はじめる

#感想聞かせてください

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全209作品・




〔 幸が爆ぜとも笑顔は爆ぜぬ 〕








「今から幸を奪ってくるよ」




































































大して優秀でもない僕に



役に立つチャンスが巡ってきた







理由はシンプル



欠員が出たから、らしい






『………ヨ、………応答セヨ



三号機、応答せよ』




「はい」




無機質に揺れる無線に向けて



出来るだけ大きな声で返事をする














今僕が乗っている飛行機には



大量の爆薬が詰め込まれている



僕もろとも敵艦に突っ込んでいき



国を勝利に導くのが



僕の最後の使命であった





















『……そろそろだが


何か言い残す事はあるか』









言い残す事、か





迫り来る死を改めて実感しながら



軽く目を伏せて考える






肉声は残した



手紙も書いた




「君を幸せにする」と誓って結ばれ




「今から幸を奪ってくるよ」と別れた




最愛の婚約者




フミを残してイかねばならないのが




唯一の心残りであるが



司令官に言うべき事でもないだろう





























「生きるって、凄い事ですね」




気付けば声に出ていた






「死んだら何にも無いですから



幸せも、不幸も。



幸を奪ってくるよって、言ったんです



婚約者に



間違ってなかったですね



人生を奪いに行くのは



幸を奪うのと同じだから」





無線は微動だにしない



それでも僕は気にせず話し続ける





「早く終わればいいのに



命が無くなるのが当たり前



幸が奪われて当然



そんな時代が。戦争が。」


































































" 早く終わる事を祈ってます "



























「以上です」






















『……そうか、』






苦しそうな司令官の声が響く






































「到着しました」





『……それでは』




今にも泣きそうな声で



司令官が言う




































「そんな声で言わないでくださいよ」




「最後なんですから、僕」




「人の幸を聞きたいです」





「おこがましいですが、司令」



























































"笑ってくださいよ"



































『…………ッ


三号機、ご苦労で…あった』






結局泣いてるじゃないか



つられて僕まで泣きそうになったが



なんとか堪える








「こちらこそ、有難う御座いました



司令の幸せを



国の幸せを



世界の幸せを、祈ってます。ずっと」

























大きく息を吐き



精一杯の笑顔を作って



僕は敵陣に突っ込み



煙と共に、沢山の幸を散らした


















































" どうかこれ以上



誰かの幸が散りませんように "

綾瀬。垢変・2022-03-01
幸が爆ぜとも笑顔は爆ぜぬ
戦争
戦争反対
平和
小説
短編小説
感想聞かせてください
嘆きの13月
黄昏時の溶解度




嘘と星とアガパンサス
ーーーーーーーーーー


“新しい出逢いばかり 探してた頃は

明日が遅くて 苛立ったけど

別れが近づくほどに 時間の流れが

焦るほど速く 僕らを急き立てる”



僕には、

「先生」と慕う人がいた。



「先生」は、

自分が幸せになることを

遠慮する人だった。


幸せそうに笑う人達の

その輪の外で

それを見ていることが

私にとって幸せなんだと

静かに笑う人だった。




『恋、したことある?』

「先生」が僕に尋ねたことがある。

『一度だけ』

僕は素直に答える。

『そっか、付き合ってたの?』

『まさか、片想い止まりです』

『そうなんだね』


僕は知っている。

「先生」が過去に2度、恋をしたことを。


1度目は、学生時代の恋人。

そして、2度目は結婚相手。


結婚相手とはうまくいかなくて、

子どもが産まれる前に離婚。


だから、子どもは私一人で育てている。


「先生」はかつて僕に

寂しそうに話してくれた。


「先生」が寂しがるから、

僕もそれ以上聞かなかった。




“何故だろう 今になって

言い忘れたことばかり 溢れ出してくる”




