はじめる

#星巡り

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全90作品・

朝でもない、夜でもない。

そんな日々が都に続いた。

誰もが今日を生き、

明日もきっと、今日を生きる。



空を支配し、

赤く染め、

暁は一人でほくそ笑む。



世が朱色に染まろうとも、

城下町は騒がしい。




少し離れた茶屋で、

暖簾を押し上げた老女は

どこか遠くを見つめていた。


「一体、明日はいつ来るのかねぇ…」


浮舟のような呟き。

着物を翻す風のせいで、

大方、誰にも拾われない。


















黎明、宵暁に溺れ、

















昇るとも沈むともしない、



















曰く付きの暁。

琉・2021-05-16
黎明、宵暁に溺れる。
ポエム
秘密の愛言葉
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ
星巡り
江戸時代らへんをイメージしました

君へ



君が居なくなってからというもの


僕は、

普通に起きて

普通に飯を食い

普通に寝る


そんな生活を送っているよ。



良くなったことと言えば、



そうだな



母が、

よく笑うようになった。


今日も無事で良かったと、

“何もない”僕に安堵するんだ


目覚めが悪いのは、

何でだろうね。



あぁ、それと、彼女が出来たよ


何となく

君に似てるんだ。


凄く優しくて

裏表のある。


君を女の子にしたら

こんな感じだろうなって子だよ


だから安心してね。











そうだ。

この前、夢を見たんだ。


初めて君と

対面して話す夢だった


思ってたより、

君は、僕に似ていたね、


なんだか少し安心したよ




…でもさ、


その夢のせいかな。


君に

会いたくて仕方がないんだ



君が

僕を置いて消えたあの日を

毎晩、思い出すんだ



だからさ



君に会いに逝くことにした




僕の彼女も連れていくよ


君を紹介したいしね


彼女も


君に会いたがってるんだ







もう

君と

記憶を共有することもないし

僕の一部を

君に奪われることもない



そんな『普通』が


嫌になったんだ。



『僕は君を守るために生まれてきた』



君が言ってた言葉の意味が


やっと分かった



君がいなければ


僕は生きていけない




あの世で

君に会えるかは

分からないけれど



もし僕等、

また出会えたなら


今度は


同じことで笑い

同じ時を、共有しよう








約束だよ。















































        title_【二重人格】

琉・2021-01-17
僕だけの為に
星巡り
お弟子ちゃんのアイデアをパクリにパクったリメイク版みたいになっております
いつもありがとう!
だいすきぃ!
二重人格
その一言だけで
小説
創作

【愚かさすらも愛してる】












夢に出てきたのは、ほんの少しの未来の話。

私が消えた、後の世界。



「君は、無事に生きていますか?


笑って、道を選べていますか?


…もう、自分を責めてはいませんか?」




いつかの私が呟いている。


あまりにも儚い涙を浮かべて。











病気なの。



仕方がないの。



もう、貴方に会えなくなるの。



だから、泣かないで。



見送って。



不安になるわ。



あのね、私は向こうでも、貴方を見守っているみたい。



ねぇ、聞いて。





















「嘆くのは、愚か者がすることよ」

琉・2021-05-03
愚かさすらも愛してる
星巡り
創作
サブ垢の宣伝がてら投下
てことで、
サブ垢作りました!!!
以上
笑顔の魔法
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に90作品あります

アプリでもっとみる

【君への愛を吐き出して】




脳内に毒が浸食してくるかのように、じわじわと君の声が透る。

『貴方も馬鹿ね。』

黒く、儚く、君は笑う。


駄目だよ。そんなこと言っても。

どれほど君が悪役になり下がろうとも、僕は君を好きすぎる。


暗闇に溶け込むように、君はそっと見を攀じる。


『今から私に殺されるのに』


こつり、と君の足音が響く。


僕等の距離が近くなるに連れ、記憶が遠く離れてゆく。






「僕の命は君なんだよ」


















君への好きで息が詰まるなら


それも幸せと数えよう

琉・2020-11-15
君への愛を吐き出して
小説
短編小説
創作
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ
ポエム
星巡り
この僕に愛を
叶わない恋

【愚愛】






不器用な君は、不器用なままに生きる。


僕は君の傍らに転がり落ちるナイフを軽く蹴飛ばした。


「…だから言っただろう?」

愚かな君に吐く、最後の台詞。


君が悪役に成り下がる、それだけで守れた命だった。

僕のことを馬鹿だと嘲笑いながら、助けてくれと泣いて見せるだけで良かった。


「少しでも僕を見てくれたなら、君を助けてあげたのに」


くすりと掠れた声が漏れる。







“愛していたよ”







