深波.・2022-12-27
夢で誤魔化さないで
高校時代通っていた予備校、目の前にはカラオケ館があった。その奥の暗い道に進むと、期限切れのJKや元気のないメイドやいい歳したイケメンでも何でもないキャッチのおじさんがいて、明るい道からも帰れたのに、嫌なことがあった日はわざとそっちの道を使って自分の価値とかなぞってた。だって私は本物の女子高生で本物の絶望だけど偽物の青春だったから。
担任の先生に怒られた日、時間的にそのまま塾に直行しなければならず、授業後も悔しさと悲しみが抑え切れなくてふらふら歩いていたらキャッチにあって、惨めなことに私はそれでほんの少しだけ救われてしまった。私のことが見えている人がいて、私に声をかけようとした人がいて、だからきっと私には価値があるんだって思えた、だけど結局怖くて駅まで走って逃げた雑魚。
3月、受験も合格発表も全て終え、卒業式も無事に終了し、それなのに家にある過去問を一つも処分できなかった。怨念ばっか。怨念ばっかりなのほんとに。もっとたくさん反抗してもっとたくさんラクをしてもっとプライド捨ててもっと可愛く生きたかった、そうすればこんな結末じゃなかったのにって思ったらこれから通う予定の大学が嫌いになって、合格通知来たときすら泣かなかったのに涙が出てきておかしかった。
ねえところで青春はもう名前の時点で青いって決めつけられているけど、人によってその色は違うはずだから可哀想だと思うんだ。私の青春は血みどろの赤かもしれない。逆張りみたいだけど別にそんなことないの。いっぱい傷ついたから赤色とかいうそのままの意味じゃないよ、流せなかったたくさんの血とか、傷ついたのに流れなかった血とか、そういう赤さへの弔いを込めて。そう考えるとやっぱり青春てのは終わってから価値とか名前とか色とか味とかわかるんだろうね。
季節感ガン無視で負の感情は不定期的に訪れるから、ホリデーシーズン限定フラペチーノ飲んだりツリーの写真撮ったり、そうやって気を休めて優雅に過ごすふりなんて、そんな優雅で大人チックなこと昔の私にはできなかったな。
命が仮初だとは知っていますというセリフがずっと胸に残っていて、時々ふと思い出しては切ない気持ちになる。仮の姿、仮の世界、仮の愛、仮の死。
ぜんぶ嘘だから大丈夫だよ。耳元で囁かれる愛も、体温も、失望しきった目も、生きているという事実すら大丈夫だから心配ないよ。だから安心して君を抱ける。
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このまえ情動に流されて手首を久しぶりに切ってしまったんだけど、それは人生で初めての、自分の幸せを確認するための刃でした。自分が幸せであることを知覚して混乱しているんです。
不幸でなければならないという気持ちが常に小さく隅っこに存在していて、“勿体ないかけがえのない瞬間を わざと憂鬱で塗り潰す”をよくやってしまいます。
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わたししか持ってないものしか欲しくない、みんなが持っているものを手に入れて安堵するフェーズはもう卒業したい。たとえばずっとピンクとか、それでお金が尽きてもピンク貫くとか、そういうカッコいいことしたい。誰も見てなくても私はやる、だってそうじゃないと本物じゃない。
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夢をひらいて、もっとちゃんと、抉って。ささくれだった希望も治療して、誰に対してもひらいて。心置きなく失念できるようにすべてをぶつけて、そうしてあわよくばそのまましんでしまえ。
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すべての女の子は被害者になりたいのではないか?
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わたしはもうすぐ10代の期限切れちゃうけど、自分の信じたものしかやらないし落としていった無駄が本当に無駄であったことを証明するために大好きをずっと大好きでいるような、刺々しい薔薇みたいな生き方をしたいって思ってるよ。
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塾バイト辞めて派手髪にしたいし今気になってる映画ぜんぶ観に行きたいしミニシアターで可愛い限定ドリンク頼みたいし落とせる単位ぜんぶ落としてみたい、早く最強になりたい、はあ、クソ人生、。
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好きな人の夢に出たいけど、夢に出てきたからあの子のこと好きかも、で始まるどこか勘違いじみた好意は本物じゃない気がして嫌になっちゃう。