はじめる

#第一話

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全37作品・

アイリス  第一話 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「――最後までおまえが、大好きだったよ」

それは穏やかな、春の出来事だった。
 
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 4月1日

 今日も俺、紺野 空(こんの そら)は、病室で退屈な時間を持て余していた。
 俺は重度なガンを患っていて、もう長い時間を病院と共にしている。
 まあ、今更学校に行きたい。とか思いもしないし、友達が欲しいわけでもない。願わくばここで一人で死ぬのが一番の幸せだと思う。


4月2日

 朝、俺はいつも通り病院のベッドで目を覚ました
。すると俺の横のベッドでは…知らない奴が寝ていた。
 少し驚くものの、すぐに思い出す。この病室は、相部屋だった事を。
 相部屋と言っても、もう長いこと人が入って来てかったので、そこそこ広いこの病室は、俺が占領していた。
 俺はとりあえず、相部屋の真ん中にあった、カーテンを締めた。
 いくら相部屋とはいえ、俺は他人と仲良くなる気はない。
 なぜなら俺は、別れの悲しさを、身を持って知っているからだ。

 この病院は、かなり大きい病院で、軽い病から重い病――、様々な人が入院している。
 そんな所で友達なんて作っても、結局は悲しい思いをするだけ――。
 この時までは、そう思っていたのだ。


4月3日

「――ねえ、他には?他にも空くんのお話聞かせて!」
 そう楽しそうに言ってくる相部屋の奴。
 さて、なんで俺は相部屋の奴と話なんてしているのだろうか。
 
 昨日俺は、相部屋の奴と顔を合わせたくなくて、病室を飛び出した。
 飛び出したはいいものの、特にすることも無かったため、病院内をぶらぶらしていると
「ねえ君、もしかして私の相部屋の人?」
 と、声をかけられたのだ。
 もっともなことを言われて、反抗する気力も無かった俺は、適当に相づちを打ってその場を立ち去ろうとした。
 だがその時、
「この本さー、君のベッドの近くに落ちてたんだけど、君もこの作者さんの本、好きなの?」
 そう言いながら文庫本サイズの少し分厚い本を俺の前に突き出してきた相部屋の奴。
 ちげーよ。と否定して、俺はその場を立ち去った――はずだったのだが…

 俺は気付けば病室で、相部屋の奴との話に夢中になっていた。
 全く俺も単純な奴だ。と、自分に呆れる。
 好きな本の作者が同じだった。というだけで、気付けば和気あいあいと話をしていたのだから。
 それと同時に、俺は戸惑った。
 家族や看護師以外の人間と話しをするなんて、久しぶりのことだったからだ。

 でも―――。

「あ、今空君笑った」
 少し驚いた様に言う相部屋の奴。
「笑ってねーよ」
 そう言い返す俺の声は、少しだけ、はずんでいる様に聞こえた。

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 …何となくノリで作ったやつです。
 読みにくいのは許してください。
 居ないと思うけど、良かったって思う人は贈り物下さい。

 好きとか贈り物多かったら続き出すかも。

和月@低浮上・2019-07-13
小説
アイリス
第一話
和月の小説

最近小説とか書いてる人多いので私も書きます
流行りに乗りたいのよぉ…←おばさんやんw 
半分本当のサクセスストーリーです!
感想とか聞かせてほしいです!!