笑顔を隠して、涙魅せて


僕に縋れば良かったんだよ

琉・2021-01-05
愚愛
小説
創作
ポエム
短編小説
星巡り
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ
1ヶ月小説更新してなかった(白目)
走り書きで完成度低いです
ごめんなさい、でも読んでください!(ゑ
好きな人

【遥々】





『遠かったでしょ?』

やっと会えたね、と君は微笑む。

君と会えなくなって数年、何かが足りない、生ぬるい日々が続いた。

『夢は叶った?』

「もちろん。だから、会いに来た」

僕が夢を叶えたら、真っ先に君に会いに来る約束だった。


柔らかく、君を抱きしめる。

あぁ、やっと君に触れられる。


『本当に、来ちゃうなんて、ほんと、ばか』

小さく弱く、罵られる。

『こんなに遠いのに。何もかも、捨てないといけないのに』

「分かってる」

ごめんね、

本当は君がこの約束を結んだことを後悔していたことも、分かっていたよ。


だけど、


「僕が、君に会いたかったんだ」


我儘でごめんね?


狡くてごめん。


これで最後にするから、許してよ。



君にばかり、背負わせていた分


これからは僕も共にいるよ。































 拝啓 神様

    天界までの道のりは

    案外遠いものですね。

              敬具

琉・2020-11-11
遥々
唐突ですがこのシリーズ好きでいてくれる人が一人でもいたらいいなと思った今日この頃
私なりの恋
星巡り
小説
短編小説
好きな人
創作
拝啓、神様

【不香の花】




「もうそろそろ、春が来るかな」

最近、君が居なくなったことを受け入れ始めたかのように、季節を肌で実感する。





はらり





僕の呟きに反抗して、ちらちらと雪が降る。

まるで、あんな出来事はもう起こさせない、と言わんばかりに。



「君を守っているみたいだね」

確かあの日も、僕はそう、口にした。




君は、とても不思議な人だった。


『書けない小説家』だと、

君は僕を見たけれど

僕は、君と居ると、自分自身が物語りになったような気分になれた。


自然に愛されているかの様に、君が笑えば太陽が喜び、君が悲しめば雨が慰める。


そんな君と過ごす毎日が、僕にとってはすごく刺激的だった。



そう、とても、刺激的だったんだ。



…それでも僕は君を書くことが出来なかった。




僕が描くには、君はあまりにも綺麗すぎたから。














だから一つだけ。










君が消えた後に、君を描いたよ。








それが、僕の最後の最高傑作だ。






積もり始めた雪に微かな足跡を付けて歩く。













道端に咲く椿の花。



「綺麗だな」



僕は茎元にそっと手をかけた。





ポトリ






「僕が手をかけなくとも、
    椿の花は首から落ちるんだ」




…それなら、





「僕の手で芸術的に散った方が、
         美しいだろう?」



雪を、頭に被ってもなお、自らの色を必死に主張する。



_君の体温が、ぐんと冷える。



それは

君の紅が、冬を染めた

あの日と重なった。



_君の体から、紅が流れる。



椿の花弁が一枚、

雪の重さに耐えきれず

命を落とした。





















あの日と、同じように。





















「「…あぁ、美しいよ」」

琉・2021-01-19
不香の花
僕だけの為に
星巡り
解説書いて頂いたのにガン無視しました、ごめんなさい…((
素敵な和歌の下にバットエンド隠れていたら…というサイコパス思考の成れの果てです()
急いで書き上げたので穴だらけ(泣)
ポエム
小説
短編小説
創作
好きな人
その一言だけで

【落ち葉と共に】








小さく見える晴れ間は、一瞬で雲に覆われる。

雨が降ったら、すべてを洗い流してくれる気がして、僕は、じっとその場に立ち尽くした。




いちょうが空を埋め尽くし、




金木犀が足元で靡く。




君が消えて、3度目の秋。





ただ、タイミングが悪かっただけ。

君が、最後に想っていたのがただ僕だっただけ。

本当に、それだけなのに、その考えは蔦の様に脚に絡み付いて剥がれない。


ポツリ、ポツリと雨が降る。


この天気はどうにもならない感情を、攫ってはくれなかった。





何故、君と出会ってしまったのだろう。





何故、君を忘れないのだろう。





出会ったことを後悔するのは罪なのだろうか。





出会わなければ良かった、なんて、言ってはいけない?






