#宙に舞う僕らの音色

短編小説



もしも、


僕が思った通りに唄えなくなっても


君は笑って、


一緒に謳ってくれるかい？。




僕は歌手、君は歌い手。


僕は病気で、

手術が必要な病気。


だけどね、


そうしたら声が出なくなって、


耳が聴こえにくくなる。


悪化すれば、視力の低下など、


歌手にとっては、


とても厄介な病気。



だけど僕はもう決めている。


手術はするってことを。


そしたら、

声も耳もダメになるけれど、。。


大好きな君の顔は


ずっとこの目で見ていたい。


だから、そんな想いが

届かなくたっていい


全て君宛に謳った

曲なんだって事も知られなくていい


ただ、傍に君がいるっていう


そんな感情がほしいだけ。


こんな執着心、



相手にとっては迷惑。




そんなことは知っているよ。





サイコロを振って

決断をするような力はないけど



君を思う力は

多分沢山ある。


それを君に知って欲しい。




馬鹿だよ。

本当に貴方は馬鹿よ。


私は傍にいるし、

君と沢山歌を唄うよ。


それに、

私が唄った曲は

貴方だけを謳っていたのよ。


こんなコラボレーションな

曲は初めて。

ありがとう。



そんな君が告げた言葉は…