はじめる

#Stop_me

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全1作品・



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🌀 B L 注 意


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@ 楓 へ


待って、待って、最高すぎる🙌🏻

うちの大好きな影日ありがとう❕

しかも、めっちゃ長いから、飽きないし、

話も感動できるし、最高すぎて、鼻血でそうᐡ= ̫ =ᐡ💭

大好き






























{影 日}



みんなは好きな人が告白されたシーンを見たことがあるだろうか?


しかも好きな人が言った答えはOKだ。


日向翔陽はガラスが割れる音がした。







<おいおい、影山!何彼女つくってんだよ??あ?>

朝から田中が煽り口調で影山に言う。

俺は聞こえないふりをして、そそくさと着替える。

「別に断る理由がなかったからです。バレーのこと優先することを尊重するって言われたんで。」

もう聞きたくない。

いや、でも、影山はあの子のことが好きだとは言ってない。

それだけが救いだった。


菅原<へぇ、でも影山がOKするの想像できなかったわ>

東峰<確かに、断りそうなのに>

3年生たちも話に入る。

(なんでだろうなぁ)


日向は今まで恋が叶ったことがない。

そもそも好きな人とか分からないまま成長したから、これが初恋なのかもしれない。

(俺、惨敗)

フッと笑って、泣かないようにした。

一人で笑っていたのを見たのか、月島が引いていた。

月島<今日君何故かバカ静かと思ったけど、何笑ってんのさ?>

「おい!最初は余計だぞ!」

あくまで平静を装って、ガルルと唸る。


菅原<確かに、今日やたら日向静かな気がする。なんかあったか?>

おもわずビクッとしてしまう。

いつもの笑顔を思い出して、ひなたは最後の力を振り絞って言った

「おれ、今日久々に疲れたんですよ!ほら、メニューがキツかったから!じゃあ、さよなら!!!!!」


誰かに何かを言われる前に部室を飛び出した。

多分みんなは混乱してるだろう。


メニューは昨日と一緒。

しかも、残って練習もしない。

いつもなら、しつこいぐらいに「トストス!」と言っているのに。


影山を置いて、



自転車を漕ぎながら日向は上を向いて笑った。

周りからすると、気味が悪いぐらいに大爆笑した。


あとはひたすらこいで、こいで、家に着いた頃には、汗びっしょりだった。

「ただいま!!!!!!」

「兄ちゃん!おかえり!」

ドアを開けると、夏がお出迎えしてくれた。

「おう!」

「今日早いね?」

またまたドキッとした。

「き、今日はなかったから!そんなことより、飯飯!」

妹の話を誤魔化した。






いつも通り、食べて、風呂に入って、バリボー読んで、

寝る。

そんなことが出来るわけがなかった。

腹が減らない。風呂に入った感じがしない。

バリボーが面白くない。寝れない。



((チックッソ、寝ろ寝ろ寝ろ)


寝ろっと呪文を唱えても、朝の光景が鮮明に頭に焼き付く。



恥ずかしそうに、頭を下げる女の子。

いつものさっぱりした顔で、「お願いします」という影山の横顔。



涙が出た。
(えぇ、なんで涙が出てくんの???俺)



そのあとはよく覚えていない。








「うわ、腫れてる」

朝鏡を見ると、目が腫れていて、いつものパッチリ二重が、若干見えずらい。


何より目から力が感じられない。

鏡の前で笑ってみた。

(うん、まだセーフ)

笑えるだけセーフだ。

(しっかりしろ、あんな彼女できた間抜けに負けるもんか!)

頬をバチっと叩いて、もう一度ニカッと笑う。



「行ってくる!」

「「行ってらっしゃい」」

母親と妹から言われ、手を振り返す。

今日が来た。いつもりどんよりとしている気がした。




校門を抜ける。いつもなら影山と競争するはずだが、

今日は少し、早めに来てしまった。

(やば、早く来すぎた。)

