「ふたりは妖精ランチパック」のポエム集(28件)＊切ない気持ちのあなたへ＊NOTE15

秋の空はクルクルと
変わりやすいんだね

ジェット気流で
大気の入れ替わりが
早いからだよ

ジェット気流って
カッコ良い響きで
秋って気分がするね

行楽の季節で
たくさんの人が
旅行をするから
ジェット機が大忙しで
そういう名前が
ついたのさ

そうだったんだ
知らなかったよ

イワシ雲も信心からだね

イワシの頭だよ

二回目はだまされなかったね

やっぱりジェット気流は
ウソだったのね

ジェット気流の
名前や存在は
本当なんだよ

じゃあジェット気流が
秋に来る理由はなぜ

ジェット気流が
淋しい秋の空気を
吹きさらっているのさ

同じ夕焼けを・2025-11-04 #ふたりは妖精ランチパック

コスモスは秋桜って
言うんだよ

確かに桜の花に
似ているけれど
桜の花には大き過ぎない

秋の高くて広い空に
釣り合うためだね

でもコスモスは
日本の花じゃないんだね

スゴく日本に馴染んでいるよ

メキシコ生まれらしいよ

じゃあコロンブスが
コスモスを
日本に連れてきたの

それは知らないけど
いつか誰かが
持ってきたんだよ

一体誰が連れてきたのかな

誰かは分からないけど
コスモスにとっては
大航海だったんだね

同じ夕焼けを・2025-10-16 #ふたりは妖精ランチパック

栗がいっぱい落ちているね

あんなにも固い
イガイガに入っているのに
食べると美味しいんだね

せっかく美味しいのに
イガイガに入っているの
もったいないね

このイガイガに
うち勝ったモノだけが
実を食べられるのさ

なんかカッコいいね

物言わない植物が
動物にメッセージを
伝えるための知恵だね

人間もそうなのかな
取っつきにくい人ほど
その中身は美味なんて

あり得ることだよ
ドンクリのように
無防備な人ほど
いさ関わったら
アクが強かったり

それら全てを乗り越えて
世界中の人類が
分かり合えると良いのにね

それを人間に気づかせるため
毒やトゲがあるのかも

同じ夕焼けを・2025-10-23 #ふたりは妖精ランチパック

もう今年も
10個の歳月を
積み重ねてきたよ

早かったようで
一日一日は
長く感じたな

毎日が充実しているから
一日が長く感じるんだね

じゃあ1ヶ月が
早く感じる理由は何

それは季節が
過ぎゆくからだよ

毎日は同じ繰り返しだけど
その間にも
季節は日ごと進んでいる

振り返れば
花が咲いていたり
実を結んでいたり

そしてその花や実は
来年まで見られない

戻れない時間と
季節の移ろいを
振り返ったら

つい少し前までが
懐かしくなる

今はここにあるけれど
少しでも過ぎてしまうと
もう記憶にしかない

それを大晦日に振り返り
新年を迎えるんだね

同じ夕焼けを・2025-11-02 #ふたりは妖精ランチパック

夏の海はあんなにも
賑やかだったのに
秋の海は淋しいね

波の音もカモメの声も
どこか淋しげね

空の色も淋しいのは
淋しい海を見たからかな

人々は海が好きなはずなのに
どうして秋になると
いなくなるのかな

土用波に連れられて
クラゲがいるからかな

クラゲは人を癒すよ
水族館でも人気だよ

人がいないから
淋しく感じるのか
淋しく感じるから
人がいないのか

正解はなさそうね

でも静かだから
カップルが手をつないで
渚を歩いているよ

きっとこの淋しさが
人を恋しくさせるんだよ

同じ夕焼けを・2025-10-19 #ふたりは妖精ランチパック

体の芯まで冷やす
厳しい風が
吹きさらしているよ

体の震えが
止まらないね

この風を人々は
木枯らしと呼ぶんだよ

こんな風に吹かれたら
木だって枯れてしまうよ

こんなに風が冷たいと
ずっとずっと
吹き続けるのかと
心細くなるね

人間はどうやって
この風を凌いでいるのかな

手を強く握って
お互いのぬくもりで
慰めあっているんだね

人はひとりでは
生きてゆけない
寒さが教えてくれているんだね

だから人に頼るのも
良いんだよ

同じ夕焼けを・2025-10-30 #ふたりは妖精ランチパック

赤トンボって
人を襲うんだね

そんなことないよ
頭や肩に止まるけど
噛みつくこともないよ

でも歌の中にあるよ
