あぁ、今日は夕焼けがきれい。
明日は晴れかな。
晴れたら、一気に洗濯しちゃおうかな。
いや、いっそのことお布団を
干そうかな。最後に干してから・・
あ、でも、あそこにも行かないと・・
はぁ、せっかく息抜きにでてきたのに、
私ったら・・
頭の中は全然息抜きしてない。
ーー君は、休むのが下手だよな。ーー
あー、もう・・・
頭の中にまで出てきて、ぼやかないでよ。
ーーまずは、ちゃんとオレに
疲れたって、言ってみろ。ーー
うっ・・つ、疲れてなんか・・
あぁ・・本当に私って
休むのが下手なんだ。
今ここには、私しかいないのに。
一人でふらりと、
気分転換の散歩に出てきただけなのに。
頭の中は回りっぱなし。
しかも、いつだか言われた
彼とのお節介な会話を
思い出すなんて。
だけど・・あの時の私は
疲れたと、
たったそれだけの言葉が言えなかった。
疲れただけじゃない。
痛いも、苦しいも、
嬉しいも、楽しいも、
嫌いも、好きも、
言えなかった。
自分の感情なんか言っても
意味なんかない。
どうせ伝わるわけない。
むしろ、自分の弱みを
見せるようなものだ。
弱みを見せたら、攻撃される。
感情を見せることは
隙を与えること。
自分を守るためには、
感情を見せてはいけない。
最初から自分でも感じなければ
相手にも、話すことなんてない。
話す必要なんかない。
なのに、あのお節介な彼は
私が感じていない感情さえも
気づいてしまう。
少しうっとおしく感じるほど、
彼は私が気づいてない
私の心の変化を
痛いほどついてきた。
夕方の風に吹かれながら、
空を見上げる。
雲が、夕焼けの色に染まっている。
ーー快晴の夕焼けもきれいだが、
雲がある夕焼けの方がオレは好きだな。ーー
雲に反射する夕日が
鮮やかな色になるから。と。
ーー晴れていると、見られない色なんだ。
人の心も同じでさ。
雲という感情がない人間より、
たくさんの感情という雲がある
人間の方が、鮮やかなその人らしい色が出て
オレは好きだよ。
君の色を、オレは見てみたいな。
その色をけがすようなことはしないよ。
だって、
ずっと鮮やかでいてほしいから。ーー
はぁ・・本当私って
休むのが下手だ・・
頭が回るのを止められない。
全然息抜きになってない。
むしろ、
あんな夕焼けよりもまぶしい笑顔で
あんなに心を熱くされたことを
思い出して・・
体中が熱ってしまった・・。
今の私は、きっと夕焼けにも
負けないくらいに
紅く染まっているのだろう。
今、彼に顔を見られたら、
何を言われるか・・
絶対、今以上に
紅く染め上げられてしまう。
もう少し、ここにいよう。
この夕方の風に
冷ましてもらわないと・・・。
大きく深呼吸をして、
少し落ち着いた。
かつては言えなかった
感情を、呟いてみた。
今日は、疲れちゃったなぁ。
でも、夕焼けはきれいだなぁ。