自転車をいつもどおり置き、校舎の中へ入ってみた。

いつもは部室へ行くのだが、少し興味があって、

廊下を歩く。

少しずつ太陽の日が登り始めてて、廊下を照らす。

ひなたは無意識に階段を上へ上へと登っていた。



着いたのは屋上。

ただ何も考えずに歩いた。

飛び降りたりしない。

バレーをしてないのにしぬわけない。

全国へ行くのだから。

ただただ、柵に手をかけた。

ヒョイっと柵を乗り越え、ギリギリのところに座った。



風が心地よかった。

昼間の暑さはなく、夜のような寒さもない。

丁度良いのだ。

世界に1人な気がした。

まさかの失恋ごときでこんなになるとは、、、


(影山のバーか)

あいつのせいだ。全部。バレーだけでよかった。

デモ、まんまと墜ちてしまった。同性なのに。



前にクラスメイトが話していたことを思い出した。




‘失恋すると、人格が変わる。’



前まで元気だった人が、暗くなり、

ポジティブだったのがネガティブになり、

動きがとろくなったり、



ほんんどの人が、悪く変化するらしい。


おれはそんな風にはなりたくない。

強くなりたい。






強いと言えば、ブロック。

バレー中で大事なもの。

強いと言えば、澤村大地。

怒ると怖い。




どうすればバレーだけでなくメンタルとか他に関しても強くなれるか、
考えた。

1度集中すると結構続く。

日向は懸命に考えた。







強くなるには…………






しばらくして、日向は立ち上がった。





「俺、強くなってお前を抜かしてみせる」




















「おい、ひなたボケ!!!!遅れてんぞ!」


部室にはいるなり、影山の怒号が飛ぶ。



いつもら、「はぁ!」とかなんか言い返してた。

デモ、日向は変わった。強くなるために。



ニコッと笑って言った。

「ごめんごめん」


まさかの反省に影山が少し怯む。



「気持ちわりぃやつだな、なんか変なもん食ったか?」

またまた日向が怒りそうな言葉言ってくる。


デモ、、、、

「んー?変なもの食べてないよー」

と笑って答える。


「…」

さすがの影山もびっくりしていた。


ひなたはさらに追い打ちをかけた。



「あ、そうそう。俺今日から菅さんに頼むわ。お前、1人で出来るだろ?」

当然のように放った。

「あ?お前急に何いいやがる!ふざけてんのか!?」

影山が怒る。お前、ナニイッテルカワカラナイ…とでも言うように。


「ふざけてないよ?俺は、お前が俺に必要だと思わないだけ。違う?他の人のトスも打てるようになりたいし、お前はうるさい俺がいない方が集中できるだろ?」


な?と日向は笑った。




影山は混乱していた。



ヒツヨウナイ?ホカノトス?イナイホウガシュウチュウデキル?



影山が何かを言う前に日向は1人、体育館に向かった。


(おれ、できたじゃん)


目の端に涙を浮かべながら笑った。








「ひなたァ!」

壁を使ってアンダーを繰り返していたら菅原の叫び声が聞こえた。


「はい!ここです!」


「あ、いたいた!日向どういうことだ?」

質問される前からなんのことを聞いているのかわかっていた。


「俺、ちょっと考えたんです!気持ちの切り替え?みたいな」

ヘラっと笑った。

菅原が困惑していた。


「あ、でも別に関わらないとかじゃなくて、もっと色んなトスに体験したいなって!」

「…ならいいけど、影山は日向が一生打たない?みたいに誤解してるから、ちゃんと説明しないと、また喧嘩になったら、大地に______________________」


「大丈夫ですよ」


ニコッと笑って答える。

「影山には言いますけど、喧嘩なんてもうしないので大丈夫です」


そういうと日向は影山の元へ行った。


残された菅原は思った。

(なんかひなた変わった…?)






「おーい!影山!」

さっきまで言いたいように言ってたヤツが豹変して、

またまた影山は混乱していた。

「おれ、一生打たないわけじゃないよ?別のトスが打ちたかっただけ!
もちろん影山のも打つよ?」


「…そうじゃねぇ…」

「え?」

「なんだよさっき言ったやつ。必要ないとか、俺がいない方が集中できるとか…意味わかんねぇ」


頭をガシガシ掻きながら、影山が日向を睨む。


日向は睨まれようが笑っていた。

「あー、それ、ね。特に意味は無いよ?影山くんは変なところひっかかるよね」


「だからあれはどういう意味かって聞いてんだろ!?」

やはり影山は怒る。

でもひなたは怒らない。





「特に意味なんてないよ?」


一瞬だけ。

ほんの一瞬だけ、日向の目から光が消えたように見えた。






デモ、また笑って、

「気にすんなよ!!!!!ほら、もう始まるから先戻るな!」


と言って、体育館の方へ戻って行った。




体育館にはいるなり、菅原が駆け寄ってきた。


「日向、なんかあった?いや、絶対なんかあるよな?」


菅原が日向に問う。


(やばい、もう見透かされてる。笑え笑え笑え)