『積極的が大事です!』
       作 結夢


「私はこの春から高校生になる綾瀬結華!」

桐谷)お嬢様ご用意は出来ましたでしょうか
「えぇ今行くわ」

ブロロロ
「あら!ここがあの花密高校なのね。素敵ねぇ」
桐谷)そうですね。お嬢様。学校でもきちんとなさいまし
「分かってるわ行ってきます」


ガヤガヤ ガヤガヤ
おー!やったー!
キャー一緒だわ
良かったー
ガヤガヤ ガヤガヤ

「えーと私は__あ、一年B組ですわ」
「寧々ちゃんと遥ちゃんと一緒だわ!」
「あと…琥太郎くんとも///」


ガラガラ
「皆さんごきげんよう」
あら綾瀬さんごきげんよう
あぁごきげんよう 

「寧々ちゃん遥ちゃんおはよう!」
〈結華おはよー〉
《結ちゃんおはよぉ今日も桐谷さんに送ってもらったんだねぇ》
「うんそうだよ」
〈やっぱりお嬢様だねぇ〉
《だってあの綾瀬家の孫ですものぉ》
〈そ・れ・に・このクラスに結華のだぁいすきなこたもいるじゃん〉
「ん?こた…こたってなに?オイシイノ?」
《もぉ!結ちゃん天然すぎぃ!》
〈こたは琥太郎だよ?幼なじみでイケメン揃いの5ike(ファイブイケ)の一人の琥太郎〉
「琥太郎琥太郎あ!宇清水琥太郎?!」
〈やっと思いだした〉
《もぉ!前に すきなんだよねー っていってたじゃん》
「そんなこと、すすす好きなんて言ってないよぉ!」
「しかも、こ、こ、こたろうくんなんか」
ガラガラガラ
『俺がどうかした?廊下まで丸聞こえなんだけど…」
〈ほら早くいいなよ!〉
《頑張って!》
「な、なんでもないでーす!ごゆっくり~…」
ビュン
『なんだったんだ…?』ポカン


私が琥太郎くんを好き?!そんなわけ…な、くもないけど!
だって琥太郎くん久しぶりに会ったらかっこよさ増してたんだもん//
これから一年間どうすればいいのぉ!!



第一話 完





               
                                                                            
ヒロイン   ヒーロー         5ike(ファイブイケ(メン
アヤセユイカ    ウシミズコタロウ5ike4  ウチダショウ   イシグロレオン   カンミハユト      シマクラヤイト
綾瀬結華「」 宇清水琥太郎『』 内田翔[]1  石黒黎音{}2  甘味葉由斗()3 島倉灸<>5

ヒロイン友         ヒロインのライバル    ヒーローのライバル
イシグロネネ   ツキモトハル    スズランアヤメ   カサイチサ         カンミハユト
石黒寧々〈〉 月本遥《》  鈴蘭彩愛  笠井千紗   上記掲載甘味葉由斗()

結夢・2021-01-24
小説作ってみた
恋愛
積極的が大事です!
第一話
キャスト
作結夢

君は先生。私は生徒。

初恋の相手が先生なんて
恋をするまでは思ってもみなかった。

中学一年生、入学式の日。

私はすごく不安な気持ちと
新しい生活の始まりへの期待を
胸に抱いて入学式にいった。

周りの人、知らない。

周りの人、同じ小学校だったけど
あまり話さない。

そんな中でまた不安が募る。

入学式が始まり、心臓がうるさくなる。

ーそして、大きな声で返事をしたー


教室に戻ると担任の先生が入ってきた。

それが私の初恋の先生だ。

最初は楽しそうな人だと思ってた。

少し楽しみな気持ちが出てきて
嬉しかったよ。



やっぱり君の影響はすごいね!

ひろな・2019-02-09
初恋
本当の話
続行中の恋
第一話

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に37作品あります

アプリでもっとみる

天使の眩耀 第一羽

作/ましろ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

プロローグ

2020年ー3月ー

離任式…

吹奏楽部の校歌の演奏が始まる。
ー川遣先生が扉から出てきませんように…ー
私は緊張しながらクラリネットをかまえた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2019年ー4月ー

春休みが終わり、新学期の始業式のことだった。
「吹奏楽部、顧問、柳上康暗教諭。副顧問、川遣由美教諭」
部活動の顧問と、副顧問の名前が、教頭先生の声で読み上げられた。
柳上先生は前の学期と同様に顧問の先生になったけど、川遣先生は今学期来たばかりの先生で喋ったことさえ無い先生。

でも、川遣先生はとても美人で、私は副顧問の先生が読み上げられた瞬間に心の中で歓声を上げた。
どんな先生なんだろうと、私は心をときめかせた。

それがすべての始まりだった…

続く…

oreo🎼・2019-10-27
小説
天使の眩耀
物語
第一話
第一羽
贈り物お願いします
ポエム
ましろの本棚

私と小さな天使と麦と 第一羽

作/ましろ

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

プロローグ

2021年ー4月ー

「ずっと私の小さな天使だよ…」
私と小麦は強く握っていた手を緩めた。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2011年ー4月ー

