琉生・2024-10-14
自作小説から抜粋
BL
雨の世界でも
夜のように暗くても
だからこそここは綺麗だ
人間様がキラキラ輝けるほど
この世はお気楽じゃない
恋はいつでも俺に弱さをつきつけてくる
君の不幸を願ってしまう僕を、
どうか一生許さないでね。
夜空に浮かんだ大輪の花火。
僕はこの景色をきっと一生忘れないだろう。
心が震えたんだ。
バカみたいだと人は思うかもしれない。
けれど――
この鮮やかで鮮烈な火花を
その美しさと眩さを
僕は生涯忘れたくない。
人生の中の一瞬。
瞬きのような、儚くも美しい花火。
その灯火は
僕の胸の中で灯り続けて
世界の暗闇を晴らし
鮮やかに美しい景色を見せ続けてくれるだろう。
そして君は
人々の心に灯火を与えながら
今夜のように熾烈で眩い火花を何度も散らしては
人生を駆け抜けていくのだろう。
――Fのサンクチュアリ
切なくなるほどに、幸福だった。
失うのが怖くなったのは、
それほどまでに特別だったからだ。
世界が悲しみで雨を降らす。
子猫が捨てられて助けてほしいと泣く。
でも大切な人との別れ、その人に会いたいと泣く人もいる。
なんて美しいんだ。
雨は残酷なだけじゃなかった。
美しかったんだ。
子猫は俺を呼んでくれて雨を降らせた。
俺はそれに気づいてそいつを連れ帰って
うちには大切な家族が増えて
きっといつか子猫は俺より先に死んでしまうだろう。
その時俺は、悲しみの雨を降らせるのかな…
その雨はなんて残酷で
なんて美しいんだろうか。