#S先生

「火曜日さお前のこと誘おう思ってたのにさ」

“え？”

「会わんくて誘えんかった。俺理科室ずっとおってまってたのに」

“1年に囲まれてたからやめたんよ”

「なんや通ったんかよ」

“女子に囲まれてたじゃーん”

「あー、あいつらすぐ帰ったで」

“えー、待ってればよかったぁ”

「ほんまに。俺1人で片付けたんですけど？」

“ごめんね？”

「いいよ、会ったら言おうと思ったのに」

“ダンス見にきてたやん”

「あー」

“来るなって言ったのに”

「かわいかった」　　

“はいはい笑ありがとう”




「またなんか言われてる？大丈夫？」

“んー、ガチめに言われてる”

「え、俺なんも言われてないけど」

“そーなん”

「んー、」

“ごめんね”





「あー、疲れたよ」

“死なないでね？”

「ごめん確証ない」

“私との約束は？”

「海？」

“うん”

「それまで生きてるかな…守れるかわからん。ごめんね」

“だめ、死んじゃダメ”

「うん、」






先生死なないで

明日

たくさん2人ともの傷ついた心

お互い癒そ

最初は遊びってわかってた。

だから興味なんてなかった。

ただ遊ばれてたから

こっちも遊び返した。

最低



いつからか

向こうが本気だった。


遊びじゃないって言われて


意識して馬鹿みたい。


何してるんだろ私。

「あまえたぁい」

“ええけど笑”

ぴとってくっついた私

“甘えたい気分わかる”

「そなの？」

“でもさ、甘えたいときに限って相手ってドライやったりするんよ”

「？？」

“俺先週さ”

「うん」

“○○に会いたいってふと思って”

「へ？」

“あー会いてーって思ってたけど○○全然俺のとこ来てくれんかった”

「あー、ごめん。テストとか忙しくて」

“そっか”







私のこと

そんな思っててくれてありがとう




私も

会いたいって思ってたよ

「じゃあ付き合っちゃう？」

“…”

「いや、。冗談だから、、笑　黙らんで」

“違う…いや俺嬉しいんよ？”

「ん？」

“ハグもしたいしでも俺捕まるからね？”

「笑笑私からだったら捕まらんのちゃうん笑」

“いや捕まるわ笑”

「ふーん」

“…嬉しいんだよ。そういうのもさ”

「うん、」

“前言ってくれた『本気で好きにさせる』って言うのも”

「あ、ちゃんと聞いてたの。無視してたから聞いてないんか思った」

“無視したわけじゃねーよ。なんて言えばいいかわからんかった”

「あー、ごめん」

“あれもね、かっこいいなぁって思った。俺が女の人であれ言われてたら惚れてたなぁって”

「そなの笑？」

“うん。”












“ねぇ、俺のこと本気にしてくれるんでしょ？”



ちょっとSっ気あるの

好きなんだけど







「ちゃんと好きなので」

“俺も。好きだよ”

「ちゃんと？」

“うん”

「なんか先生どこまで本当かわからんくなった」

“…あのさぁ”

「ん？」

“卒業したら”

「うん」

“ちゃんと言うから。俺から”

「ん、ん？」

“だから今はごめん。あと4ヶ月。待ってて”






期待して待ってるから

「一線越えちゃおっか」


















「思いっきりぎゅーしてよ」

















そう言ったら君は

壊れるくらいに抱きしめてくれた。









ぐいって抱き寄せて

背中に腕を回して

思いっきり抱きしめてくれたね。











それから

頭を撫でて

何も言わずにただ強く抱きしめてくれた。

















そして

私が離れようとした時






“待って。まだ俺が足りない。もうちょっとだけ”



そう言って

もう一度強く抱きしめた。
















何してんやろ。


私。








「もー、受験落ちたら責任取ってよ？」

“わかった。落ちたら結婚する”









どこまでが本気で

どこまでが冗談ですか

「今日の授業がさいごです。ありがとう」








“先生”

「ん？」

“バイバイ”

「バイバイ」

“言うてバイバイじゃない笑”

「会うもん笑」

“バイバイ”

「バイバイー」

“そんなん言うん笑嘘でも悲しがって”

「うわぁぁぁ、、やだよぉぉ。卒業するなぁぁ」

“爆笑”

「何やらせてんねん笑」

“素直に言えば良いのに笑”

「笑」

“なんですか？笑”

「卒業しても会いにきて」

“わかった”









“最後なら愛を伝えるね”

「え、ちょ」

“いくよ”