「え、何も無いですよ…?俺暗く見えますか?」

「暗くっていうか、辛そう?みたいな」

「じゃあそれは見間違えですね!だって俺めっちゃ元気ですもん!」


ニカッと歯を見せて笑う。



日向が本当に元気に見えて、菅原は少し安心した。

「そうか…なんかあったらこのセンパイに何でも言えよ!」

「もちろんです!!!!!!!」

2人で笑いあった。










部活中も普通だった。

影山のトスもきちんと打つし、レシーブも最高だった。

いつもなら失敗するところも今日はなく、誰もがびっくりしていた。


大地「日向、今日なんかあったか?すごく調子いいじゃねぇか」

「ほんとですか?ありがとうございます!」


田中「おい、日向ばっかりずりぃぞ!」



楽しめたし、何より部活中は少なくともアレを思い出すことは無い。







部活を終え、今日はさすがに空気を読んで、影山にトスをお願いした。

いつものようにトストス!とは言わずに、

「影山、トスあげてくれねぇ?」

と笑ってお願いする。

影山はじっと日向を見たあと、

「その言い方やめろ。気持ち悪ぃ」

といい、ボールを抱え、さっさと体育館の方向へ行ってしまう。


(おれ、やっぱりかわれてんのかな…余裕?そうに見えるかな…)


なんとなく安心した。

もう影山は行ったから、追いかけないといけない。

それでも日向は地面にヘタリと座り込んでしまった。



(でも、デモ、やっぱ辛いんだよなぁ)

太陽が日向を照らしていた。


(終わってしまうと、思い出す。最悪。)


『あの光景』



女の子はびっくりしていた。

まさかOKを貰えるとは。

きっとそのぐらいの覚悟だったんだろうな。




(俺はそばに居てくれるだけでも良かった。でも、まさかOKするとは誰も思ってなかった。)


膝を抱える。

どうやら癖になったようだ。



(俺は泣かない。強くなっていつか影山より前に飛び出してやる。全国行って、可愛い彼女作って、結婚して、子供ができて、バレーを教える。

俺ならできる。



………………よな)







すくっと立ち上がる。

「…ッ」



びっくりした。




目の前に影山がたっていたのだ。




(は、コイツ、いつから…)



しばらくじっと見つめ合う。



(どうしよう、俺泣いてないよな…)



「か、影山脅かすなよ…」

笑って軽く影山を叩く。


「………あ、遅くて、怒った?ごめんって、ほら早く行こーぜ!」


影山を避けて、体育館に入る。




(あっぶねぇ、おれ、どんな顔してた?情けなかったかも…)



ボールを取りに用具室へ入る。


しかし、中には人がいた。



「お、ごめんなぁ、今日は点検日なんだよ。聞いてなかったかい?」


やんわりと笑ったおじさんがいた。


「え!ほんとですか!聞いてないです!すみません、今日使えないってことですか…?」


「そうだねぇ、ごめんねぇ」


申し訳なさそうに眉を下げた。


「わかりました!影山!今日使えないって!」


丁度靴紐を結び直していた影山だが、日向の言葉を聞いて、なんだそれと肩を下ろした。


「なんで早く言わねぇんだ。!」

「今俺知ったんだよ?」

「)チッ帰んぞ」




仕方なく、2人して、部室へ戻って着替える。


(やりたかったな…)


