#パステルサマーの背中

文ストオリキャラ設定

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名前:金子みすゞ
年齢:14歳
誕生日:4月11日
身長:155.8cm
体重:46kg
血液型:不明
好きなもの:読書、ワカメおむすび、日傘
嫌いなもの:男性と接する事、雨傘
異能力:星とたんぽぽ

異能力発動時に鼓が現れ、それを使い攻撃をする。
鼓を打つ回数によって、攻撃方法が変わる。

一回打ち…流星（光弾）が、五つ出現し、爆発を起こす。三回打ちより威力はかなり弱いが、隙ができにくい。
ニ回打ち…フェイント、たんぽぽが一つ、宙から舞う 三回打ち…鼓が輝き、彗星（光弾）が出現する。光弾は曲がり、敵を追尾し砕く。敵に光弾が着弾した瞬間、彗星が爆発する。

三回打ちは最も威力が高いが、これを打つと隙ができてしまう。


容姿:黒髪、黒目。髪は、低めの位置でお団子にしている。
性格:成績優秀で、心優しく、誰からも好かれる。

探偵社では、与謝野晶子に可愛がられている。
太宰治とは、相性が悪い。


夢小説

『きみと花火を』
『パステルサマーの背中』
『牛丼ららばい』

よければ見てみてください。

⚠こちらは、文豪ストレイドッグスの夢小説です。

文スト創作キャラの金子みすゞさんが、宮沢賢治くんに恋愛感情を抱いている描写があります。苦手な方は、お気を付けください。

こちらは、【きみと花火を】の続編、おまけ的なストーリーです。こちらを読んでからの方が、分かりやすいと思います。










【パステルサマーの背中】



後編


「実は…」

「太宰さんに教えてもらったんです。その、かんざしを女性に贈る意味を…」

賢治は、少し頬を赤らめながら言う。

みすゞは、ドレッサーの横に大切に置いているかんざしを思い出す。

「贈る意味…ですか？」

みすゞは頭にはてなマークを浮かべる。
かんざしを贈る事に意味があるなんて、何て素敵なのだろう。

「どんな意味があるんですか？」

みすゞは、少し目をキラキラと輝かせながら賢治に聞く。

「太宰さんが言うには…」

賢治は、かんざしを渡した後の太宰との会話を、思い出した。


『何だ、賢治くん。意味知らずに贈ったの？』

『かんざしを贈る意味はね、』

にや、と笑い、太宰が賢治に耳打ちする。

「『あなたを守ります』って意味があるらしくて…。」

賢治は、目線をどんどん下にしていく。

「僕、恥ずかしいです。みすゞさんを困らせてしまったんじゃないかって。申し訳なさでいっぱいで。」

しょぼん、とした顔を見せる賢治に、何だか自分も申し訳なくなってくる。

みすゞは賢治に、顔を上げてください、と言い、続ける。

「かんざし、私はとっても嬉しかったんです。賢治さんに、貰ったことがとても嬉しかった。賢治さんを悩ませてしまって…申し訳ないのは私の方です。」

そして、ごめんなさい、と頭を下げる。

「だから、つまり、私、全然気にしてません。」

ニコリと微笑み、賢治に言う。

「…有り難う御座います！」

賢治も、みすゞと同じように微笑んだ。

「でも、みすゞさんに迷惑をかけてしまった事に変わりはないですし…」

何かお詫びをしたいです…、と賢治は言う。

みすゞは、少し考える。

「…では、ここのスフレパンケーキで手を打ちましょう。」

「メニューを見たときから、気になっていたんです。」

良いですか？と、賢治の方を見る。

「…はい、勿論です！」

賢治は、店の店員を呼び、スフレパンケーキを頼んだ。

少し時間が経ってから、パンケーキがやってきた。

ふわふわで、とても美味しそうだ。

「よければ、賢治さんも食べますか？」

賢治にそう聞くと、首を横にふる。

「みすゞさんへのお詫びの品ですし…。それに、満腹になってしまったら、寝てしまいますから」

でも、みすゞは、いくら自分へのお詫びの品とはいえ、自分だけがこの美味しそうなパンケーキを食べるのは気が引ける。

「では、せめて一口だけでも！」

みすゞはそう言うと、ナイフを使って生地を切り、フォークでそれをさす。

「さ、どうぞ。」

賢治は、困惑したが、甘い香りと、ふわふわな生地に誘惑され、パクッと食べてしまった。

「…んー、美味しいです！みすゞさん、有り難う御座います。」

幸せそうな顔をする賢治。

そしてみすゞも、さっそく食べてみることにした。

「…わぁ、確かに甘くて美味しいですね！」

んー！と、みすゞは頬に手を当てる。

そして、ほんの数分でたいらげてしまった。

みすゞは、まだ飲み終えていないアイスカフェオレを喉に通す。

「休憩だけのつもりだったのに、少し長居してしまいましたね。」

「あ、本当です！もうこんな時間だ。早く探偵社に戻らなきゃですね！」

賢治は、店にある時計を見る。

そして、二人は会計へ向かった。

