はじめる

#捨て子

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全15作品・


処刑場 LOOK AT ME
~非力という名の罪~
前編


「じゃあお願いしますね」


「わかりました」



私はその日、両親に捨てられた。


どんなに泣いても


どんなに叫んでも


両親は私を見送るでもなく


私が車に乗せられる前に


肩を抱き合い家の中へ


入っていった。



中では妹が


お母さんのお乳を求めて



泣いていた。




お父さん、お母さん


私を見てよ


涙ながらに叫んだけれど



もう二人に声は、届かない




虚しさが込み上げては


絶望になっていく。



虚ろな瞳が移すのは


施設へ向かい走る車の窓外


稲穂の光る秋の夕暮れだった。



「ほら、入りなさい」


施設へ連れてきてくれたおじさんが


私に優しく声をかけた。



不安でいっぱいの中


私は意を決して施設の扉をくぐる。



「え」



そこには見渡す限り


沢山の仲間がいた。


経緯はわからない。


体が痣だらけの子もいた。


目いっぱいの涙を


やっとの事で堪える子もいた。


泣き喚く子もいたし


心がからっぽになってしまったように


ずっと宙を見つめている子もいた。



どの子も傷ついて


どの子も目の色は暗い。


私は今、どんな顔をしているだろう。



疲れ果てて


部屋の片隅に腰を下ろすと


男の子が身を寄せるように


私の隣に陣取った。



「よ、新入り?」


「……うん。君は、長いの?」


「いやぁ、俺も昨日来たばっか」


彼は、眉間に皺を寄せ


やっとこ笑った。


手ひらには火傷の痕が


生々しく残っている。



「その火傷…」


「父さんにやられた。苛立つとどうしようもなくなるみたいで、俺の体にタバコ押し付けるんだよね」


「捨てられたの?」


「家出した」


彼は、ゆっくりと傾いて


私の肩に頭を預けた。


彼の傷みが伝わって


身体中から涙が噴き出る様だ。



「辛かったんだね」


「うん」


うん、なんて


可愛らしい相槌をうつ彼に


心がきゅんと跳ねた。



私も身体の力を抜いてみる。


自然と彼の方に体は傾いた。


彼も私も、


嫌がらなかった。


当たり前のことのように


互いの存在の重たさを受け止める。



深く息衝くと


鼻をくすぐる彼の香りに


嗅ごうと思ったわけじゃないよ


心の中で


そんな変な言い訳をした。


生命が、跳ねる。


鼓動が脈打つ。


私たちは生きていた。



信じていた人に裏切られても


ひどい暴力を受けても


どんなに死にたいと思っても


捨てられても



命は悲鳴を上げるように


拙くも時を刻むように動き続ける。



その鼓動ひとつひとつが


「生きたい」


そう叫んでいた。




きっと、誰より尊い命をもって


私たちはこの世を駆けている。




「ねえ」


「ん?」


「生きようね」


「え」


「このまま幸せになれないなんてさ、悔しいよ。君も私も」


彼は私の言葉を聞くと


大きく息をつき笑った。



「そーだな、生きよう」



生きよう、


生きたいね


彼と私はその約束を


確かめ合うように


幾度も幾度も口にした。

ひとひら☘☽・2021-05-03
幸介
幸介による小さな物語
短編
前編
小説
物語
悲哀
このままずっと
笑顔の魔法
独り言
ポエム
辛い
虐待
捨て子
処刑場lookatme
非力と言う名の罪
好きな人
問題提起作

君の幸せになれたなら(2)