一昨年やっと看護師の試験に合格して、研修を終えたばかりの頃。
私は補助の資格も取って東京国際病院の小児科で闘病している子供達約20人のカルテに目を通した。
この中から10年間面倒を見る子を選ばなければならない。
一枚一枚丁寧にカルテに目を通す。
12枚目…13枚目…14枚目。
14枚目にその子のカルテがあった。
「柳原小麦…」2005年生まれ6歳。
生まれつきの先天性心臓病…
私が小麦のカルテに釘付けになっていたら東京国際病院の委員長、望月桜先生に声をかけられた。
「気になる子いました?」
私は少し小さな声で、「いえ、人数が少しおおくて…まだ…」と答えた。
「一回、その子達にあってから決めてみませんか?」
「はい、そうさせてくださいっ!」

私と望月先生で子供達一人一人を見に行った。
男の子、女の子、幼稚園児、小学生。
沢山の子供達。

そして…最後に私達は小麦の病室に向かった。
小麦の病室は皆と少し離れた所にあった。
私達は病院の渡り廊下を渡った。
なぜこんなに離れているんですか?
そう聞きたかったけど、聞いちゃいけないような気がして聞けなかった。
少し歩いて、病室の前についた。
ネームプレートには、「柳原小麦」と書いてあった。
望月先生はトントンと手でドアを叩きながら言った。「むぎちゃん。お客さんが来てるんだけど、入っていい?」
すると中から小さな可愛らしい声が聞こえた。
「どうぞ。」

私はおそるおそる扉を開けた…

続く…

oreo🎼・2019-10-28
私と小さな天使と麦と
第一話
第一話
ましろの本棚
小説
物語
ポエム
第一羽



君の匂いがどこかでする。
…そんな、春の季節がやってきた 

普段より早く目が冷めた今日は、何かが始まるような気がした。
それもつかの間、僕はいつもどうり、自転車で学校に向かう。
走り慣れた通学路の道には、春の花が誇らしそうに咲いていた。自分が一番とでも言うように。

僕は長い夢を見ているように、生きてるような実感が沸かない日々を送っていた。毎日は大切だけれど、イマイチ、その大切が分からなかった。

いつもより早く来てしまった僕は、先生に見つかってしまい、授業で使う資料を教室まで運ぶようにと、頼まれてしまった。早起きは得だと言うが、全然得ではないのではないだろうか。

重い荷物を抱え、ドアを開けたその時。
窓が開いていたのだろうか、風が吹き、桜の花びらが飛んできた…その時、誰かが窓のそばに立っているように見えた。

『窓閉めないと花びらが入ってきて…あ…』
その立っていた誰かがこちらを向いた。…泣いていた。窓の外の桜を見て、何を思っていたのだろうか。
『ごめん』
彼女はそう言うと、走り去っていった。
僕は重い資料を落とすほど、何故かショックをうけていた。

