現代詩
「水辺のカミュ」
カミュの本は 君の確か
カミュの本に 君の思い出
何もかも 不条理な世界で
君は 今でも
カミュを 覚えていますか
あの陽射しの頃
ぼくたちは 見えない何かに
ひどく 幻滅していた
先に 消えてみたい
そう云った君は
とても はかなくて
ぼくも わるくないね
と
大人ぶって 応えてみせた
相変わらず 世界は 相変わらずさ
出前の自転車 走っている
夜が 水辺に散りそうで
蔵 クナイ・2022-06-13 #現代詩
現代詩
「水泡」
本当の恋は知らない
本当の愛は遠い
ただ この夢を
殺さない
俺の道に おまえは居ない
もう この世界で会えない
おまえ
星は やさしいか?
銀河は 美しいか?
おまえは 気まぐれな猫だから
楽園で絵を描いているのだろう
もう 独りじゃねえか
もう 泣いてねえか
おまえを まだ
追いかけてるから
見守ってくれ
例え 俺の夢が
水泡に帰しても
なあ
おまえは 今
笑ってるか?
蔵 クナイ・2022-07-11 #現代詩
現代詩
「高架線と月光」
月の光に しばらく
幸福な夢の名残を見ていた
独りで眠り
一人で目覚める生活は
もう 当たり前なこと
寂しさは 消え果てているだけ
24年前に 一度 亡くした自分を
取り戻したいとは 思えない
新しい自分と 24年
付き合って来た ぼくが居るから
高架線 高架線
まだ 夢を愛している
月は そっと 青いまま
ぼくは ひっそりと 静けさに溶ける
夜
独りの夜
蔵 クナイ・2022-05-14 #現代詩
悲願の果て、何を得るのか
退廃の芸術
に
意味はあるのか
赤に染まる星が綺麗で
溶ける氷はまるで空
胃酸が跳ねる、何を急くのか
最愛の喪失
に
君はいるのか
夜半月・2023-09-20 #独り言 #ポエム #死にたい #詩 #現代詩
現代詩
「砂漠の一等星」
もしも 傷が無いとしたら
それは ぼくではありません
もしも 雨を避けるなら
それは ぼくとは違う
砂漠の人間です
砂漠の人間です
一等星は 今も 探しているままで
夕闇に 一人 流れるように
倒れたばかりです
雨の中を 走れたなら
背中は 満たされますか
誰も居ない夜の 坂道
ささやかな 林檎が落ちて行きます
星と歩めば 君に届くのでしょうか
一等星は
とても 哀しみに透けた 悲しい
ひとつ
夜風の予感に そっと声を織りながら
君に 還りたいと
砂漠で 水に渇いた心を
熱砂に打ち明けるだけです
遠いオアシス
遠いオアシス
蔵 クナイ・2022-06-26 #現代詩
どうすればよかったと
思っていますか?
現在、過去、未来の順に並び替えたなら
明日は今日になれるのか
その昨日がくずれはじめても、
食パンのミミにかじりつく鳥のように
豪華な食事はしたくない
夜半月・2023-09-13 #ポエム #独り言 #現代詩 #詩
現代詩
「心の調べ」
素晴らしい友に
素晴らしい夜に
星の乾杯を
今宵は
星座も 瞳を上げて
ぼくは とても
水平線の憧れを
背中の翼に
宿した気持ちがした
雨上がりの 静けさ
しじまの 文字達
ありがとう
ぼくには 心より
そう 伝えたい
仲間が居てくれる
乾杯
乾杯
希望の灯火は
月光に 仄かで
嬉しい
嬉しい胸で いっぱいだった
蔵 クナイ・2022-04-26 #現代詩 #ありがとう!
言葉に正解を求めたら
砂糖菓子
のように死んでしまう
ミルクがないとコーヒーが飲めない
ように
君の嘘は嘘にならないほど
やさしい。
夜半月・2023-09-15 #ポエム #独り言 #現代詩 #詩 #言葉
現代詩
「夜に泣く者」
そうして 雨は続く
涙の水平線は
いつでも 君の誇りに
眠りの前の ララバイ
夢までの 見えない月
涙は渇いた心を
あたためる純粋
鳥が夜に しじまを知り
空は 雨音に抱かれたまま
夜に泣く人よ
あなたの涙を
守って欲しい
横顔に 朝は来るから
蔵 クナイ・2022-05-01 #現代詩
現代詩
「幻想の彼方」
そして彼は 驚いた
空は 夕闇
その 泣ける景色に
初めて 大空を見た気がして
夕焼に 一人
たたずむだけ
人は 幻想に憧れては
幻想に 夢を描く
彼は 生まれてはじめて
詩に目覚めた
そうして ペンとノート
彼の詩は 完成した
風が ひとつ
彼の髪を 通り抜けた
蔵 クナイ 弐号機・2022-07-15 #現代詩
感情の遅延
あのときこぼれるはずだったのにね
犯行の次点
後処理の拒絶が奪ったのに
「耳を塞ぐと心音が響くね」
嘆息は意味を持たない
さよならは美化あってこそだよね
断続の希死を拾わぬように
あのままか否かってことなの
「あの子の腕に線を見た」
夜半月・2023-09-23 #1 #独り言 #ポエム #感情 #さよなら #心 #愛 #哀 #死 #詩 #現代詩 #希死念慮
現代詩
「浜辺の砂」
それは 小さな希望だった
雨の中で見つけた 一瞬の輝きだった
見失った灰色の雲は 風に消え
ただ 雨の静寂が美しく漂うだけ
影を愛して 涙に恋をすれば
朝は 哀しく1人の心を包む
寒がりな ぼくは
両手で浜辺の砂を抱いていて
暗闇から 新しい海を探している
水平線よ
彼方の星を 教えてくれ
そして
愛のほとりに 花を
それでも
待つ程に 坂道の太陽は
加速した情熱を描いている
蔵 クナイ・2022-05-12 #現代詩
玉の緒よ
絶えなば絶えね
ながらへば
忍ぶることの
弱りもぞする
式子内親王
絶えてしまえ 私の命
この恋心が
人に知られるくらいなら
絶えてしまえ 私の命
この想いが
あふれてしまうかも
しれないから
彩月
絆・2023-10-28 #オマージュ #現代詩 #和歌 #恋 #想い