織葵・2023-09-15
織葵の想い出
織葵の詠
大丈夫だって笑って
強がっていないと
今にもこの身体が
崩れ落ちてしまいそうで
怖かったの
涙で滲んでしまったSOS
誰も読めやしないのでしょう
明日が嫌で
明日という日が
来てほしくなくて
わざと夜更かししているの
寝てしまったら起きた時には
もう次の日だから
遅くまで起きて先延ばしにしているだけ
生きていれば迎えてしまう
明日という日から目を背けて
逃げているだけなの
致死量の愛で
私を殺して__
大半の人はきっと表しか見ていない
中身まで見てくれる人なんて
そういないから
表面だけ取り繕っていれば
気づかれないのよ
簡単に騙せてしまうの
『 やらなきゃいけない事 』に囚われ
時が進む度、焦燥感に駆られ
『 結局あまり進められなかった 』
という罪悪感に苛まれる
『 あと何度同じことを繰り返せば
貴方は学ぶんですか、そろそろ
分かっているのでしょう? 』
そう誰かが私の耳元で囁くの
貴方と一緒に遊んで
他愛もない話で笑い合う
そんな小さな幸せが嬉しかったの
光に照らされて後方に映し出された
自分の投影が進む度に重くなって
私の足を掴むから
もう、一歩を踏み出すことさえ
億劫になってしまったの
私を抱きしめてくれた貴方も
泣いていたの__
この世の『 普通 』とはきっと
多くの人が一部同じ価値観を
持っていたというだけ
その価値観が違う人や
持っていない人達を
人々は『 普通じゃない 』といって
自分の価値観を無理矢理
押し付けようとするの
嬉しくない訳じゃない
喜び方を忘れてしまっただけ
ワイワイするのが嫌いな訳じゃない
盛り上がり方を忘れてしまっただけ
笑うのが下手ないんじゃない
自然な笑い方を忘れてしまっただけ
泣けないんじゃない
泣き方を忘れてしまっただけ
きっといつか思い出せる日まで
宙に願ったの、どうか
この孤独から解放してほしいと
貴方は私に
『 誰かを好きになる 』
ということを教えてくれたの
失って初めて
それが大切だったと気づく
あぁ、なんて愚か__
優しい夜に咲いたのは
孤独という花__