#空想

〈空想〉は好きだ

何時何処に居たってできるし

空を想っていられるから

もしも神様になれたら

君が泣かない世界を作ろう

鬱陶しい現実も
見据えることすら出来ない未来も
音楽で紛らわし

妄想に浸りながら
空想の中生きている

君の大きすぎる優しさに
私は手を伸ばしそうになって
また好きだと勘違いする

甘い香りを味方につけて

体の奥深くまで
薔薇の香りを染み込ませ
彼の人の心を虜にしたい
たとえ別れても彼の人の心には
薔薇の香りと共に残り続ける
わたしの記憶は永遠に

せっかく大学にいかせてもらえるなら

田舎の、人気のない大学じゃなくて

都会の、名門大学に行ってみたかった。

そこで僕は、ねるねるねるねを練るのだ。

恋人もできて、そして…

そこでいつも、僕の空想は

終わってしまう。

今僕の目の前にあるのは

ねるねるねるねではない

名前もしらない

お菓子と、安酒だ。

スノードームに
小さな世界を閉じ込めて
星を降らせて
一瞬の夢を見る

空想の秋

秋らしくない生温い風
１つため息を落として
ひと雨ごとに寒くなる秋を
思い描いて遊ぶ

霧雨が止み雲が晴れた
夕刻の空には
細い月と幾つかの星が
紫水晶の空に彩りを添えて
キラリと輝く

夕刻の空と似た色合いの
甲斐路ぶどうを口に運び
爽やかな風味を楽しみながら
葡萄の次は柿か蜜柑かと
秋の甘実に口元はほころぶ

ススキの遅咲きの穂が
秋はまだこれからだよ、と
静かに囁く
その足元では
エノコログサの穂が
黄金色に染まっている

静かに流れゆく季節
空想の秋

次は
モノクロの世界で
もう1度
あなたに会いたい

想像の世界
　
何も映さない鏡
焦るわたしに後ろから声がかかる
振り返ると、もう1人のわたしが
悪戯っぽく笑いながら言う

“私たちは鏡の中の世界にいる”

そう、鏡の外には誰も居ないから
何も映さないのだと

もう一度、鏡を覗き込むと
自分が映る
後ろを振り返れば
そこには誰もいない

現実なのか、幻なのか、
分からなくなる
鏡の世界。

もしも、あの時、練っていたら…?

練らなかったからこそ、
そういう想定で、
空想の世界で、
私は遊んでいる。

【花束】




今日は大切な日だからって

早起きしてお花屋さんに立寄る姿

こんなにも愛おしく感じる

キミから好きは消えてても
わたしの中に好きはまだ残ってるんだよ

空想の翼

月を隠す雲が広がる空に
ハーストイーグルの翼を重ねる
空想の翼はどこまでも広がっていく

ハーストイーグル
　　（古代猛禽類の一種）

この星で過ごせる期間は
あと、どのくらいなのだろうか
帰る日はまだ先のこと
それまでの間は
人として過ごせる喜びを
全身で、
心から感じていたい

『ある異星人との心の交流』