君の笑顔を、僕はもう思い出せない。









「約束なんて、忘れたよ。」
















あの日、

僕は、君を折りとって

この世界に

独りになった。

琉・2020-11-01
落ち葉と共に
ポエム
殴り書きのような、そうではないような…
もう11月ですね
小説
短編小説
創作
目を閉じると
星巡り

【君は青が好きだから。】





満足そうに膨らんでいる風船に、君は手を伸ばした。

くるくるっと入口を器用に結んでは、地面にそっと飾っていく。

青やら白やらで空のようになった白い床。

私達に差す未来が、自然と朗らかになっていくのを感じた。



『式はいつ挙げようか』

一緒に式を挙げる、と約束したのは随分前のことだけれど、きっと長い時の間に気持ちの変化なんてなかったと思う。

「私達、まだ17だよ」

『そんなこと言って、あと1年じゃないか』

「…あ、そっかぁ」


君は、18になったら、なのか。

『でもほら、君はもう』

言葉の端まで君は紡がず、優しい微笑を表した。


ひょい、っと私の所まで来て、頭をぽんぽんと撫でる。


「今年で君と出会って何年が経つかな」



君は、私しか知らない。


私は、君しか知らない。



知らないながらに、終わりというものを感じながら、それでも君に依存した。



私の、君の、優しい鳥籠。



ふと、君がバランスを崩す。

『「あっ…」』

慌てて手を掴もうと伸ばし、君の温もりが零れ落ちる。

よろけた君の下敷きになった風船が、音を立てて弾けた。

呆気ないくらいの、一瞬。


『あぁ、ごめん、割れちゃった』

穏やかに膨らんでいたことなんて忘れてしまったかのように、白色の欠片が君の掌に乗せられた。


床一面に広がった空は私達が居る筈の世界を、見せつけてくるかのようだった。

ベッドが2つだけのこの部屋には、十分過ぎるほどの世界。


風船は、割るか、萎むのを待つか、じゃないと片付けられない。


割れてしまった風船はどんなに頑張っても、もう一度弛んではくれなさそうだった。



「…痛そう」




私達は結局萎むのを待つ選択をとったのだけれど、それが正しかったかどうかなんて分からない。

それに重ねてしまったら、尚更のことで。



あぁ、でも片付けないと…



コツリ、と扉の外から足音が聞こえる。

何処ともなく遠く感じる外の気配に、私達は顔を見合わせた。


ちらりと見上げた先で、君は悪戯っぽく笑う。














『看護師さんに怒られちゃうね』





























拝啓 神様

 私の命は痛くないよう

 優しく此処からすくって下さい。

              敬具














追伸

願わくば、あと1年、なんて言わずに

彼の命を繋いで下さい。

琉・2020-11-29
君は青が好きだから。
急に浮上して小説をぶん投げていく
爆弾のような琉氏←
式=__
風船=_
だいぶ隠喩が多いですね
読みにくくてすみません…
この語彙力皆無小説を読み解いてくれる人は居るのだろうか
ポエム
小説
星巡り
拝啓、神様
好きな人
創作
変わりゆく人生の中で

