今日は大きなあの子の
学習参観会だった。
休業している今が
誰にも気兼ねすることなく
参観日に参加できる
いい機会なのだけど
昨日よりいいとはいえ
まだ本調子じゃなくて
出られそうもなかった
昨日、悲しくて申し訳なくて
寝床で泣いていたら
君がぎゅっと私を抱き締めて
「大丈夫すよ先輩」
って言う。
「何が大丈夫よ」
ぐずっと鼻を鳴らして私。
「俺明日半休とっちゃった」
って君の声が笑う。
どういうことかと問えば
そういうことならと部長が
仕事を変わってくれたという。
「また部長頼みかー…
あー…申し訳ないー」
って私、顔を覆うと
涙が浮かんでくる。
あの人には
どれだけ恩があるだろう。
補佐役を宛がわれてから
がむしゃらに恩をかえそうと
頑張ってきたけれど
結局、恩はどんどん
膨らむばかりだ
「学習参観会
代わりに俺が行っても
いいっすか」
って君がますます
強い力で私を抱いた
「そんなことしたら君
明後日からまた
激務になるよ」
部長に変わってもらうとはいえ
本人しかできない仕事も
たくさんある。
私は半休をもらうと
だいたい二日で取り戻すけれど
君は今もっと忙しいから…
どんなに考えないようにしても
こんな時は
私が動ければなあ
そんな想いにかられて
心の中はやるせなさで
満たされてしまう
大きなあの子だって
私に来てほしいだろうって
自惚れて申し訳ないと思うし
部長にも
補佐役がいないわけだから
毎日迷惑をかけているし
君には日々
数えきれないほど
助けられてる
私が自由に動けたら
いや、ればたらを
論じたいわけじゃなく
ああそっか
私は自由に動きたいんだ
体に制限されることなく
少し前までの自由が欲しいんだ
他人みたいに
言うことをきかない私の体が
辛くて、悔しくて、憎いんだ
焦らないと思うほど遠ざかる
落ち着こうと思うほど想いは募る
切ない悲しい
悔しい苦しい
君に抱きついて泣きつかれて
昨夜は眠ってしまったらしい
結局半休をとって
学校に行った君は
あの子の五、六時間目の授業を
参観してちゃっかり懇談会にまで
出席してさ
あの子と一緒に帰って来た
二人の顔が
とてもいい笑顔だったことが救いだ
二人とも、ありがとね。