祐佳實・2021-07-20
麻ちゃんとクモちゃん
"麻ちゃんとクモちゃん"
『 おやまぁぁ
まぁまぁ
よぉしよし
よぅ 来たのぅ 』
ちいさな ちいさな
クモちゃん
今日 も
そろそろ
ひそひそひそ
いつも の
隅っこ 遊び場 に
いつも の
土壁 草 原 に
"神様ぁ
わたしに
こぉんな 職人技
贈って くださり
ありがとうございます
お蔭様 で
手足 動かし
元気 に
暮らしております
お蔭様 で
食べるものにも困らず
のんびり
ひっそり
暮らしております"
『 そうかい
そりゃぁ
よかったわい
なぁ クモさんよぉ
一つ 、、
頼みがあるんじゃが
あんたの 織りなす
七色糸 で
のんびり
一歩一歩
どんなに 楽しいか
ニンゲン と
友だちに なって
しあわせ
贈り和って みんかのぅ 』
"わかりました
ですが
神様ぁ 、、
わたしは
何をすればよいのでしょう"
『 ほほほっっ
なぁんにも
そのまんまでいいんじゃよ
がんばること も
はりきること も
いらんからのぅ
そのまんまじゃよ 』
"ニンゲン世界
どんなところなんだろう"
つぅ…………………
七色糸 下ろし
風 吹くまま に
ふんわり
ふんわり
ちょっっこん
龍 の かたち した
ほそながぁい島 の
どら焼き の かたち した
ちいさな 島
あまぁい
みかん
香 る
ちいさな ちいさな
伊予の国
まぁ まぁ
クモちゃん
よぅ 来なさったねぇ
伊予 の 海
伊予 の 風
伊予 の 山
ざざぁ ざざぁ
さわぁ さわぁ
さららぁ さららぁ
きらきら 唄い
さらさら 詩い
ひらひら 奏い
…………………………
クモちゃん
七色糸 ゆらし
ふぅわ ふぅわ
ぶぅらんこ
"あれまぁぁぁ
くんくん
なんて いい香り
こんがり
ふんわり
あまぁい
香り
おいしそうな
天使 の 輪
食べたいなぁ"
そこは
伊予 の 小京都
大洲 の
麻ちゃん家
麻ちゃん
朝 から
大忙し
肱 川 で お洗濯
ハタキ で ぱっぱっ
ほうき で サッサッ
雑 巾 で ピカピカ
ほくほく ふっくら
ご飯焚き
ふわふわ あまぁい
卵焼き
奈良漬け
樽から 取り出して
味噌汁
ほうれん草 の おひたし も
クモちゃん
ワルツ に 乗って
七色糸
つぅ つつ
らぁ らら
ふわぁ わわ
らぁら らん
きらきら
七色糸
輝かせ
かろやかに
ステップ しながら
ターンタタン ♬
ぽぉぉんっっっ
ワルツ に 乗って
ドーナツ
飛びだし
あらららら
ぽぉん ぽぽん
ドーナツ
七色糸 に
おっこちて
まぁるい ドーナツ
七色 に
まぁるい ドーナツ
七色 の
天使 の 輪 に
「あらぁ きれい。
ドーナツ が 七色に
まぁっ
かわいらしい クモさん
こんにちは
クモさん。
揚げたて の ドーナツ
おひとつ いかが」
"ありがとう
いただきます"
サクッ
ほんわかぁ
ふんわかぁ
クモちゃん
お口 に お砂糖
あっちこち つけ
ほっぺ
ふくふく
にぃっこり
"おいしい"
まぁるい ドーナツ
ひとつ
いただくと
まぁ 不思議
七色糸 に
朝日
ふりそそぎ
甘酸っぱぁい 香り
ひろがって
みかん色 の 糸
キラキラキラ
麻ちゃん
このところ
バタバタ
セカセカ
忙しく
香り
こんなに
心地いい なんて
香り
こんなに
やさしい なんて
いつの間 にか
忘れてて
麻ちゃん の ドーナツ
どんなに いい 香り か も
忘れてた
「なんて いい 香り
クモさん
ありがとう
そうだわ!
わたし
この ドーナツに
みかん の 香り
のせてみるわ
そして
ドーナツ と みかん
しあわせ の 香り
お届けするの」
クモちゃん
にっこり
ほほ笑んで
七色糸 から
みかん色
つぅっと のばし
ふわぁぁぁぁぁっ
麻ちゃん に
みかん色 の
ふんわり
甘酸っぱぁぁい
みかん 香る 手袋 を
麻ちゃん の
しなやかな指 に
ぴったり ♬
「まぁ なんて素敵
クモさん
ありがとう
なんだか
懐かしい
あの 頃
想いだすわぁ
子ども の 頃
ほりごたつ
足
ぶらぶらぶら
みどり お母さん
ただし お父さん
兄さん 妹 弟 と
カゴに 入った
みかん
いただいて
おいしいね
あまぁいね
懐かしい
あの
香り
あの 頃 の ・・・・」
麻ちゃん
みかん色 の
ふんわり
甘酸っぱぁぁい
香り ひろがる
手袋 つけて
「おはようございます
こんにちは
みかん 香る
揚げたて ドーナツ
いかがでしょうか」
今日 も
麻ちゃん
にこにこにこ
お客様
にこにこにこ
ちいさなクモちゃん も
にこにこにこ
みんな
こころ
ふんわり
みかん 香る
麻ちゃん の
しあわせ
いっっっぱい
ドーナツ
ま た
食べたいなぁ
祐佳實🐢💗