【紅葉の影に君を見る】





ふわりと枝から舞ったもみじが、君の上で一瞬だけ静止する。

髪飾りの様にも見えたそれは君に触れることなく、そっと地に落ちた。

『綺麗ね』

上を見上げる君は今にも消えてしまいそうで。

伸ばしかけた手を、僕は強く握り締めた。

「君は、いつまで此処に居るつもりなの」

いつまででも、なんて願いは口には出せない。

『貴方が、私を望む限り』

「…残酷だね」

残酷過ぎる、切ない嘘。

君との間に感じる距離を、どうやって縮めればいいのだろう。


「ねぇ、僕はいつになったら君と並べる?」



君が、振り返る。



『……私はまだ、貴方に…』


ほんの一瞬の、切なそうな微笑。


『私の隣に、来て欲しくはないの』



君の言葉に合わせるように


強い風が落ち葉をすくい上げる。


君に降る、姿を隠す、紅い、紅葉。














拝啓 神様

 紅葉の風に攫われた彼女の側に

僕も早く連れて逝ってくれませんか

               敬具

琉・2020-10-29
紅葉の影に君を見る
ポエム
小説
目を閉じると
創作
星巡り
拝啓、神様
秋らしい恋を君と

【甘い惑星】








淡くピンクに染まる空の下。

無言のままに、ただ歩くのも悪くない。


あぁ、そういえば。


「君って、金平糖が好きだったよね」

『え?あ、うん』

「ちょっと待ってて」


人通りの少なくなった街灯の下。

木製の扉をそっと押して、僕には少しお洒落過ぎる店の中に足を踏み入れた。


金平糖が詰められた可愛らしい瓶を2つ手に取り、会計を済ませる。


一つは君の。もう一つは僕の。


外に出ると、さっきよりも傾いた日が瓶に反射して、ガラス細工のような金平糖がカランと音を立てた。



「お待たせ」


可愛くない?と右手に持った瓶を軽く振って見せた。


『わ…ほんとだ。凄く綺麗…!』


無邪気に喜ぶ君を横目に、僕はそっと左のポケットに瓶を入れ、歩き出す。

片手に持った瓶の蓋をクルクルっと回し、一粒口へ放り込んだ。




『…目的地はどこ?』

静かな声音。

それが、僕を試しているようで、何だか落ち着かない。


「…君と二人きりになれる場所」


嘘はついていない。


けれど、本当にそんな世界があったらいいのに、と頭の片隅で考えた。


『作ろうか』

「え…?」

『私達だけの惑星、作っちゃおうか』


静かに、確かに、君は微笑む。

届くはずのないそれが、本当にそこにあるかのように。


私達だけの惑星


それは僕にとって心地の良い響きだった。


「本当に、君って人は…」


やっぱり君には叶わない。


いつも、僕に光をくれる。


僕は、君が居たから、今まで人としての人生を全うできた。


あの時、君と出会わなかったら、もう既にここには無かったはずの命だから。


だから…


「最後まで、君についていくよ。」



もとより、君がほしいと言うなら、心も心臓もあげる覚悟で生きることを決めたんだ。


僕の人生、全てを君に尽くすよ。





カツン…、カツン…と音を響かせ階段を登る。



『本当にあそこでいいの?』

「僕らの始まりは、君と出会った場所がいい」



一歩を踏み出すと足音がコツリとコンクリートの音に変わる。



空になった金平糖の瓶をそっと床に置く。


君と二人の惑星なら、君の好きなものを沢山詰め込もう。


「…手始めに、これかな」


ポケットから取り出したもう片方の瓶を空に向かってぶちまけた。


小さな病院の屋上から、色とりどりの惑星が、降る。



まるで、星が空を泳いでいるみたいに


その姿は、あまりにも自由だった。




ふと、気がつけば君の声も、気配も、なくなっていた。









「こんなことなら、あの時、生きて正解だった」























はやく、僕らの惑星を創ろう。




























待っていて。すぐに逝くから

琉・2021-03-09
甘い惑星
星巡り
甘えさせてよ
小説
解釈自由
ドラマ一本分ぐらいの時間をかけて書きました
が、読み直ししていない!!
つまりぐだぐだ!
書きたいものを書いただけなのである(ドヤ
本当は長いから前編と後編で分ける予定だった()

【不幸と題した26分】






「久し振りだね」

目の前に立った君はひらひらと僕に手を振った。

「え…」

僕はパチクリと瞬きが止まらない。

くすくすと声を抑えて笑う君。

「何呆けた顔してるの」

「…だって、君……」






















“もう、会えないと思ってた”


