#アイシテル

アイシテル


もう　届かない

ワタシの独りよがりの

アイシテル

僕なんか忘れてさ

ただ君に幸せになってほしい







キミをアイシテル

大好きじゃ足りない

ー君を愛してるー

「アイシテル」

たった5文字が送れません。

１００万回の愛よりも

たった１回の濃厚なキスを

最後

これで最後


言い聞かせては

アイシテル

アイシテタ

アイシテル

それは言えない


拘束する暴力的な言葉

もう一度だけ、アイシテルを聴かせて。

アイシテルなんて

君の前で言えるはずがなくて

あの頃の私は
君好みの私で居たかった


君だけの『可愛い私』


だから偽りの言葉を囁いた








―〝アイシテル〟―

まるで冬の冷たいコンクリートのように。



僕は君を愛していた
君も僕を愛していた

そうだよね？だって、動かないで、


“ちゃんと僕のそばにいてくれるんだもん”

迎えに来たよ


一人にならないで


誰かを愛して


君も幸せになるんだ

【ズットイッショ】













「好きだよ」




この届かない声を、諦められなかった





どうしても伝えたかった





どうしても、どうしても…
























もう会えないと知った時






多分僕は、酷い顔をしてたんだろうな






あんなに困った君の顔を





幼馴染の僕でも初めて見たんだから










ゴメンね





離れたくなかったんだよ

































だから、走った





君の乗った車の後ろを





必死に走って追いかけた





走って、走って、走りまくって





それでも追いつく事なんて





ウサイン・ボルトでも出来ないけど





僕は走った

































そしたらさ、






視界が急に真っ暗になったんだ







僕、車しか見てなかったから





信号とか、無かったし





横からトラック突っ込んできてるのに





全然気付かなかった

















あぁ…、痛かったな…






頭が酷くズキズキする






腕も、足も動かない






流れる赤い血が視界を狭めていく







痛い…、頭が割れそう…






























でも、君と会えなくなる方が






何倍も、何十倍も、何百倍も痛かった






｢ ｣








君の名前を読んだ僕の声が







生前に発した、僕の最後の声




























でも、良かった






僕の最期を





君で終わらせられたんだから



























それにさ、








こうやって僕が死んだら






君は、一生僕の事を忘れないでしょ＿＿






END

波に乗せて思いを届け

他愛ない1日も君といたなら

神様がくれた幸せな贈り物

解っていても何故か切なくて

口に出せない、たった5文字

「アリガトウ」と「アイシテル」