…それは、彼女の笑顔しか見たことがないからかもしれない。

僕は数秒間、立ちすくんでいたが、『ハッ』として、落とした資料を拾い、窓を閉め、ちりとりで桜の花びらの掃除をした。

神崎理那・2019-04-05
小説書いてみた
桜の季節は君の匂い
彼女
独り言
第一話



珍しく筆が進んだ小説

『Innocent Youth』


置いておきます

更新は気まぐれです


start

屋上が解放されてから初めの年

興味本位で入ってくる輩が居た



初めての屋上だからと言って

数グループで写真撮影をしたり

田舎の景色がすごく好きなのだと

目を光らせて遠くの山を見つめたり

静かな場所も1ヶ月は賑わった

たしかにここからの景色は絶景だ

1年前、こっそり授業を抜け出して

ここに来たときからそう思っていた



そんな賑わいも時が流れるにつれ

次第に減っていく

よくドラマや映画では

昼休みに弁当を食べてるシーンで

賑わってるのが見られるが、

田舎の学校にはそんなに多くの

生徒が居合わせては居なかった



長閑な町並みに

道路沿いに植えられた稲穂は

新芽から出穂する

重ったるい冬服から

身軽い夏服へと

衣替えする時期が来た



あるとき屋上には先客が居た

初めて見る人だった

「あ、おはようございます」

私の気配に気づいたのか

後ろを振り向き自然な微笑みを

浮かべながら挨拶された

私は無言でいつもの定位置に着く

「先輩はいつもここに居るんですか」

柵に手を付き遠くの空を

見詰めながらその子は問う

「…そうね」

人と話すのが得意じゃない私は

少しの間を置いてそう返した

「私もここに居ていいですか?」

もし邪魔じゃなかったら、と

付け足して風に靡いた長い髪を

除け、振り向きながら私の目を見る

「……勝手にしたらいいじゃない」

思ったより無愛想な態度が口に出る

人と会話したのはいつぶりだろう

ああ、1週間前生意気な写真部の後輩が

撮ってきた写真を見せてくれたときか



沈黙の中出遅れたように鳴るチャイムは

久しぶりの来客に戸惑っている様だった

麗儚・2024-03-13
Innocent_Youth
第一話
随時修正入ります
物語の綴り手
小説
感想とか貰えたら嬉しいななんて(殴

森に住み始めてもう3年。

私は森の中で

道に迷った一人の少女と出会った。

初めて出会った時のことを

今でも鮮明に思い出す。

______それはある晴れた日の午後だった。

洗濯物を干し終え、

お気に入りの場所で本を読もうと

水瓶に喉を

うるおすための水を半分入れて

それを籠に入れながら二冊の本を抱え

森を歩いていた時だった。

「___ガササッッ」

勢いよく落ちる落ち葉の音と、悲鳴。

急いで見に行くと

少女が足を押さえてうずくまっていた。

「ひっ……お、オオカミ……」

少女はこちらに気づくと

さっと青ざめて

わかりやすく震えてしまった。

「この子はオオカミじゃないわ。

シベリアンハスキーよ。

……大丈夫?」

がたがたと震えていた少女は

オオカミじゃないと分かると

ふっと意識を失って

その場に倒れてしまった。

「?!?!?!」

それからは

お気に入りの場所での読書を断念し、

ハスキーのシべとアオに

協力してもらって

そりを持ってきてもらった。

それに少女を載せて、

リアンとシべとハスにそりをひいてもらい、

アオには道案内をお願いして

家に戻った。

「ん……?」

少女をベッドに寝かせ読書をしていたら

少女が目を覚ました。

「気が付いた?」

「わおんっ」

リアンは自分を見たせいで気絶したと

少なからず分かっているので

ずっと心配そうにしていたのだ。

気がついたとわかって尻尾を振っている。

「え……あっ……あの……」

少女はさっと青くなりつつ

私をちらっと見た。

「私はリズ。あなたは?」

「私は……カオリ。」

「カオリ?珍しい名前ね。」

「え……あ、あの、

ご迷惑をおかけして

申し訳ありません……」

「気にしなくていいわ。

森なんてすぐ迷うものね?」

癒される香りの

アールグレイをカップに注いで

カオリに渡す。

「そういえばカオリは

どうして森にいたの?」

「村でリズ……さんの

お話を聞いたんです。」

ぴくっと反応する。

反応したのは私だけじゃなくて

リアンとハスとシべとアオも

ぴくっとそば耳を立てているのが分かった。

「へぇ。どういう話?」

「高度な魔法を使う、

魔女さまのような精霊さまのお話です。

昔、私の村がある国は

酷い植民地支配を受けていたと

聞いています。

植民地支配という

酷い扱いを終わらせるため、

先頭をきって戦った精霊が

この森に姿を隠している、と。」

「……そう。」

バレていたのか。

いや、バレていたことは知っていた。

もうそれも100年前のことで、

その事を知っている人は

もういないと思っていた。

「残念だけれど、

村人が言う"精霊"の噂は

話を盛った成れの果てよ。」

アールグレイを一口飲んで

ふうっと息を吐く。

「いいえ!

