『私たちの運命の引力』
「ダメだったみたい.......」
その一言で私の世界が一瞬で崩れ落ちた。
月光の中に 舞う桜吹雪___
今はもう傍に居ない貴方の面影を探してる。
あなたに逢いたいよ.......
「逢いたい.......」
私の声は夜空へ消えて行った。
あの日止まった 哀しみの振り子、
私ひとりじゃまだ動かせないよ。
貴方と過ごした軋むベッドにこの心を
横たえてみても止まらない潮騒___
夢でもいいの。
もう一度愛おしいあなたに逢いたいよ.......
______。
「久しぶりね。元気?
私、あなたがずっと応援してくれた
保育士になる夢、叶えたよ。
今日はそれの報告、私の事見ててね.......!」
あれからどれぐらい時が経ったんだろうね。
時が進むほどに すべての想いは
意味なんて無くなっていくモノなんだ。
月光の中に 舞う桜吹雪___
「あの日みたいね.......」
心の中で 無造作に散らかった
あなたの笑顔を拾い集めた。
夜空に輝く星はあなたが灯してくれた
明日への道標。
ひとりきりのこの長い旅路、
あなたが見守ってくれてると
信じて歩んでいく。
時々、懐かしんだりする度に
大切な友達や恋人の中に
あなたと比べられる存在なんて
居ないことを知るよ___
桜吹雪と共に愛おしいあなたの声が
聞こえた気がするの。
『また生まれ変わっても俺らはいつか出逢う。
.......そんな気がするんだ。』
「私もそう思うよ。」
『何十年先かわかんないけどね笑』
「いや、何十世紀先とかかもよ笑」
『まあ、いつになるかはわかんないけど笑』
「でも感じるよね、私たちの運命の引力。」
『ああ。』
やっぱり、あなたじゃなきゃダメだな。
「ずーっと.......見ててね」
『大丈夫、見てるよ』
さっきより強い風が吹く。
桜の花びらを散り急がせてく___
゛__来年また一緒に見よう__゛
懐かしいセリフ。
そう言ったのに何故、あなたは居ないの。
「ねぇ?また生まれ変わったらもう一度
あの日の約束を叶えようね。」
『ああ、もちろん。』
「何十世紀先でも
あなたに逢うまで 私は待ってるよ。」
「『かならず、逢おう。』」
月光の中に 舞う桜吹雪。
あなたの懐かしい匂いと
共に私の頬を優しく撫でた___
秘密さん・2020-02-04 #小説 #なのかな? #生まれ変わっても #約束を #叶えよう #あなたに逢いたい #待っててね #愛してる #愛おしい人 #独り言 #未来の恋の行方 #運命の引力
