#心に残る余韻

ひらりと揺れる車内チラシ

ふらりと立ち上がるサラリーマン

目を輝かせて見入るその姿

私と彼、車内広告と夢切符

価値の変わる興味魔法が

少し、見えた気がした夕空車窓

君の手が私の腕を離しても

魅力に絡まった心が重くて

離れる香りを追いかける様に

ふわりふわりと飲み込まれてく

突然、私の前に現れて

楽しみをくれた君は

まるで流れ星の様な人

その光に惹かれた私は

遠く離れる君に手を伸ばす


ねえ、届かないよ

ただ光ってるだけの風景も

思い出が染み込むと

離れる時には光滲むものね

振り積もった気持ちが

二度と舞うことのない様に

雨を降らせて湿らせて

空から一番遠い所で

燻りながら朽ちていく

新たな芽生えの養分となる様

心を枯れた破片で埋めよう

昨春抱え込んだ心は今も此処に

「新」から「自己責任」へ

染まり変わった一部の不安

見失わんとする光を頼りに

見つけた桜色が少し滲んだ空

これがこの一年で得たもの

何の確証もない

雲のような頼りない言葉でも

触れると温かかったんだ

辛くなって心が強ばって

喉が締まって本音が詰まる

そんな時に君と世間話する理由は

こんなにも単純