後日は部活引退の、
言葉通りの、晴れの舞台”でした ”

私達は白紙のアルバムを抱えて
卒業するのでしょうか

今が笑い話になるのは
何年後の事なのでしょう

自分のことが好きじゃなかった
だからずっと俯いていた
　誰かが手招きしてくれても
そう素直に心を開けなかった
　苦手なこととかできないこと
　気づかされて自信なくした
いつかきっと叶うと信じた夢は
　知らぬ間に重たくなっていた
少し休もう　今だけここで立ち止まり
またいつの日にか　ゆっくり歩き出せばいい
　　自分のことがわからなかった
　　　なぜ私はここにいるのか？
　　　何を求められてるのだろう
　　真っ黒な闇の中でもがいていた
　　　　冷静にやっと話せる

貴女からのLINEも

貴女からの長文も

貴女からのニコニコも

私には、叶わぬ夢物語

好きな人の好きな人には
そうなれないのに
嫌いな人には好かれるの
なんでこうなの？