『死にたいと思ったことある?』

「先生」が僕に尋ねる。

『そりゃ毎日思いますよ』

「先生」は一呼吸おいて、

『私もあるよ。自分に価値なんて無いって

思ったこともある』



「先生」に価値が無かったら、

僕はミジンコかもしれないな。


どうしてそう思ったのか、

今ではもう聞けないけれど。






“目に見えるものだけを信じ過ごしてたら

悲しみも少しは 減るのかもしれない”




『私、空好きなの』

とある日、「先生」が言った。

「先生」は他にも、雲だとか花だとかが

好きだと言った。

『なんだか綺麗じゃない?』

そう尋ねてくる。

「先生」のほうが綺麗なのに。

『あ、入道雲…』

窓から見える入道雲を指さした

「先生」の指は、白くて細かった。






『あ、あの!』

声が震える…

僕から話しかけるのは久しぶりだ。


『今、お急ぎです…よね』

『まぁ、うんちょっと』

「先生」は優しい。

今忙しいって突き放してくれたら

今度でいいかってなるのに。


『来週…お伝えしたいことがあって

お時間頂きたいんです』

「先生」はいつものように静かに笑った。

『分かった』


『どうしたの?』

『あ…実は』

言わなきゃ…いけないのに…

今まで嘘をついて誤魔化してきたこと。

唇が凍りつく。

『ちょっと、言いづらくて…』

『私は君に何言われてもいいよ。

迷惑だなんて絶対に思わないし』

「先生」は優しい。

この世に絶対は無いと

分かっていながら

「先生」が口にすると

それは本当に【永遠】のように思える。



『また…今度でいいですか…?』

相変わらず、綺麗な笑顔で

『いつでもどうぞ』って。




「先生」と会えている間、

弱い僕はそれを伝えることが

できなかった。


これが

今僕をたまらなく後悔させていることの

ひとつだ。

僕があの時、

「先生」に言いたいことを伝えてたら

「先生」はどんな顔をしたんだろう。




“愛してるの響きだけで

強くなれる気がしたよ…”




「先生」と逢える最後の日だった。

人混みの中で、「先生」を見つけた。

「先生」はスーツ姿で遠くを見ていた。

楽しそうに盛り上がる人達を

優しい目で見ていた。

自分の大好きな雲を指さした

あの白くて細い指を

自分の小さな膝の上で

綺麗に絡ませていた。



この時、「先生」が

何を考えていたのか、

僕は今でも分からない。






『君はいつも幸せそうに笑うね』

僕が笑うと、

「先生」はいつもそう言って

優しく微笑んだものだ。


僕が笑う時は決まって、

「先生」が幸せそうに笑う時なのに。



「先生」はいつだって

他人の幸せを

【幸せ】と感じて喜ぶ人だった。



“どんな願いでも一つだけ 叶うのなら

君以外の全員を幸せにして こう言うんだ

『あとは君だけ 僕の力で 幸せに』”




「先生」が今何処にいるのか、

僕のことを忘れているのか否か、

分からないけれど…



僕はあの時…

僕はあの時、

「先生」に恋をしていた。


そしておそらく、

今でも気持ちは変わっていないのだ。


「先生」が気づいていたのかは

分からないし、

僕も一度も言わなかったけれど。




『君は、私のこと好き?』

『もちろんです』



あれは小さな花が運んだ

「先生」と僕の小さなお話。



僕には、

「先生」と慕う人がいる。

月ヶ瀬 燈理・2022-03-22
嘘と星とアガパンサス
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想いの暁の里