「ん...」
起きると私は暖かい布団の中に潜っていた、ここはどこだろうかと体を起こし、辺りを見回す。
綺麗に片付けられた部屋、たくさんの本、勉強机
見る限り学生の部屋?だろうか?そんなキョロキョロしていると運がいいのか悪いのか自分と同じくらい女の子が部屋に入ってきた。
「あ、おはよう。そして初めまして美穂と言います、よろしくね!」
と、平然と挨拶をしてくる。
ごめんこれどういう状況?と内心で呟くがわかるわけがなく、とりあえず「よろしく」とだけ返した。
「少し待っててね、兄貴呼んでくるから」
そしてすぐに下に降りていった、なんというか...冷静?という感じがした、笑顔なのに泣いてるような...それはとにかく昨日何があっただろうか?
公園のベンチに座ってからの記憶がない、あれから寝たとしてもなんで私がこんなところにいる?
...まあつまり誰かがここに連れてきたって事になる。誰が?なんの為に?色々な考えに頭を悩ませていると、またドアが開いた。
そこにはさっきの女の子と優しそうな男性がいた
「どうも初めまして、気分はいかがかな?」
「体調は大丈夫です」
「じゃあとりあえずはよかった」
微笑みながらその人は言った、そして一言
「僕は悠叶、よろしくね」
「あ、はい。よろしくお願いします」
私はこの自己紹介がとても苦手だ、なぜなら名前が無いから。紹介する最も重要なものがないから
そんなことにも関わらず悠叶さんは
「とりあえず、ご飯食べますかと言って私を起こした」
聞きたいことが山ほどあるのはきっとむこうも同じだろう、それでも聞いてこないのは少しありがたかった。過去に誇れるものなんて何一つ無いから

出されたご飯を食べる、それが今まで(施設)のルールだったがここのご飯は違った。真ん中に置いた大きなお皿から取ってご飯を食べる。
私はこれが普通の生活なのかもしれないと考えながらご飯を頬張る、その時食べたご飯は凄く、凄く美味しかった。
そして私の表情をみて悠叶さんが言った
「美味しい?味付け自信ないんだけど...」
「すごく美味しいです」
と答えると隣の美穂がツッコミを入れた
「これ作ったの私だから!ちゃっかり自分料理できます的な雰囲気作ってんじゃないわよ!」
(悠叶成敗中...)
「悪かった!ちょ!悪かったってw」
その風景をみていたら少しおかしくなって、私は笑った。人生で初めての笑顔だった
その時なぜか頬に一筋、温かいものが流れたのは誰にも秘密である。きっとバカにされてしまうから

このお話は第2弾です!
また好評だったら続き書きますね!
タグの「君の幸せになれたなら」で全て読めると思います、続くかはわからないんだけどね笑

道端に生えた雑草の側根・2020-03-07
病み
小説
続編あり?
笑顔
捨て子
君の幸せになれたなら

一度は捨てられた身。

僕なら何でもできるさ。

そう言い聞かせてもいいでしょ?

🦋H₂O🥀𓂃◌𓈒𓐍・2024-08-21
独り言
🦋過去の僕🥀
家族
捨て子
児相
施設育ち
病み
辛い
苦しい
ひとりぼっち

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に15作品あります

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置き去りにしたいんじゃない
恨まれてもあなたに自由になってほしいから

春くん・2023-01-31
捨て子
怒りの果てに
想い出の欠片
ポエム

世の中には、
自分を捨てた母親も父親もいる。
かってに産んでおいて
勝手に捨てる

あんたらの都合で産まれてきてやったのに
生まれてきたらそれかよ
結局捨てんのかよ
じゃあやんなよ。

なら、産むなよ。
いらないなら、捨てるなら。
俺を産むな。

どこの母親に引き取られても
どこの父親に引き取られても

俺を産んだ母さんが父さんが
やっぱり良かったって思うんだ。

だから、俺らを捨てないで

偽りの俺は俺じゃない。

作った笑顔で誰かに引き取られたい
わけじゃねぇ。

俺を産んだ
母さんと父さんの元へ
帰りたいだけなんだよ。

りうる・2020-03-26
俺。
父親と母親
捨て子

私の本当の

両親はどこにいるのでしょうか

1度でいいから本当の両親に

ぱぱ、ままって言ってみたかった

抱きしめて欲しかった。

捨て子の私には永遠叶わない夢

ネムみぃ*.☆・2019-10-06
ポエム
実話
抱いて
両親
捨て子

お父さんまで

僕のこと捨てないで。。。

現在不登校くん・2021-11-25
捨て子

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