「んー、美味しかったですね！」

賢治は、扉の前で、少し伸びをしながらそう言う。

「また、機会があれば来ましょう。」

みすゞは、賢治の方を向き微笑む。

「はい！では帰りましょうか。」

二人は歩き出す。

もう、夕日が沈みそうだ。

小さな坂を登る前、仔犬を連れた婦人が、二人の横を通り過ぎていった。

みすゞはふと、前を歩いている賢治の背中を見る。

夕日が当たっている賢治の優しい背中には、まるで夏の終わりが見える気がする。

みすゞは、そっと、賢治のシャツをつまんでみるのだった。

ーENDー

⚠こちらは、文豪ストレイドッグスの夢小説です。

文スト創作キャラの金子みすゞさんが、宮沢賢治くんに恋愛感情を抱いている描写があります。苦手な方は、お気を付けください。

こちらは、【きみと花火を】の続編、おまけ的なストーリーです。こちらを読んでからの方が、分かりやすいと思います。










【パステルサマーの背中】



前編


「何ででしょうか…。」

あの花火大会から3日経った水曜日。

「賢治さんが、私から距離をとっている気がするんです…。」

「私、何かしてしまったんですかね…」

みすゞはそんな相談を鏡花にしていた。

鏡花はみすゞから、バームクーヘンを一緒に食べよう。と言われ、部屋に来ていた。

みすゞが出したバームクーヘンを二人で食べながら、話している。

鏡花は、少し考える。

確かに、賢治がみすゞから距離をとっているのは、見ていてすぐ分かる。

(原因は多分…あのかんざしを渡した事)

「…賢治は、まっすぐだから。それでから回るのは、しかたない。」


「だから、みすゞもまっすぐになれば良い…。思ってること、言ってみたら？」

鏡花は、緑茶をすする。

「まっすぐ、ですか…。」

「みすゞの思いを素直に。」

鏡花は少し微笑み、みすゞの手を握った。


「それじゃ。…バームクーヘン、美味しかった。」

「はい、相談にのっていただき、有難う御座いました。」

鏡花は、控えめに手を振り、帰っていった。

「素直に、私の気持ちを…ですか…。」


みすゞは、小さなため息をついた。


次の日、みすゞはいつも通り、業務をこなしていた。　　

近くには、賢治の姿。書類整理をしている。

「…みすゞ、賢治、悪い、この郵便物、届けにいってくれないかい？」

後ろから、声がした。
与謝野だ。

「妾は今、手が離せなくてね…。頼めるかい？」

与謝野が手に持っているのは、茶色い封筒。

少し、二人で行かせるのに疑問を感じたが、みすゞは気にせず

「分かりました。」

と言い、受け取った。

賢治も

「はーい！」

と活気の良い声を出す。

二人は、一瞬目を合わせた。

「…で、では、行きましょうか。」

「ですね。」

少し気まずい感じが残るものの、二人は探偵社の扉を開き、外に出た。


「では、こちら、届けておきますね。」

笑顔の受付女性が、茶色い封筒を受け取る。

これで、与謝野からのお使いは終わりだ。

探偵社から郵便局まで、結構な距離はあったものの、二人はほとんど会話をしていない。


「では、帰りましょうか。」

みすゞが振り向き、賢治に言う。

そうして二人は、郵便局から出ていった。

ふと、賢治が道の脇を見てみると、そこには小さな喫茶店がある。

賢治は、少し考えてから

「みすゞさん、よければあそこで休憩しませんか。」

と、喫茶店に指を差し言った。

みすゞは、最初は少し戸惑ったものの、自分の気持ちも伝える良い機会かもしれないと思い、その提案を了承した。


「私は、アイスカフェオレをお願いします。」

「んー、僕は、このレモンスカッシュをお願いします！」

二人は、早速飲み物を頼む。

外はジリジリと日が出ている。
やはり、冷たい飲み物を喉に通したいものだ。

「今日は暑いですねー。」

「前の花火大会の時は、まだ涼しい方だったんですね。」

みすゞは、ふと、金魚掬いをした時の会話を思い出す。

「…そういえば、金魚は美味しかったですか？」

「うーん、そこそこの味にはなりました！」

そこそこ…、つまりはあまりいい味にはならなかったのだろう。

「焼きそば、美味しかったですよね。」

「ですねー！綿あめも、ふわふわで、甘くて、凄く素敵な味でした！」

会話が続く。最近話せていなかったから、みすゞは、こんな小さなことでも嬉しく感じる。

そして、みすゞは、最近の賢治の態度について、本人に聞くことにした。

「…あの、賢治さん。」

そう呼びかけると、賢治は「はい？」と言い、首を傾げる。

「私…、賢治さんに何かしてしまったんでしょうか。」

「最近、避けられているような気がしていて…」

胸に手を当て、真剣な眼差しで賢治を見る。

賢治は、少しビクッと肩を強張らせる。

「…実は…」

と、賢治は理由を話し始めた。

続く