佐々木・2018-08-05
綺麗な星
この虚飾に満ちた世界で
確かなことはなんだろう。
病室のベッドの上、
指折り数えた。
確かなこと…
それはきっと、
僕の生と明日が着実に離れていっている、
ということだろう。
人は皆、いずれ死ぬ。
そう分かっているのに
明日に置いてきぼりにされる
その感覚が怖くて仕方ないんだ。
…ねぇ、僕に明日は来るの?
病室の窓の外
いつの間にか空は藍色に染まっていた。
今日は特別に星が綺麗だな…
もしかしたら、
他の星より飛び抜けて輝いて
綺麗なあの星は
''君かもしれない''
馬鹿みたいかもしれないけど、
そう、思ってしまったんだ
泣かないように
上を向いたら
綺麗な星が輝いていた
その美しさ、儚さに
余計に涙が溢れてきちゃった
会いたいよって、気持ちと共に
シャボン玉のように消えて、綺麗な星になれたらな…
愛されたかった
誰かの一番になりたかった
いらない子じゃなくて
必要とされる子になりたかった
いつだって僕は片思いで
我儘だって分かってるのに
皆からの優しさを求めてしまう
ごめんね
ただ、皆のことが好きだった
春馬と話してる時間が
琇樹と話してる時間が
すずと話してる時間が
愛花と話してる時間が
keyと大輝と此処の皆と
話してる時間が
自分の命よりも大切だった
ごめんね
皆と生きたかった
ごめんね
最期まで
ほんとにごめん
僕のこと忘れてね
おまじない笑
「さよなら」
今日は星が綺麗に見えるんだろうな
でも見れなくなってしまった…
少し疲れちゃったのかな
いつも弱気な私だけど…
少しだけ
少しだけなら泣いてもいいですか、、