#愛別離苦

街を彩るイルミネーションが

君を待つ私の心を暗転させるの

あたしが生きてきたこの物語は､




あたしが思っていたよりも､




はるかに､ずっと､美しかった｡

君に出会えたから､
わかったことはね｡













この世というものは｡
人生というものは｡
現実というものは｡












ようするに
君とは
いっしょには
いられないんだ､
ってこと｡









あー
くだらないやー
はーやーくー
しにたいなー
🎶🎶🎶

どれくらいの時間なら
ずっと待ちつづけていることが
可能なのだろうか｡


1年？
10年？
一生？
来世まで？
転生ぜんぶ？


それ以上に
長い長い永遠のときを
待ちつづけている
あたしは
愛別離苦以外
なにも知らない｡
愛別離苦だけが
あたしの生き様｡

『愛別離苦だけが人生だ』


仏教哲学､好きではないが､そこそこ詳しい｡
なんか､いつのまにか
仏様に祈れば救われる､みたいな教えになっているが
(※そうでないとお客さん=信者が来ないので笑)
もともと仏教の思想はかなり暗くて､
この世には苦しみしかない､と真顔で教える｡


四苦八苦っていう言葉があるよね｡
あれ､もともとは仏教用語で
まず生老病死の苦､というのがあって
ようするに生きて(生まれて?)老いて病んで死˙ぬのは苦しみでしかない､という意味｡
それが最初の四苦｡
でね｡それだけでは飽き足らず
さらに4つの苦しみを付け加えて
四苦八苦と呼ぶ｡



のこりの４つは
愛別離苦
愛する人に会えない苦しみ｡
怨憎会苦
クソムカつく奴と離れられない苦しみ｡
求不得苦
欲しいのに得られない苦しみ｡
五蘊盛苦
五感が余計な刺激を勝手に取ってくる苦しみ｡




あたしは
早く死˙にたいと本気で思っているから
そのぶんだけ生老病死の苦(最初の四苦)は
軽減される｡
アンチエイジングするくらいなら
フルスロットルエイジングでもして
その日のうちに
即˙死したいくらいだ｡
お金に困ってない､というだけで
それ以上とくに欲しいものもないから
求不得苦は基本的にない｡
実家､両親､宗教団体とついに縁を切れたから
怨憎会苦も克服できた｡
五感が過度に敏感なので
五蘊盛苦にはさんざんさいなまれてきたのだが｡
でも､そもそもしたいことがあまりないので
仕事以外での外出は少なく､
家でもテレビも動画も見ないので､
そのぶんだけ
五感を不用意に稼働させなくて済んでいる｡




『そもそも生きたいと願わなければ』
仏教が定義している意味での
苦しみはほとんどなくなる｡



でも
さいごに残ったのは
愛別離苦で｡
これだけは
どうしようもなかった｡
『そもそも生きたいとも願ってなくとも』
なぜだか愛別離苦だけは残る｡





この世に突き落とされた絶望｡
愛するあなたとの永遠の離別｡
愛別離苦だけが人生の意味｡

愛別離苦が



愛にかわるとき､



わたしたちは出会う｡

互いの孤独をかき消すように

躰を重ねても心は満たされない

百も承知で慰め合う心の傷

それが愛でなくても｡

恨まれても
こ˙ろ˙さ れ ても
かまわないから｡

どうかいなくならないで｡

君との一期一会

ページを捲った

君との愛別離苦

ページを捲った

九千九百九十九

残りは零ページ

四角い世界に切り取られたあなたの笑顔が

あまりに寂しそうに見えるから


私はそっと頬に触れて

愛してると呟いた