#僕と彼女

可視光の交差所に
蒼空を見上げる彼女が居た

「苦しくないの」

指の先にフワリと降り立つ
真空の空間を見詰める

きっと何も見えないだろうに

「嘘は言いたく無いよ」

僕はそう答える

「何時までも其処に閉じ篭って」

彼女は頬を膨らませ
僕を見ようともしない

否

僕は気付いた

僕は此処に いない

彼女は一人語りが好きだった

木々の間を縫う細道へ

小枝や枯葉の悲鳴を足元に
それでも前へ進んで行く

何れは此の森でさえ
宵闇の蝶が舞う毒の鱗粉で
全てが枯れ無に還る

其処に棲んだ子鹿は謂う

「森と僕等は一体だ」

嘗ての鐘を首に下げ
子鹿は静かに去って行く

あの子鹿や其の親達も
きっと此処と枯れ行くのだろう

それでも前へ進んで行った

待っているのは確かに彼女
此の先で佇み僕を待ち焦がれ

また此の僕も彼女に焦がれ

僕は被虐の道を進んでく
それでも前へ進まなければ

彼女の笑った聲がした

親友って言われていた…ずっとって言ってくれた…
こんな僕を…とても嬉しかった、













でも、残酷になった…
親友ではなくなった…ずっとじゃなくなった…
言葉が全部嘘になった…言ってくれていた言葉が… そのせいか、僕は笑顔がなくなった…
悲しい…辛い気持ちがでた
だから、病んでしまった
















そこで君との紐が造り始められたのかな？、
僕は彼女と仲良くなった
何故だって？彼女が僕を助けてくれたから…
こんな僕を…
そこから、僕と彼女は大切な親友となった
その子と居たら1日1日が楽しくなった
その子に僕は恋したと思う…
















その後、僕を裏切った人がまた僕の傍に来た
その事を何も思っていなそうだった…
そこから僕は病む時がまた増えた
でも彼女に迷惑は掛けたくない…
だから、君の前では仮面を付けさせて…