ポッキー・2022-01-10
鉄棒
鉄棒できないんだが
SOS(/≧◇≦\)
14-4
少しでも軽い方がいいから
と言いながら
キミは靴を脱いでいます
ほんとはボクを靴で踏むのは
かわいそうだから
でも素直でないキミは
そう言います
ボクはついつい
たいして変わらないよ
と言ってしまったので
キミは靴の履き口で
ボクの頭を叩きます
14-1
運動が苦手なボクは
なぜが鉄棒は得意です
だからキミから
勝負を挑まれます
学校で一番高い鉄棒で
逆上がりに挑戦します
この鉄棒は高いので
ジャンプをしても
届きません
ボクたちはお互いに肩車して
鉄棒にぶら下がることにします
14-9
ボクを指さして
なんで簡単に
持ち上げられるの
と言います
ボクに言われても
困るのだけど
ついついボクは
軽いからじゃない
そう答えます
キミはボクの頬を
つねりながら
そんなのズルいと怒ります
そんなキミの姿がかわいくて
頬をつねられながら
笑ってしまいます
よほどヘンな顔なのか
キミは気持ちわるいと言って
つねった手をはなします
14-8
今度はボクが
挑戦します
キミは踏み台になるのが
イヤだと言って
肩車をします
キミは簡単に
ボクを持ち上げます
もう少しで鉄棒に
届くと思ったら
キミはボクを降ろします
どうかしたの
そう問いかけると
キミは肩車をやめて
立ち上がります
14-3
キミは別の方法を考えます
キミはボクに
鉄棒の柱の前に
しゃがませます
それからボクは
柱をかかえます
キミはボクの肩を
踏み台がわりに
しようと考えました
そしてボクの肩に
足をかけようとして
止まります
14-6
ボクたちはよろけて
後ろにたおれます
キミは立ち上がって
まだ転んでいるボクに
女の子に抱きついたら
ダメなんだよと
顔を赤らめて言います
ボクはつい
女の子だったのと
口走ったら
キミは怒って
こぶしを振り上げます
14-12
もう鉄棒を握ることが
できなかったので
手をはなして
落下します
着地に失敗して
後ろ向きに倒れます
そのまま寝ころがって
息を整えていると
キミがボクにかけつけて
頭の横でしゃがみます
どうかしたの
心配そうに声をかけます
しゃがんでいる姿が
とてもかわいかったので
ニヤけ顔で見上げます
それでもキミは
ボクを心配します
そしてボクの
手のひらを見て
マメがつぶれていると
大きな声で叫びます
14-10
気を取り直して
再開します
ボクは鉄棒に
ぶら下がります
ここからどうするか
ぶら下がりながら考えます
その間に手がしびれてきたので
思わず右手をはなして
鉄棒に右ヒジをかけます
そこでボクは気づきます
14-7
ゲンコツで殴ったら
ダメなんだよ
と返したら
キミはこぶしをおろします
そして両手のひらで
ボクの頬をはさみます
その顔がおかしかったのか
キミはボクを指さして
ケラケラと笑います
そんなにおもしろい顔だったのか
ボクは自分の手のひらで
頬をはさんでみます
キミは自分ですると
おもしろくないと言います
14-2
まずキミをボクがかつぎます
キミをのせて立ち上がる
でも体の弱いボクは
立てません
重いよとつぶやいたら
キミは怒って
ボクの頭をこぶしで叩きます
叩かれるのがくやしくて
キミの両足を
しっかりと抱えこみます
身動きできなくなったキミは
どんな表情をしているか
見たかったけど
14-11
左手も鉄棒にかけます
鉄棒はボクの
胸の位置にあります
両手を踏んばって
伸ばしたら
鉄棒は腰の位置にきます
あとは腰を中心に
体を回転させたら
逆上がりができます
ボクは両足をのばし
反動をつけようとしたら
手のひらに痛みが走ります
おじいちゃんが、亡くなって5年。
いつも私と遊んでくれました。
足の調子が悪いのにも関わらず、
いつもおんぶしてくれました。
幼稚園から、わざわざ遠い場所まで行って、
綿菓子を作らせてくれました。
笑ったら、シワシワになる顔が、
今、昨日ののように思い出します。
最後何故かおじいちゃんとうまく話せなくて、
冷たくしてしまったのを、
どれだけ後悔したことか。
入れ歯がはめれていなくて、
うまく聞き取れなかったあの言葉は、
なんて、言ってたんだろう。
なんて、伝えたかったんだろう。
おじいちゃんが作ってくれた、
「ブランコと鉄棒」
壊しちゃうんだって。
あれ作ってる時に、郵便屋さんが、
「すごいですね!手作りですか!」
キラキラした目でおじいちゃんを見てた。
少し照れくさそうだったおじいちゃん、
今でも覚えてるよ。
感謝してもしきれない。
ありがとう。
ありがとう。
大好き。
おじいちゃん、私後ちょっとで
受験生なんだ。
見ててね。
行きたい学校に行って、
憧れの先輩追いかけて、
自分の将来の夢掴むから。
見ててくれないと、
勉強なんてやらないんだから。
おじいちゃん、届いてますか。