私、うっすらだけど覚えているんです。

リズさんがオオカミに話しているところや

そのお願いをオオカミが

聞いているところも!」

「……それが?」

「生き物との会話は高度な魔術です。

世界でも片手で足りるくらいの

人間しか居ません。

その人たちも王宮に連れていかれて

一般ではお目にかかれないんですよ。」

それは初耳だった。

私がまだ村にいた頃には

魔術者とか聖女はたくさんいた。

それなのに、今はもう数は激減し

幻と対等の扱いになっているとは。

海月。🥀・2020-02-18
森の精霊
海月。🥀
小説
第一話
ポエム
独り言

☆君に届け、音楽と共に☆

第一話 ずっと一人だった、けど


(ひっ!だ、誰?)

歌音はびっくりしたが、彼はこちらを見ず、
教室の方に歩いて行ってしまった。

(…誰だったんだろう?
…あっ!もう時間!)

歌音は足速に教室へ向かった。

□■□■□■□■

教室も廊下と同様、いつもよりざわついていた。
歌音は勘づいた。

(…さっきの子は、転校生だ!)

転校生と分かると、イジメのせいで《人恐怖症》になってしまった歌音も、少しワクワクした。

(あの子も背が高くて、顔もかっこよかったし、
モテるんだろうなぁ。)

そんなことを考えていると、ガラッと、教室のドアが開いた。
出てきたのは、先生と、さっきの男子だった。
その後、もっと騒がしくなった。
すると、先生が喋り出した。

「静かに!
今日からお世話になる、
〔新井 詩音(あらい しおん)〕くんだ。」

黒板に名前が書かれた。

「よろしくお願いします!」

元気な声で挨拶した詩音くんに、
教室中の男子も女子もくぎづけになった。
そしてさらに教室が騒がしくなった。
と、思ったが、

「新井くんは、左手の指が動かないんだそうだ。」

この先生の言葉で、教室は静まりかえった。

「まあ、助けてやりながら、仲良くしてやってくれ。」

先生の言葉と共に、詩音が歌音とは、少し遠くの席に座った。

(指が動かない…)

歌音はそんな人に初めて会って、少しびっくりした。

□■□■□■□■

休み時間。
いつものように、歌音は、図書室に入った。
文字の多い本が多い図書室は、人気がなく、
学校で来る人といえば、歌音くらいだった。
図書室は静まりかえっていて、
聞こえる音とすれば、空いた窓から聞こえる
外で騒いでいる生徒達の声と、
図書室で暇そうにしている先生のスマホをいじっているタプタプという音くらいだ。

歌音は、愛読書の「モーツァルトの伝記」を手に取った。
すると…

「そういうの好きなんだ。」

と、背後から声が聞こえてきた。歌音はビックリして伝記を落としそうになったが、腰の辺りで見事に受け止めた。

「あっ…えと、詩音、くん…」
「オレもそういう系好きだよ。」
「そう、なんだ。…じゃあまたね。」

歌音は伝記をしまって足速に廊下に出た。

(何やってんの自分!人恐怖症もいい加減にしな よ!)

自分を叱りながら、歌音はいつもの音楽室に入った。
そしていつものようにピアノの前にすわった。
ガラッ。
しかし何故かドアから詩音が入ってきた。

「えっなんで来たの?」
「ピアノ、聞きたいし。」

詩音はニコッと笑ってこちらをみた。

(私にとってはいい迷惑なのに…)

そう思いながらも、歌音はピアノを弾き始めた。

「…おおっ!」

詩音はピアノを聞き終えると、 大きな音をたてて拍手した。

「すげぇよ!こんなに上手いピアノ初めて聞いた!」

歌音は久しぶりに聞いた褒め言葉に、少し顔を赤くした。

「わぁー、いいなぁ。オレも[また]弾きたいなぁ。」
「えっ、また?」

歌音は思わず聞いた。

「うん。指が動かなくなる前は、ピアノ引いてたんだよ。」
「えっ、てことは、生まれつきとかじゃないってこと?まさか、事故?」

歌音は、気になってどんどん聞いた。けど、詩音の顔が少し暗くなったので、聞いちゃいけないことを聞いたと、後悔した。

「あ、うん。事故というか、病気ね?
転校してきたのも、入院してたせいなんだ。」
「…そっか、ごめん。変なこときいて…」
「いや、別にいいよ!事故でもなんでも、指が動
かないのは、事実だしね!」