なんて考えてしまう。

隣で着替える影山をチラ見をする。


顔イケメン。

イケメンだと噂があるのは知ってる。

鼻が高く、目が細いのに、丁度いい細さ。


引き締まった体。




俺にはないもんばっかり。




それでもそれを手に入れたいと思うのはわがままだろうか。





さっさとしまって、カバンに無理やり服を突っ込む。

こういうところも、影山とは違う。


俺と影山は違いすぎる。



この時何となく実感した。



「じゃ、鍵お願いしマース!お先ー」



影山の返事なしに、部室を出る。



ふぅっとため息をつく。


(早く帰ろ)


もしかしたら、怒って追いかけてくるかもしれないし…




「あの…日向くんですか?」


とつぜん後ろから呼ばれ、振り返る。



ドキリとした。



影山のカノジョ…



「何?」

「か、影山くんいるかな…?/////」

「部室にいるじゃないの?」

「わ、わかった!!!ありがとう!」



話終わったあと、はしって部室へ行く女の子の後ろを見ていた。



(おれ、冷たくしちゃったな…)

いつもなら優しく対応するが、すきなひとの恋びとだと

こうなってしまうようだ。

(ばーか)








影山のバカ。

大っ嫌いだあんなやつ。


バレーしか見ていないバレーバカ。

構ってやらないくせに、

告白をOKしちゃって、あの子に期待させんなよ。




違うか。…それは俺だった。




自転車に股がって、急いで立ち漕ぎして家へと帰る。




帰ろうとしたが、やっぱり今の日向には無理だった。





疲れたのだ。いつもなら絶対あんな笑わないのに、たくさんのエネルギーを使ってしまった。

怒鳴られないように失敗しないようにもした。


辛かった。影山という存在にうんざりしてしまう。




家へ帰らずに、坂ノ下の近くの公園へ入った。



その公園は静かで、誰もいなかった。





(よし、ナイスタイミングだ)





ベンチに座って、膝を抱えた。



(やっぱ、辛い。強いのは見た目だけとか…身体が死にそう…

……そもそもなんで気にしてしまうんだろう。

彼女ができたから…???

ち、違う違う、、、、きっと影山に嫉妬してたんだよな!

俺よりモテやがって、顔面詐欺師め。。

俺もサラッサラの髪の毛欲しいなぁ。

今日、母さんに聞いてみよ……

でも、おれヘアオイルつけすぎて、ベットベトになったことあったから、チョット不安だなぁ…)




1人で苦笑した。

目じりが熱くなって、何かがこみあがってくるような感じがした。



ポタリと膝に涙がこぼれた。


笑いながら泣いた。


(情けない……)



















「消えたい」






















「チョット、さっきの元気いっぱいの単細胞はどこに行ったんだよ」



体が固まる。この声は______________________



「つ、月島…いつから…」




「さっきだけど…?」




「さっきって、、、」


「君が公園に入っていくところを見たんだよね…それで、怪しかったから僕も入ってみたら、急に〈消えたい〉とかいう言ってさ、びっくりしたんだけど」


「…ッ」


聞かれていた。影山の次に聞かれたくない相手に…


「で、なんで泣いてる訳?」


そうだった。消えたいと聞かれていた+泣いていることもきずいている。


「…」


言い訳を考えていると、ギシッと音がして、月島が隣に座った。



「言いたくないなら無理にとは言わないけど、君のその、作り笑いみたいなの、見ててすごい不気味なんですけど…」


はぁっとため息を着く。


月島も月島なりに心配はしているのだ。

上手く言えないだけで…


「作り笑いじゃない………」

唯一それだけは言いたかった。

「まぁ、作り笑いだときずいたのは僕だけだろうけど…」

「だから作り笑いじゃ…」



言い終わる前に諦めた。

月島は意外と頑固だから、何度言ってもそれを曲げないだろう。


「で、消えたい理由は何?」


「消えたいなんて、思ってねぇよ。…ただその…迷言みたいなの言ってみただけ。」



誰が聞いても嘘だとわかる言い訳におもわず月島は笑った。


「嘘つくならマシなこと言いなよ…プッ」

月島が笑ったから、なんとなく空気が緩んだ。

「笑うなよ!!!?」

朝のようにガルルと、唸るように言う。



「うん、その話し方の方がイラつかない…」

「いいって言えよ!ムカつくとか言葉悪ぃぞ!!!!」



月島の顔を見て、頬膨らませた。


月島はそんな日向を見て、月島が止まった。


「…?俺の顔なんかついてる?」


それでもじっと見てくるから おい と言おうとした。


でも、日向が言う前に、月島の手が伸びて、日向の頬に触れる。




そのまま指で優しく涙を拭き取られる。





「…………」

「君、次は誰かに見られないように、泣きなよね」






そう言って、公園から出ていった。












(今の本当に月島???いつもと違う…)

しばらく感動?していたら、夕焼けチャイムがなって、ハッとする。

やば!早く帰らねぇと!!!!