〔 虚空に散る運命 〕




『あのさアヴェ』



「俺は阿部な


なんだよアヴェって」



『発音よく呼んでみた


てかよく気づいたね』



「耳はいいからな」



『運動神経は残念だけどね』



「うっせーよ」



『まあまあ、そうカッカしないで』



「誰のせいだか」



『え、もしかして俺?』



「もしかしなくてもお前だよ」



『WOW Really?』



「本当無駄に発音いいなお前」



『ドヤァ』



「口でドヤァ言う奴初めて見たわ」



『アヴェの初めて貰っちゃった』



「その変な呼び方定着させんな


あと言い方考えろ」



『もう、注文が多いなぁ


あ、そうだアヴェ


俺と"嘘っぽいゲーム"しよ』




「なんだそれ」



『相手に嘘っぽい事言うゲーム


本当の事言って見破られたり


完全に嘘ついてバレたら負けね』



「よくわかんねぇな」



『まあとりあえずやってみよ


それじゃ俺から


俺はこの前のテストで


76点を取りました


嘘か本当かどっちだ』



「うわ点数微妙ー


でも多分本当の事」



『ファイナルアンサー』



「76点なの本当」



『せーかい、アヴェに1ポイント


次はアヴェが問題出して』



「……課題のプリント失くした


嘘か本当か」



『本当なら


また失くしたの?!って感じだけど


その感じ多分本当だな』



「…正解、まじ終わった」



『ドンマーイ


もう、本当気を付けなよね


これからは


俺がプリント見せてあげるとか


出来なくなるんだからさ』




『じゃあ、次の問題いくね


俺はこの前車にはねられた』



「嘘、絶対嘘」



『ぶっぶー、残念ハズレー』



「その煽り顔ムカつくな」



『ごめんって、そんな怒んないでよ


とにかく俺に1ポイントね


次アヴェだよー』



「お前は……お前は


車にはねられてなんかない


すぐ元気になる」



君は一瞬キョトンとした顔をする



しかし、すぐに笑顔に戻った



『アヴェはおバカだなぁ


そんなの嘘だってすぐ分かるよ


三対一で俺の勝ち!やった!


………おっと、そろそろ時間だ


ごめんねアヴェ』


























祭壇には君の棺



歩道に突っ込んだ



トラックにはねられた



君の遺影が笑っている















































『アヴェ、またね』










































「……嘘つき、これで三対二だな」




" また " なんてない癖に








君の声と姿、それから俺の呟きが


線香の煙と共に立ち上って


虚空に消えていった

綾瀬。垢変・2022-03-08
虚空に散る運命
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短編小説
自信なし
嘆きの13月
黄昏時の溶解度

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〔 半壊した不可解は君に仄か 〕




『ででんっ、問題です』



「急になんだよ」



『僕が急なのはいつもの事だろう


そろそろ慣れてはくれないか』



「自覚あるのかよ


つかなんで俺がお前に


適応しなきゃなんねーんだよ!


図々しいな本当」



『図々しいだって?


それは極めて心外だと言わざるを得ない


僕だって君の


鼓膜を突き破らんばかりの大声に


適応して耐えているんだぞ


あたかも自分だけが


苦しんでいるかの様言い方を


しないで頂きたい』



「俺が大声出してるのだって


元はと言えばお前のせいだ!」




『それでは気を取り直して問題です』




「無視すんなよ!」




『もしこの僕が悪い人になっても』



『君は』



『友達でいてくれるでしょうか』
































_____
__
_






































また、懐かしいものを見た



彼が俺の日常から消えて



どれくらいの時間が過ぎたのだろう



何度この夢を見ただろう



後悔と、やるせなさと、喪失感と



そんな感情に押し潰された心は



生きることも死ぬことも放棄したらしく



俺は一日の殆どを



寝て過ごす様になった為



時間の感覚はすっかり麻痺していた






彼は、


鉄虎はどうしているのだろう




鉛のように重い体をなんとか動かして



テレビのリモコンに手を伸ばす



ポチポチと適当にボタンを押して



チャンネルを回すと



深刻そうな顔をした



ニュースキャスターが映し出された





「高校生」



「死者八名」




あった、鉄虎のニュースだ




彼が今どうしているのか



少しでも情報が欲しくて



食い入るように画面を見る









そしてその数秒後



心臓が、凍った


















「未成年」



「殺傷事件」



「犯人は___」





































" 死刑判決 "


















































