#トランキライザー

いつか叶うから
夢を見るの？

叶わないから
せめて夢を見るの？

叶わない夢を見るのも
叶えようと夢見続けるのも

心が折れそうになる

寝ても覚めてもアナタだけ
仕事をしてても
食事の支度をしているときでも
アナタのことだけ考えていた

目が合っただけで
想いは同じと思い込み
話をしただけで
告白を待つ気になっていた

永遠に届くはずのない贈り物を待ち続けて
交わした覚えのない約束に夢をみて

ノックされることのないワタシの扉は
乾いて軋んで壊れてしまった

乾ききった心は潔くて
怖いものなどひとつもなくて

高く突き抜ける秋の空より
がらんどうな胸の裡なら
寂しさに傷つくこともないから


見なければいけない物
聞かなければいけない声
わたしが必要とされる場所

それが大事　それだけが

わたしが何を見たいのか
何が聞きたいのか
必要としているものは何なのかなんて

この世の誰にも関係のないこと

わたし自身にとってすら
もうどうでもいいことなんだ

大丈夫
この恋は
実らない

だから誰も
苦しまない

大丈夫
この恋は
実れない

だから誰も
悲しまない

だから誰も
気付きもしない

悪くないよ　これはこれで
空っぽで虚ろな胸のなか

小さすぎる言葉の欠片も
ちゃんと響いて
拾い上げることができるから


悪くないよ　これはこれで
閉じたまぶたに誰も映らないけど

どんなに泣いて傷ついても
莫迦げた空想で
夜を埋めなくても眠れるから

好きで好きでたまらない
無茶であればあるほどに

声に出しては言えない分だけ
想いが募って沈んでく

カタチにできぬコトバたち
カタチを変えて墜ちていく

碧は碧で
紅は紅で
翠は翠で
そのままで

解き放ってあげたいけど

咲かない花なら実はつかないし
明けない夜なら朝も来ない

好きで好きでたまらないけど
ただ重石になって沈んでく

嘘はつけない
ついたままでは
いられない

黙ってはいられない
ホントのことなら
言わずにはいられない

だから
わたしのカードには
いつも
切り札が欠けている

駆け引きなんてできないし
そんな土俵にも上がれないもの

もう
ホンネで当たるしか
道は残されていないもの

気付かれないくらいなら
せめて
無視されたいなあ

相手にされないくらいなら
せめて
嫌われたいなあ

でもこんな弱気では
嫌われて終わりかなあ

つながってると思うのも
気のせいかもしれないような
細い細い糸だから

切れないように
切らないように

それでも確かにしっかりと
諦めないで紡いでく

アナタに気づかれないように

季節が変わった
アタシも変わろう

ひとつ歳を重ねた
ひとつ大人になろう

動かないモノ
いや
動かせぬモノ

手に入らないヒト
いや
手に入れられぬヒト

努めて無理なら
流れを待とう

うつむく日々より
恋に笑おう

たぶん
とてもあなたは
遠いヒト

遠すぎて

ブラウン管のなかの
ヒトみたい

だから
尚さらあなたは
近いヒト

近すぎて

あたしに恋する
ヒトみたい

夢のなかの
ヒトみたい

あたしの勝手な夢のなかで
あたしを想う
ヒトみたい

時折なぜか
わたしのなかで
勝手に想いが滞る

自信に溢れたアプローチも
百点満点の笑顔すら

振り返って急に
顧みて恥じてみたり

そしてただの挨拶すらも
出過ぎたことに思えてしまう

時折なぜか
じぶんの想いに
置いてきぼりを食らってしまう

追いかけさせて
遠く離れてしまった背中を

追いかけさせて
出る答えのない不毛な未来を

追いかけさせて
かせの重みで動けぬからだで

追いかけさせて
横顔でもいい　貴方の笑顔を

いま、自分の将来がみえない


『死にたい』という気持ちが
今日はじめてわかった

過去にも
同じようなことがあった

そのときは

『死にたい』という自由意志ではなく
『このまま死んでもいいか』という
無抵抗

死にたい　というより
いなくなりたい

まだ仕事復帰は無茶だったかな

薬が効かない

ただ待っているだけって
できないんだよ

足掻いて
もがいて

どうにもならないことを
再認識したとしても

ただ待っているだけって
バカみたいだよ

だから貴方に話しかける
そして貴方に笑いかける

そしたらそのうち
伸ばした指先が貴方の袖に
触れる日が来るかもしれない

その可能性を
自分でつかみに行きたいんだよ