夕焼け小焼けの赤トンボ
追われてみたのは
いつの日か

それはおんぶされて
赤トンボを見た日を
懐かしんでいるんだよ

じゃあその人は
それ以降赤トンボを
見たことがないの
スゴい大都会に
引っ越してしまったの

引っ越したのは
お手伝いさんだよ
それから連絡が
取れなくなったんだよ

お手伝いさんは
スマホ持っていないの

きっと引っ越しと同時に
キャリア変更したんだよ
何の事情があったか
分からないけど

多分引っ越し先の
電波の状況が
良くなかったんだね

だからこの歌は
淋しく感じるんだね

同じ夕焼けを・2025-10-17 #ふたりは妖精ランチパック

良い香りがするけど
どこから漂ってくるのかな

どうやら風上からだね
何かの果物の香りだよ

イチジクの甘い香りが
風に乗って届いたよ

よく熟して
美味しそうだね

甘くて柔らかくて
幸せな気持ちになるね

早く食べて欲しいと
強い香りで
呼びかけているんだ

でもイチジクは
花が咲かないんだね

漢字で無花果と書くからね

花を咲かせなくて
淋しくないのかな

人間が花よりだんごだと
悟っているんだね

同じ夕焼けを・2025-11-06 #ふたりは妖精ランチパック

いよいよ木の葉も
彩づいてきたね

秋になると
木々も人間も
オシャレしたくなるんだね

人間は夏でもそうだけど

夏は秋ほど
華やかじゃないよ

夏は暑いから
オシャレも
限度があるんだよ

確かに重ね着は
キツいよね

長袖もツラいわね

だから秋になると
無性にオシャレしたく
なるんだね

秋の空のように
キレイでいたいわね

顔をあげて
表情を明るくして欲しくて
空はキレイに輝いているのさ

同じ夕焼けを・2025-10-21 #ふたりは妖精ランチパック

海が鏡みたいだね
波止場の中だと
波もないんだね

波がないから
波止場というけど
これほどベタ凪は
そうはないよ

秋の快晴の空を
海がマネしたみたいだね

風が吹くとさざ波立つのも
美しいよね

海の底が見えるかと
思ったけれど
見えないんだね

空の彼方が
見えないのと同じさ

波がなくても
潮の満ち引きは
あるんだね

エレベーターみたいに
海面が上下するんだ
ビックスケールだね

空と海の境界線は
どうなっているのかな

夕日が空と海に
沈んでいくんだね

同じ夕焼けを・2025-11-03 #ふたりは妖精ランチパック

今年も白鳥が
やって来る季節だね

ずっとここで
暮らせば良いのにね

夏は涼しい北の大地で
冬は暖かい島国で
過ごすことが
宿命なんだね

まるで放浪の
天才画家みたいだ

どちらかと言えば
画家に描いてもらう方だけね

これだけ歓迎されて
白鳥は幸せだね

美しいだけでなく
健気に毎年飛来するのが
白鳥の魅力なんだね

冬に向かう淋しい季節に
人々に愛を
与えてくれているんだね

でも方角を間違わないのは
スゴいと思わない

人間の愛が
正しい方角に
導いているのさ

同じ夕焼けを・2025-10-22 #ふたりは妖精ランチパック

晩秋の夜空はキレイね
星がまぶしいよ

太陽よりも月よりも
星が主役の季節だね

今年も空に
オリオン座が
帰ってきたね

オリオン座を見ると
今年も冬だと思うよ

三つ星の帯が
印象的だね

ペテルギウスという
星の名前もカッコいいね

砂時計のような形も
素敵だよね

イカしているよね

冬の星座の
トップスターだね
他の星々が霞んでいるよ

そんなことないよ
全ての星がスターだよ

同じ夕焼けを・2025-10-25 #ふたりは妖精ランチパック

ススキの穂が
秋風に揺られて
さざ波みたいだね

若草の海もキレイだけど
金銀に輝く
ススキの海も素敵だね

太陽の光を
散りばめるように
上手く反射しているね

このキラキラが
秋の海を想わせるんだ

夕日に輝く景色も
きっとキレイよね

月明かりに照らされた
ススキ野原も絶景だよ

秋の美しい光を
全て受け止めて
さらに美しくして
人々に届けてるんだね
でも月の出ない夜は
どんな景色なのかな

明日への希望が
光っているのさ

同じ夕焼けを・2025-10-28 #ふたりは妖精ランチパック

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