詩音の顔が明るくなって、少しほっとした。

「…あのさ、俺、入院してた時に、曲書いてたんだ けど、引いてくんない?」
「え…」

歌音は1枚の紙を渡された。

「…え、私でいいの?」
「うん。」

ニコッと笑った詩音を見て、歌音は無性に弾きたくなって、指を動かし始めた。

音楽室に鳴り響くピアノの音。
これが、この物語の始まりとは、二人とも気付いていなかった。

maiP ~ボカロを愛するポエマー~・2019-05-06
長文
小説
小説書いてみた
小説投稿
君に届け、音楽と共に
第一話
恋愛
いじめは絶対にダメだ



『Spread_Youth』

第一話





“17時、駅前の喫茶店でお茶しない?”



ぴろん、と机に置かれたスマホから

一通の着信音が鳴って表示された一文


















授業終わりの静かなホームルームで



急に鳴りだした通知に少し驚いた



私は、生まれつきの持病のことで



毎週月曜日の放課後に



カウンセリングを受けている



時間までまだ余裕があったから



明日の課題でもして待っていようかと



鞄から教材を机に出したときだった



動かしていた手が止まる



送り主はバイト先の同僚からだった



続けざまに送られてきた



うさぎのスタンプは



「よろしくお願いします」と



珍しく律儀にも頭を下げている



画面に表示されている時刻は



16時30分を映している



今からか、



なんて小さなため息をついて



カウンセリング室に向かい、



予約のキャンセルをしにいった





















からん…



ガラス張りになっているドアを開ける



落ち着いた木製の内装に流れるオルゴール



天井に取り付けられた沢山の小さな電球が



モダンな雰囲気を出しているような気がした



最近できたばかりでテレビでも取り上げられ



話題となっているこの店は女子高生に人気だ



人が居る割にはどこか静かな雰囲気で



カフェとして心地のいい場所だと思えた



ここであってるよね、



メッセージと一緒に添付された



地図の画像を頼りにここに入った





「着いたよ、どこ?」





送信ボタンを押すと直ぐに既読がついて



"そこから右側向けば見えるよ"



と数秒もしないうちに返信が返ってくる



指示された通り右側を振り向けば



私服の同僚が手を振って席に座っていた
























「涼真くんが呼び出すなんて珍しいね」





先程頼んだ



アイスレモンティー(新作)を一口含み



さっそく本題に差しかかった





「陽和ちゃんに相談したいことがあってさ」





「相談?」





「うん、お姉さんのことなんだけど」





「満莉ちゃんのこと?」






「そうそう」





中央高校の涼真くんは



お姉ちゃんの話を持ち出してきた



私のお姉ちゃんは



あまり授業に出てなかったから



ここで、話が出てきて少し驚いたが



それよりも驚いたのは彼の次の言葉で





「実はさ、俺、好きみたいなんだ」








続く









--------キリトリ線--------

こんにちは麗儚です

このたびは『Spread_Youth』を

読んで頂きありがとうございます

かなり話の展開が早いと思いますが

こちらは『Innocent_Youth』の

続編となっておりますので

そちらも合わせて読んで頂けると

分かりやすくなると思います

タグの2個目から飛べます!