「まって。心の準備できてない笑」

“ちょっとぉ笑”

「会いにきた時にして？」

“卒業してからってこと？”

「そう。」

“じゃあその時先生も伝えてね”

「わかった。伝えるよ。」








一番最初の授業


“何この人。変わってるしなんか変なの。やだなぁ1年間無理なんだけど”






第一印象は最悪。






でも

ある時質問に行った時

すごい優しい笑顔に惹かれて

一生懸命教えてくれるところが可愛くて




知れば知るほど沼って





一年前は

あなたと笑ってることなんか想像できなかったのに




あなたと出会えて

あなたと幸せになって


全部

奇跡だね。

“今日どこが違うでしょーか”

「…髪型昨日と違う！」

“そーね笑”

「昨日の方が俺はよかったな」

“まじ？？”

「うん」

“前髪上げてる方がええん”

「上げてる方がっていうか編んでるのとか好きやから」

“あー、くるくるして止めてたからか”

「うん」

“わかった笑”

「よかったよ。昨日の」

“ありがと”

「でどこが違うん笑」

“ネクタイつけてる！”

「本当だ笑」

“気づかなかったのぉ？笑”

「俺にそういうの求めるな笑」

“えへへへ笑”



“好みわかんなーい”

「くくってるの好き」

“ロング好きだもんね”

「うーん、というか編み込みが好きなんよな」

“ふーん”



“じゃあさ”

「ん？」

“デートの時は編み込みするね”

「やった。楽しみにしてる」

“そのために今伸ばしてるんだから笑”

「そーなの？笑やったぁ笑」









蛙化っていうやつに

なりそうな今日この頃

「さぁ」

“んー？”

「バレるのが先か卒業するのが先か」

“絶対卒業させてやる”

「ばれない？」

“バレないよーにするの笑”





誰かのそばにこんなにもいたいなんて

初めてなんだ

最近気づいたこと。





S先生はみんなに帰りに自分から挨拶をしない。


されても「さよなら」って返す。


でも

私が掃除してたり

会った時は

絶対こっちきて「バイバイ」って先生から言ってくれる。

心理テスト






「ねー、先生」

“ん？”

「私を飲み物で例えるとなんですか！」

“んー？オレンジジュース！”

「なんで笑笑」

“なんとなく笑”

「ふーん、なんか意味あったような気がする笑」

“なにそれ笑”

「心理テスト笑相手が自分のことどう思ってるかわかるんだって！」

“へぇー笑また答え教えて笑”

「うん！」








*⃝̣◌︎⑅⃝︎◍︎心理テスト*⃝̣◌︎⑅⃝︎◍︎

オレンジジュース

『ずっとそばにいてほしい人』

「俺から離れないで」



都合の良い関係続けて

馬鹿みたい

「なぁお前さ」

“ん？？？”

「昨日どしたん」

“え？”

「どこから帰った？」

“正門”

「なんでやねん笑」

“なんとなくよ笑”

「俺裏門で待ってたのに」

“ふぇ？？”

「裏門でずっと待ってたのに来んかった」

“え、まじ笑？ごめん笑”

「いつも裏門なくせに」

“ごめんね？ちょっと遅くなって閉まってると思ったから正門から帰った”

「テストできたか聞こうとか思ってたのに」

“待ってたん？”

「うん。待ってた」

“かわい”










友達「そーいけば、」

桜「うん？」

友達「私裏門出るの最後やってんけど先生悲しそうに閉めてたわ笑」

桜「へ？」

友達「なんかね、さようならのテンションめっちゃ低くて悲しそうで爆笑」

桜「まじか笑笑」

友達「桜待ってたのね笑そういうことか笑」















さすがに拗ねて落ち込んでるの

かわいすぎる

はじめて恋人繋ぎしたのも

はじめて頭ポンポンって何回もされたのも

はじめてあんなに可愛いって言われたのも

はじめて好きってあんなに言われたのも

はじめて愛してるって言われたのも

はじめてデートの約束したのも

はじめてこんなにも想ったのも


はじめての両想いも

はじめて両想いの恋を諦めたのも

初めてのハグも


全部全部

はじめては君だった

私にくれた御守り


友達と行った京都で買ってきたらしい

そういう特別扱い

ずるいと思う

「せんせ」

“ん？”

「よく教師やったよね」

“俺もまさかなるなんて思ってなかった”

「楽しい？」

“楽しいよ”

「ならよかった」

“お前のおかげで”

「…はいはい、思ってもないこと言わないの」

“思ってるし”


なんで素直に

嬉しいが言えないのかな