自分がないていたことを忘れて、急いで、家へ帰る。



それを影から月島は見ていた。
















翌日。目覚めが良かった。昨日泣いたからか…


元気に家を出た。

今日も早めだ。

それは屋上へ行くため。

日向の安全地帯を見つけたのだ。







校門へついて、視線をあげると、屋上が見えた。

‘早くここに来て’

と呼んでいるように。



階段を2弾飛ばししながら急いで、屋上へ登る。


最後の階段を昇っている途中だった。

一瞬、カランっとなにかの音がして、思わず止まるが、

そこからはなんの音もしなかった。


(気のせいか…)


ホットして、そのまま登った。



やっと着いた頃には、汗がじんわり出ていたが、風邪のおかげで、全然暑苦しくなかった。


昨日と同じように落ちないギリギリのところに腰掛ける。


やはり、太陽はまだ昇っていなかった。

(ここサイコーだな!)

日向だけのお気に入りの場所だ。


(今まで、バレーができる体育館が好きだったけど、精神統一にはここだなぁ)




ふと、足元に風が吹いて、下を見た。


みんなはあるだろうか。

船に乗っている時、船から海を見ていると、吸い込まれそうな感覚になる。

今まさにそれだった。



(すっげぇ高さだな。

ここたしか五階か…

昨日、消えたいって言ったけど、消えたいとか死にたいとか言う人は

屋上から○殺するって聞いた。



それは何故か。

それは確実だから。

首を絞めたりとかは、途中で怖くなるし、

何かで刺すっていうのも勇気がいる。

しかも、ものすごく痛い。


でも屋上なら、死ぬまで、落下する時風が吹いて気持ちいいし、死ぬ時は一瞬だ。)





って聞いた。

‘’おれ、下手して落ちたらどうしよう…


さっきまでの心地良さは消えて、サッと恐怖に包まれる。


(デモ、辛いことが一瞬で消えるって本当かな)









)_ババァン!!









いきなり、屋上のドアが開いた。


「何やってる、日向ボゲエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!」



鬼の形相で、そいつが近ずいてくる。

「あぶねぇだろ!落ちたらどうする!!?お前、一生飛べなくなるぞ!!!!?