今回は各投稿ごとに

あとがきてきなものと登場人物紹介を

書こうと思ってます

投稿は不定期です

途中で中断する場合もあります

気まぐれに読んで頂けると嬉しいです


- ̗̀⚠︎注意⚠︎ ̖́-

誤字脱字あるかもしれません

何かアドバイスがあったら

お気軽に教えてください🙇‍♀️

感想だと尚更嬉しいです( ˶'-'˶)


登場人物

小鳥遊陽和(この話の主人公)
▶︎ ごく普通な高校3年生
▶︎ 生まれつきの持病がある
▶︎ 姉がいる

九条涼真
▶︎ 陽和のバ先の同僚(同級生)
▶︎ 律儀な一面がある

琴宮満莉
▶︎ 陽和の姉
▶︎ 合格点ギリギリで受かった頑張り屋の大学生

次回は涼真sideで進める予定です

ではまた

麗儚・3日前
Spread_Youth
Innocent_Youth
小説
第一話
物語の綴り手
心の白表紙
丈長麗奉書

「星のうた」



深夜0時、こっそりと家を抜け出して、今日も君に会いに行く。


街外れにある古びた洋館。人の住む気配は無く、大きな門は開けっ放しになっている。私はその門をくぐると、慣れた手つきで割れた窓から中に忍び込んだ。


「こんばんは。」


暗闇に向かって投げかける。


「こんばんは。」


返ってきた君の声はいつもより少し低くて、なんとなく、わかってしまった。


君と会えるのは、今日が最後だってこと。







「なくなっちゃうんだって、ここ。」


「そっか。」


私たちはきっと、似たもの同士だった。


私は、たくさんの習い事。君は、家業のお手伝い。それぞれ理由は違うけど、家にいると息が詰まる。夜は、怖い夢ばかり見てしまう。心が休まらない。そんな私たちの、唯一の逃げ場所がここだった。


3か月くらい前、小学校の帰り道に偶然見つけたこの場所。その日は、ひどい悪夢にうなされて、泣きながら駆け込んだのを覚えている。先客がいたのには驚いたけど、君のおかげで私は救われたんだ。


冷たい床に、並んでごろんと横になり、ガラス張りの天井を見上げる。空に浮かぶふたご座が、ちょうど今の私たちみたいに、仲良く寝転んでいた。


ふいに君が、落ちていた白いペンを持って立ち上がる。


「どうしたの?」


「いいこと思いついた。」


ちょっと待ってて。君はそう言うと、ペンを持ったまま走って外に出て、屋根の上に登った。


天井のガラス越しに、君を見つめる。君は、楽しそうに何かを書いていたけれど、なんだかそのまま、ふたご座の片割れに吸い込まれてしまいそうで怖かった。


「おまたせ!」


満天の笑顔で、君が戻ってきた。


「なにしてたの?」


君は笑顔のまま、スッと天井を指差した。


「見て!」


見上げると、天井のガラスには5本の白い線が描いてあった。ところどころ曲がっていて、歪な形をしているけれど、私にはわかる。君の描いた白線に、ふたご座やオリオン座が重なって…。


「楽譜…?」


ピアノにフルート、ヴァイオリン。これまでに色んな譜面を見てきたけど、こんなに綺麗なものは初めてだった。


「歌お?」


君と二人、天井に煌めく音符を辿る。作曲者は君と星。今夜限りの、私たちだけが知っている歌。


この旋律を、忘れないでいよう。そうしたらまた、きっとまたどこかで、君と会える気がするから。


「じゃあ、またね。」


いつものように、暗闇に向かってさよならを言う。


「うん、またね。」


君の声のトーンは、いつもの調子に戻っていた。


窓から外へ出たとき、少しだけ手が震えてしまったのは、君には内緒。


(きっとまた、どこかで…。)


大きな門をくぐり、洋館を後にする。


白み始めた空の向こう。沈みそうなふたご座から、か細い星が静かに零れ落ちた。

ゆるゆ・2022-02-03
ショートショート
練習中
低クオリティ注意
短編繋げたら長編になるチャレンジ
第一話
全十話予定
46音逆走ショートショート3

君と二人でイヤホンをしていたまるで夢のようだった。
ドサッ.................なに?
目をあけたらベッドから落ちていた..........
夢か......
まるでではなく本当に夢だった
(こんなことあるわけないか.....)