小さな呟きが拾えてしまう。

馬鹿みたいに君の気持ちが分かるのも、痛々しい。


「…久しぶり」


どうでもいいか。


君に会えたんだから。


うん、何でもいいや。



「30分」

「え?」

「30分だけ、君と話がしたい」


たった30分。

けれど、今の僕にとってはそれが限界だった。


誰かに言われたわけじゃないけれど、僕のリミットをなんとなく悟った。


「分かった」

君が頷く。

少しの沈黙も勿体なく思えて、僕は口を開く。


ずっと、言いたくても言えなかった言葉。


こんな状況じゃなくても、僕は君に言えただろうか。


はっと息を吸う。




「あの日まで、君を愛していたよ」


こんな言い方、可笑しいって分かっている。


「私は、」

けれど、僕の存在は君の未来には重すぎる。





「…嫌い。大嫌い」


君から出た言葉に胸を痛めることはなかった。


それでいい、なんて綺麗事なのだろうか。











初めは勿体なく感じていた沈黙も、今は僕等に相応しいような気さえしてくる。






過去の話も、未来の話も君と話そうと思っていたのに。






僕等に30分は不相応だったかな。
























「忘れられない恋なんてあまりにも不幸だわ」











拝啓 神様


僕がそちらへ逝く手土産に

とても不思議な思い出話と

愛した人の小さな不幸を

持っていこうと思います。


               敬具

琉・2021-08-22
不幸と題した26分
このままずっと
拝啓、神様
星巡り
創作
小説
再投
好きな人

【とりあえず、大葉でも食べとく?】








「大葉ってアレルギーにいいらしくてー」

テレビから流れる甘い声。


君はそれに噛りつかんとばかりに見入っている。



「好きなモデルさん?」

「あぁ…うん」


何のために昼間から彼の好きなモデルを一緒に観賞しなければならないのだろうか。


「健康のために大葉食べてるんだって」

「あぁ、そう」

「かわいいよね」

「ふぅん」


どうでも良さげに答え、お手洗いにでも行ってこようかと席を立つ。



君から見えないところで少し深呼吸をして、次は絶対私の大好きなイケメン男優について語ってやろうと決意した。



部屋に戻ろうと扉を開けると君がクッションに顔をうずめていた。

「大丈夫?」

そっと君に近づくと、君ははっと息を吸ってフニャ、と笑った。

「…あー、生き返った」

「なに?体調悪いの?」

「ううん、大丈夫」


なんだろう?脱水症状かな。

とりあえず、水を汲んでこよう。


テーブルの上のマグカップをとり、もう一度部屋を出ようとした時、君が私の手を掴んだ。


「あ、ちょっと待って、また症状が」

「え、」

胸のあたりを押さえる君に私は慌てて駆け寄った。

「…ふぅ」

「大丈夫?なに、どうしたの?」

「アレルギーなんだ」

アレルギー?君と付き合い始めて、もう2年は経つが、そんな話一切聞いたことがない。

急に発症したのだろうか。病院、今やってるかな。

「何の?」

原因が分からないと対策のしようもない。

君は、私の手をぐいっと自分の隣に引き寄せた。







にやりと笑う。














「君がいない空間アレルギー」

琉・2021-08-18
とりあえず、大葉でも食べとく?
大好きな君へ
ポエム
創作
星巡り
再投

【灯火に気づく頃】









小さな蛍火を追いかけて来たら、君に辿り着いた、なんて…ちょっと運命的だとは思わないか。


『私は、貴方に会いたくはなかった』


小さく俯く君。


「なぜ」


距離が遠く感じる。



『貴方のことを愛しているから、嫌われるのが怖いの』



全く可愛いことを言うね。



「嫌いになんてなるわけないだろう?」


『ほんと?』



君が顔を上げ、視線が交差する。




…?






「あれ、なんで、君…」






くすりと、君の小さな嘲笑が頭に響く。






















『それは、死への案内人よ』

琉・2021-03-06
灯火に気づく頃
大好きな人たちへ。受験、お疲れ様です
ということで
琉なりの激励を
こんなんでいいかはさておき
よく頑張りましたね!!(何様)
ポエム
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ
星巡り
どうして君は
好きな人
暗いお話が好きな方が多かったような気がするので!

【未練】







僕の周りの、…いや、世界に居る全ての人が、僕を忘れてくれたなら、

…この世界から消えることを、きっと厭わないだろう。




「ねぇほら、やめなって」


一応本気で言っているつもりだ。


一歩でも踏み出したら、宙の上に行ってしまうそうな屋上で

セーラー服をはためかせながら声もあげずに涙を流す君に。


「そんなことしたって、誰も幸せになりはしないよ」


これは、想像。


君の世界なんて、僕は1ミリも知らないから。


「それとも、君自身が幸せになるためかな」


こちらを振り向くこともしない少女に、ただ淡々と言葉を投げる。




「…そんなこと辞めておきなよ」


ふいに少女が振り返る。



「お兄さん」



今まで沈黙を貫き通していた彼女から出た声は鈴のように軽いものだった。




























「天国は、あった?」

琉・2021-08-20
未練
圧倒的なぐり書き
私を見つけて
星巡り
再投
大好きな君へ

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