お前、何考えてんだ!!!!!」


「お、落ち着けよ!おれ、落ちたりしない!しかも、朝から大声出すな!うっせぇ!」



なんてことだ。昨日まで、落ち着いていて、強い人間を目指していたはずなのに、

突然の登場に、いつもの悪口が飛んでしまった。



そんなこと俺は忘れていた。






「ア゙ア゙?嘘つけ!今下見てただろ!ぜってぇ、落ちようとしてた!」

「してない!ただ、下見てただけなのになんでそんな怒鳴るんだよ!」

「だからあぶねえっってんだろ!さっさとこっちに来い。」


大袈裟なくらい焦っている影山を見ていると、こっちが冷静になれる。

そうか。

さっきの階段から聞こえてきた音はこいつだったのかもな…





これ以上言うことを聞かないと、雷が落ちると思い、

柵を乗り越えた。


「お前、ここで何してる」

「え、何って言われても…」

「…だから昨日遅かったのか」

「え?」

「昨日、お前遅かっただろ。今日みたいに、バレーもせずに、ここにいたのか」

「ま、まぁ、」

「下手くそなくせに何逃げてんだよ!!!!」


「は?逃げてねぇし!ここにいれば、精神統一(?)みたいなふうにできるから来てただけで、バレーから逃げてねぇよ!!!!」



とうとういい争いみたいになってきたから、落ち着いて、深呼吸してをした。





「お前、本当に落ちようとしてないよな…?」


まだしつこく聞いてくる。なんなんだろう。

「落ちようとしてない。ただボーっとしてただけ。」




そんなにしつこく聞かれたら、(俺の事心配してくれてたのかな)とか変な期待してしまうからやめて欲しい。

俺は強くなるって決めたから。



もうやめて




「おい、下手くそなくせに、バレー今日もしないつもりかよ」


「ス、するし!」


「じゃあ、さっさと着替えろ!!!」







こうして、ちょっとしたハプニングの後、前と同じように、

2人でバレーの練習をする。



「おれ、影山とやらないって言ったよな?」

「菅原さん遅いだろ。その分お前何をできないくせに逃げんじゃねぇよ」



影山はおれがバレーから逃げていると思っている。


俺は影山から逃げてたんだけどな。



ていうか、昨日、あの後、影山はあの子と何したんだろう。


女の子はやけにソワソワしてた。

顔を赤くして、、、



部室の中で、キスとか…抱きしめたりしたのかな…




自分で勝手に頭の中で想像する。



想像しないほうがよかったのかもしれない。


急にガツンっと頭が割れそうな痛みに襲われた。



「!?おい?」


いきなり頭を抱えながらしゃがむもんだから、影山は、びっくりした。


「い、痛い」



頭も体もこころも痛い。

全部痛い。

さっきまで、いい調子だったのに、コイツのせいで、、



「ひな______________________」


「王様、邪魔」


「「!?」」



影山が俺を呼ぶ前に、月島が俺に駆け寄ってきた。


月島、いつから来てたんだ。

昨日もいつの間にかいたし、

別の意味で怖い。



「つ、月島、なんで」

「病人は黙っててくだサーイ」


俺をサッと抱えて、どこかに連れていこうとする。


でもそんな月島を影山がとめた。

「おい、連れていくなら俺が連れてく。」

「は?王様のせいで、今こうなってるデショ?」

「そうなのか?」



2人して日向を見るもんだから、ひなたも混乱してしまった。


「べ、別に誰のせいでもないし、」


そんなことない。

影山のせいだ。

こいつが彼女なんか作るから…



変なことも想像してしまったし、



「てゆうか、僕昨日王様と王様のカノジョがいるの見たんだよねぇー」

丁度考えていたことを言って、心臓が止まる。


「部室で何してんの?しかもバレー部員じゃない人入れて、どういうつもり?」

顔は笑っているが、月島には圧があった。


「知らねぇよ。あの人が勝手に入ってきて、別に入れたわけじゃねぇよ
てか今その話すんな」


話をそらそうとする影山を見て、何となく察した。


あの二人なんかあったんだな。


絶対。


「しかもさぁ、ちょっと時間がたって、女の子出てきたと思ったら、泣いてるんだもん。王様、変なことしたデショ…気持ち悪」

(…)


何をしたのか分からないけど、

嫌な予感しかしなかった。




「…!日向?」



勝手にボロボロ泣いてしまった。

強くなるって言ったけど、ちょっとだった。

しかも、泣くとか情けない。


友達なら、相棒なら応援するのが当たり前だけど、

影山が好きだから、そんなことできない!!!

心は思っても、体が言うことを聞かないのだ。





影山の未来に俺はいることが出来ない。





改めて実感した。

もう手まで出してるなら、ほんとに本当に手遅れだ。


出会わなければよかった。

同性に恋とか俺気持ち悪すぎる。






「…」




月島はじっと影山を睨んでるし、

影山は黙って、日向を見てるし、

ひなたは1人で泣きじゃくってるし、


多分別の人から見たら、だいぶおかしな光景だった。





「振った」




「「は?」」




いきなり影山が言った。


「バレーを優先していいって言ったけど、やっぱりちょっと寂しいって言われたから、振った。」





「…」



まさかの回答に、月島が押黙る。

おれも、固まってしまった。





「なんか文句あるか」

影山がギロりと月島を睨む。



「あっそ」



月島がくるりと振り返って、部室へ行った。





「なんで泣いたんだ」




影山が今度は俺に聞いてくる。



「別に、」
# ❤︎

の の ɞ・2022-06-25
Stop_me
前半
‪‪❤︎‬‪‪𝐒𝐡𝐚𝐝𝐨𝐰

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