#フラレガイガール

【フラレガイガール】


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そう、

初めはただの

遊びのつもりだった。



「付き合って下さい!!」

そう言って腰を折る彼。

少し癖のある髪の隙間から

ちらりと覗く彼の耳は

熟れたりんごの様に真っ赤に染っていて、

「いいよ」

ちょうど彼氏とも別れたばかりだったし、

嫌になったらこちらから振ってやればいいかと、

私は暇つぶし程度の軽い気持ちでOKした。



それから何回かデートをした。

彼は手を繋ぐだけで顔が真っ赤になって

1つのアイスを2人で分け合おうとすると、

「かっ、かんせつっ…！」

などと言って一向に食べてくれない。

そんな初心な人と付き合うのは

初めてだったから

なんだかこっちまで恥ずかしくなった。


ある日

「うわぁ…すごい雨…」

傘を持ってくるのを忘れた私は

走って帰るかー

なんて男子高校生みたいなことを思っていると、

「あっ…あの、途中まで、一緒に、かっ、帰りませんかっ！」

後ろから声が聞こえた。

彼だった。

彼はそれから、

しっかり家まで送ってくれた。

道中

彼の傘は明らかに私に傾き過ぎていて、

彼に

「ありがとう」

って言う頃には

彼の髪の毛はすっかりびしょ濡れで

思わず笑ってしまった。



そんな私たちも今ではすっかり大人になって

ついには同棲も始めた。

彼がくれた誕生日プレゼントが
猛烈にダサいワンピースで

「いらない」

なんて拗ねたこともあるし、

思わず

「大っ嫌い」

なんて言ったこともあったけど

生活はおおむね順調だったし

このまま結婚もあるのかなー

なんて思っていたのに







「…今なんて言ったの？」

「俺と…別れてください。」

突然だった。

あれから自分が何と応えたかは覚えていない。


彼は出ていって、

いつの間にか

私は部屋に1人になる。

なんで、どうして。

私を振ってんじゃないよ馬鹿

振っていいわけがないでしょう？

たまに倦怠期予防の

サプライズも忘れないでと

たしかに言ってはいたけれど

振っていいわけがないでしょう

あなたの分際で何を馬鹿なこと言い出してさ

もういいから

そろそろ種明かし

しに来てよ…

まずいまずいまずい

強烈にまずい

あなたが買った歯磨き粉も

9割5分も残して一体どこへ行ったの？

私をフッてんじゃないよバカ

フッていいわけがないでしょ

たまに倦怠期予防の

サプライズも忘れないでと

たしかに言ってはいたけれど

フッていいわけがないでしよ

私と別れたならもう

次なんてないから

もういいでしょ？

そろそろ　種明かししに来てよ

私を振ってんじゃないよ

…ばか。

振っていいわけがないでしょう…？

最近のブーム


｢カワキヲアメク/美波｣

｢フラレガイガール/さユり｣

｢ミカヅキ/さユり｣



上2つは莉犬くんの聴いてハマって、
ミカヅキは前アニメ見てて最近改めて聴き始めた

私を振ってんじゃないよバカ。
振っていいわけがないでしょ。
たまに倦怠期予防の
サプライズも忘れないでと
たしかに言ってはいたけれど
振っていいわけがないでしょ
あなたの分際でなにをバカなこと
言い出してさ
もういいからそろそろ
種明かししに来てよ

愛を拾い上げた手のぬくもりが
今もまだ残るのです
「これさえあれば」と
お互い口にして
すべてを分かり合った
それだけで
もう生きていけると思ったのです

瞳を飛び出し頬を伝う彼ら
顎の先で大渋滞
まぁこの先涙を使うことなど
もう無いし まぁいっか
全部ここで流れきってしまえ

まずいまずいまずい強烈にまずい
あなたが買った歯磨き粉も
９割５分も残して一体
どこへ行ったの？
ねぇどこに行ったの

わたしをフッてんじゃないよバカ
フッていいわけがないでしょ
たまに倦怠期予防のサプライズも
忘れないでと
たしかに言ってはいたけど
フッていいわけがないでしょ
あなたの分際で
なにをバカなこと言い出してさ
もういいから
そろそろ種明かししに来てよ

最後に伝えさせて

2分でいいから

あなたが好きだったこと

いつか天変地異級の後悔に
襲われりゃいい

私をフってんじゃないよバカ

フっていいわけが無いでしょ

たまに倦怠期予防の

サプライズも忘れないでと

確かに言ってはいたけれど

フって言い訳がないでしょ

あなたの分際で何をバカなこと

言い出してさ

もういいから

そろそろ

種明かし

しに来てよ

愛を拾い上げた

手のぬくもりが

今もまだ残るのです

私を振ってんじゃないよばか

振っていいわけがないでしょ

私を振ってんじゃないよばか！

















振っていいわけが無いでしょ…？

たまに倦怠期予防の
サプライズも
忘れないでと

確かに言ってはいたけれど
振っていいわけがないでしょ

もういいから、
そろそろ種明かし
しに来てよ

愛を拾い上げた手のぬくもりが

今もまだ残るのです