この垢は使われてないです・2020-09-02
転生
来世
今の幸せ
来世や転生はなるべく信じたくない
信じてしまったら、今の人生
全て諦めてしまう。
そんな気がしたから__。
たまに前の自分の
アカウントを見に行って
贈り物を見返したりする
確かに前のアカウントは
言葉の贈り物も多くて
人との関わりも多くて
トークも多かった
好きも1日で
100人なんてゆうに超えていて
すごい見てもらっていたけれど
オススメだって
何回か連続で載ったこともあって
それはとっても嬉しかった
でも、今のほうが
たくさんではないけれど
大切な人たちに見てもらえているから
とってもNOTEをやっていて幸せなの
HM企画
物語テーマどんぐり
TITLE:俺、どんぐり
ある年の一月、突然嫁に言われた。
「どんぐりの木になって下さい」
「は?」
「大きなどんぐりの木がいいです」
「はぁ!?」
そこから
立派などんぐりの木になる為の
戦いが、はじまった。
月初め、必ず嫁と子供と
一緒にどんぐり拾いに出かける。
何故か。
食う為である。
生存競争だ。
リスにもやらん。
たぬきにも熊にもやらん。
どんぐりは俺のものだ。
俺の食卓に上るのは
いつも沢山のどんぐりだけだった。
どんぐり以外の味はもう
疾うに忘れてしまった。
どんぐりはわずかに苦くて
噛み締めると
ナッツのような甘みがあった。
嫌いじゃない。
むしろ、好きだ。
どんぐりしか食わなくなって
身も心もどんぐりになれる日も近い。
こどもたちが笑う。
俺を見て笑う。
どんぐり父ちゃん
そう言って笑う。
見ていろ、こどもたち。
父ちゃんは、きっと
立派などんぐりの木になってみせる!
その年の暮れ
手足が動きにくくなってきた。
嫁が言った。
「頑張りましたね、もう少しです」
愛しそうに頭を撫でる。
ああ、こんなに優しそうな妻の顔
見るのははじめてかもしれない。
手足が動きにくくなって
俺は山へいけなくなった。
妻とこどもがせっせと
俺の主食をとりにいってくれる。
なんて出来た嫁と子どもだ。
年初めには
指先が全く動かなくなった。
それでもどんぐりが食いたい。
無性に食いたい。
はじめは犬食いで
皿に盛られたどんぐりを
貪り食っていたが
途中から嫁が
食べさせてくれるようになった。
その年の7月のこと
俺は完全に動けなくなった。
顎すら動かない。
もう、どんぐりもいらない。
欲しいのはそう、水だけだった。
髪の毛は枝になり
枝先には青々とした葉が生い茂ってきた。
嫁と子どもはいよいよ俺を
家の外へと運び出し、
庭に優しく植えてくれた。
ああ、風を感じる度
さわさわと揺れる。
揺れて全てを想う。
幼い頃は確かに持っていた。
自然を愛する心
人を無垢に想う心
ああ、忘れていた
俺は忘れていた
当たり前だと思っていた。
今ある地球の環境も
今ある幸せも家族からの愛慕も
全てが特別なものだった
全てが奇跡のような毎日だった。
毎日、毎日
土から養分と雨水を吸い上げ
俺は1年、2年と年を重ねていた。
俺が生えるその場所には
女がひとりとこどもたちがいた。
彼女たちは俺をとても大切にしてくれる。
悪い虫がつけば、割り箸でつまんでくれる。
よく、俺に触れに来てくれた。
足元の幹に触られると
なんだかとても懐かしい気がした。
喜びは枝を伝わって
大きく葉を鳴らせた。
「ありがとう」
俺のその想いは人間に伝わるのだろうか。
秋になり、どんぐりを落とす頃になると
彼女たちは葉をかき集め
どんぐりと芋を焼く。
笑顔を見ると、心は綻んだ。
自然に生きる俺にとって
優しい人の温もりとは稀少なものだ。
この人達の為に
何かを成したい。
五年後、俺は凄まじいスピードで
どんぐりの大木になっていた。
ある秋の日
彼女たちは男4人を連れてきた。
男たちは俺を見ると、
何やらあれこれと相談をしていた。
女と子どもたちは
いつもより念入りに俺に触れる。
抱き締めさえしてくれた。
優しい温もり。
ああ、俺は幸せだ。
彼女は言う。
「あなた、約束守ってくれてありがとう」
こどもたちは口々に言う。
「父ちゃん、これからもずっと一緒だよ」
あなた、父ちゃん
俺のことを言っているのだろうか。
男たちがチェーンソーを持ってきた。
どうやら俺は切り倒されるらしい。
俺はもうわかっていた。
今日が、どんぐりの木として
生きる最後の日なのだ。
最後で最良の日だ。
彼女と、こどもたちに出逢えて
本当に、よかった。
これからは、そう、これからは。
キィィィィィィィィィン
激しい衝撃が、俺の身体へと伝わり
俺はあっという間に、切り倒された。
「行ってきまーす」
「お兄ちゃん待ってよぅ」
「えー!?」
「まだランドセル背負ってないよぅ」
「もぅ、待っててやるから早くしろよー」
彼女が俺を踏みしめて
子どもたちのいる玄関へと降りてくる。
下の妹は、
俺にしりをついて靴を履いていた。
兄は俺にもたれるようにして、
妹の準備が整うのをじっと待ってやっている。
優しい子だ。
俺はもう、言葉を発せない。
葉を揺らすこともかなわない。
「準備できたかー?」
「ん!できた!」
「じゃあ母さん行ってきます」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
こどもたちは笑顔で
行くべき場所へと羽ばたいていく。
彼女は
玄関からこどもたちを見送ると
静かな笑顔で俺の中へと帰ってきた。
俺は、人間だった。
俺は一本のどんぐりの木になった。
俺はどんぐりの大木になった。
そして俺は、彼女たちを守る家となった。
どの時代も俺は、とても幸せだった。
探さなくて大丈夫だよ。
『幸せ』とは
すぐ傍にあるものだから。
今の幸せがずっと続きますように
いつまで拘ってるの?
無くしたものに・・・
もう取り返せないんだから
忘れてしまえばいいのに
今ある掴んでる幸せを
大切にすればいいのに
それだけでいいのに、ね
目先の幸せより未来の幸せって言うけどさ
ちっちゃくても良いことが毎日あった方が
自分にとってめちゃめちゃ生きやすいわけで
あの時、ああしておけば、今、あそこに立っているのはあの子じゃなくて僕だった。
あの時、ああしていれば、ここにいられるのは
僕じゃなくてあの子だった。
あの時、こうしておけば別の世界が見れたんだ
あの時、こうしていれば今の幸せはなかったんだ
どうしよう。
引っ越しが決まっちゃった。
いやだ。
引っ越したくない。
いやだいやだいやだ。
ずっと泣いてばかり。
引っ越すぐらいなら…
今の幸せが消えてしまうなら……
死んだっていい
いま、この時の幸せ…
笑顔で過ごすひととき…
それだけでいいんです
𝒹𝒶𝓇
さぁ、今宵もまだまだ楽しみますよ~♪