凛花・2020-07-11
10年目
手紙
親愛なる者へ
もう随分と薄れた痛み
それでも時々 思い出しては
苦しくなる胸をおさえています。
ずっと考えていた
あの日 あなたが残していった言葉の意味
だけど答えなんて 何処にもなくて。
私は元気でいるよ
笑っているよ
あの場所に行っても
泣かなくなったよ
今は写真を見ても 若さに笑えてくる
歳をとったあなたを
どうしても想像出来なくて
淋しさが込み上げる
あの店がビルに変わったよ
あの空き地にマンションが建ったよ
あの日書いた落書きも
消されてしまったよ
あなたは今の私を見て
笑ってくれますか?
あの日 私の頬を撫でてくれた
あなたの手の温もりを
私は今も憶えています。
いつかあなたに会えた時
『頑張ったな』と
笑って貰える 私で有る様に
私は今日もこの場所で生きて行きます。
"もう10年。"
"まだ10年。"
みんな、幸せになってほしい。
祈ります