            続く

ひま柴(´・ω・`)・2022-02-06
作り話
第一話

[明日は晴れると]

作:amuca

第1話:〜キレイな思い出〜

*********************

雨は嫌いだ。
そう思う人は沢山いるだろうな。でも、俺は案外好きなんだ。雨。
だってほら。涙、バレないだろ?。
太陽みたいに笑ってる。いつもそんな風にさ、みんなに愛される人になりたいって、思ってる。でもさ、やっぱりだめなんだ。弱いんだ。

俺は陸斗。島生まれの高2。
俺の父親は漁師だったんだけど、小さい時に荒波にのまれて、その日が、、最後だった。
だから俺は母親と祖母と妹の海花と4人家族だ。

貧乏なのは確かだ。だから、新聞配達のバイトしながら高校に通ってる。
毎朝配達終わりに決まって丘の上にある展望台に行く。そこは島が一望できる、俺のお気に入りの場所だ。
今日も配達が終わったから、バイクを展望台に走らせた。

陸斗「あれ?だれかいるのか?」

まだ朝日が登る前。だれかがベンチに座ってる。
恐る恐る俺はベンチの近くにバイクを停めた。

女性「キミ、陸斗くんだよね?」

陸斗「え?なんで、俺の名前を知ってるんですか!?」

女性「あ、ごめんね、笑 驚かせちゃったね」

陸斗「え、あ、で、あなたは、?」

女性「私は友里、陸斗くん、毎朝ここにきてるってお母さんから聞いたの。私の事、わすれちゃったよね、、」

陸斗「母さん?んーー?」

陸斗「あっ!もしかしてあの友里さん!?」

友里「うん。その友里さんだよ笑」

俺は唖然とした。俺が小さい時、よく父親の船に乗せてもらってた頃、父親が話してたのを思い出したんだ。

父親「陸斗、お前、好きな子いないのか?」

陸斗「え?いないよ、別に」

父親「本当か?なら良かった。お前のこと気になってる女の子がよく俺に手紙を渡してくれって持ってくるんだよ、たしか、友里って子だったかな?」

陸斗「友里?どこの子?」

父親「たまに本島に魚運ぶ時、港に居る卸屋の娘だよ、お前船に乗ってる時、一目惚れしたとかなんとか、」

陸斗「で、俺はその友里って子みたことないんだけど!」

父親「まあ、何通か手紙あるから後で渡すよ」

そんな感じで父親に何通か手紙を渡された。

かっこいい船長さまへ
いつもお魚を運んでくれてありがとね
友里はいつも船長さまのお魚楽しみにしてます
また来た時は、また会いたいです

陸斗「なんだこれは!恥ずかしいな」

それから本島に行くたびに、友里を探すようになった。

陸斗「あっ!いた!おーい!友里ー!」
友里「船長さまー!会いたかったー!」

幼いながらも、たしかに俺と友里は好き合っていった。

父親が、居なくなった日、それから友里とは会えなくなったんだ。



陸斗「え、なんで友里が、え、嬉しい!会いに来てくれたの?嬉しい!」

呆然と過ぎていた時が、息を吹き返すように嬉しさがこみ上げてきた。

友里「うん。私もずっと会いたかったから、嬉しいよ。陸斗」

陸斗「あれ、なんで。なんで友里、泣いてるの?」

友里「うん、、ありがとうって、、ありがとうって言いたくて、、会いに、きたの、、」



太陽は暖かく感じたはずなのに、風は冷たく体を撫でた。
一瞬でも、忘れたことなかった。思い出。


*********************
第一話〜キレイな思い出〜END

ken・2020-09-22
明日は晴れると
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第一話
キミ
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あ、どこかで見たことある場所…
どこだろう。夢で見たのかな。
なんだか悲しい夢だった

天気が悪くて、みんな逃げていくから
私も逃げた。そしたら…
いつの間にか独りになってた。

家族や仲間を見つけた!!
と思って追いかけたらみんな逃げていった。
悲しかった。

びしょ濡れになりながら屋根の下でまっていたけど
だれも来なかった。


そこで夢が覚めた。

白紫陽花・2020-01-19
夢を見たんだ。
写真が夢と同じ景色
夢十夜
第一話

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