#集う言ノ葉

泣きたいのなら

月夜の下においで


僕が月に代わって

君の涙を照らすから

君が流した涙を拭う人は

僕であって欲しい

誰かの前で

着飾ったっていいよ


僕の前ではその装いを

全部外してくれるのならね

痛みに表情が

悲鳴を上げるから


そっと瞳に涙を

呼んで痛みを庇うのね

嘘をつくことが

愛に繋がる時だって

あるんだよな

素直なだけが愛じゃないよな


愛しているから

嘘をつかなければ

いけない時だって

あるんだよな


君の嘘の内側は優しさで溢れている

君の不安な心に

何も言わないで

そっと安心を添えたい

外灯というものは

外を灯してくれるもの


私は誰かを灯すことが

出来るのだろうか

不甲斐ない僕たちは空を見上げる

翼も飛ぶ力もないまま

今日を生きる意味を見出だせない


不甲斐ない僕たちは涙を流す

己の無力さに怒りながら

また踏み出せない自分に

悔いを滲ませている


不甲斐ない僕たちは夢を見る

明日への希望を

明日を生きる力を抱けるようにと

そんな自分を夢見ている


どうかこの夢が覚めないように

この夢が色褪せませんように

まぶしい季節はまだ続いているようね


あなたもわたしも

気づかないだけで前を向かされて

涙をこらえてるのよ


眼鏡をかけたら

この涙は抑え込めるのか


夏が終わる前に眼鏡を外して

ふたりで泣こうか