__


























『おやおや、これはどうした事だろう


此処に来る前は


天才と呼ばれていた


この僕を持ってしても


この事態は予測出来なかったと


ここに宣言させて頂きたいのだが


しかし、事これに関しては


僕を責めないで欲しいのだよ


何故か


人生とは唐突と不可解の連続だからだ


これは今日の格言だまぬけん


君のその容量が少なすぎる脳に


叩き込むことを強くおすすめする


なんなら今後


君の決め台詞にしたって構わない


「人生の九割は不可解と唐突で


構成されてるんだぜ☆」とか


キャラにもマッチしているし


とてもよく似合っていると思う


我ながら天才的発想だ


よし、まぬけん


今ここで僕が考えた決め台詞


言ってみせてくれないか


出来るだけキメ顔で頼む


ではさん、にー、いち、きゅー』



「ああああぁもうウザイしうるせー!!


誰が言うかそんなセリフ!!!


大体お前はいつまで


この事態が予測出来なかった


言い訳垂れてんだよアホか!」




『そんなこと言っていいわけ?』



「小学一年生かお前は!


もしく中年オヤジか!


その決まった!


みたいなドヤ顔やめろ!


別に面白くねーからなそのダジャレ!」



鉄虎が死刑判決との報道を見た日から



いても経ってもいられず



鉄虎の事を調べ続け



自分が持つ全ての力を使い



やっとの思いで面会に来たというのに



顔を付き合わせればこの調子である



感動の再開だと言うのに



ムードもへったくれも



あったもんじゃない



目の前で謎に変顔しているこの男が



いかに"変な奴"であるか



ここに来て再度痛感させられる



きっと此奴の行動の全てが



この刑務所内で前代未聞だろう



いや、前代未聞であって欲しい



目に涙を浮かべながら



自分に会いに来た友人に対し



開口一番



『やぁ、お久しぶりだね


おや、少し痩せたようだが


ライザップでも始めたのかい』



なんて言ってくる死刑囚が



こいつの他にいてたまるか



比較的くだらないことを考えていると



いつの間にか変顔をやめ



美しく微笑んでいる彼と目が合う



『ふふっ、嬉しい誤算だ


君がこんな場所まで


会いに来てくれるなんて』



「そりゃ、あれだよ


お前が悪い人になっても


俺達は友達なんだよ」



俺の言葉を聞くなり


鉄虎はキョトンとした顔をして


覚えてたのか、と


彼にしては弱々しい声で言った



「覚えてるどころか


ここ最近寝るとその時の夢ばっかだよ


悪い人になっても


友達でいてくれるでしょうか、って


当たり前だろーが


お前は俺にとって大切な人なんだから」



真っ直ぐ目を見て伝えると



少し目を見開いて硬直する鉄虎



その姿は顔が整っているだけに



美術室の彫刻の様に見える



そんな俺の思考を遮るように



彼は右手で両目を覆い隠し



参ったなぁ、と小声で漏らした



いつも俺をつっこませることだけに



精を出しているような彼が



参った、だなんて言ったのを



俺は初めて見た



右手の位置を口元に移動させ



やや頬を赤らめ



伏し目がちにんんん、と唸っている



その様子から察するに



彼は照れているのだろう



まさかこんな場所で初めて



それも「大切な人」だなんて



ありきたりな言葉で



鉄虎の照れている姿を拝めるとは



さっきの仕返しとばかりに



何?照れてんの?と



からかってやろうと思ったが



それより先に彼が口を動かした




『全く、君と言う奴は


どうしてそんなに恥ずかしいセリフを


ペロッと真顔で言えるのに


「人生の九割は不可解と唐突で


構成されてるんだぜ☆」は言えないんだ


変わらんぞ、レベル感が


あぁぁ、もう呆れてものも言えない


君の様な頭の悪い人間は


そんな昔の事


とっくに忘れてると思っていたのに


なんなんだ


人の心を惑わさないで頂きたい


本当にもう、もうあれだ


ものも言えない、全く言えないぞ


ばかばかばかばーかっ』




「もの言いまくってるじゃねーか


なぁ、俺の大切な鉄虎君」



『んんんんっ』



赤面した顔を両手で覆い



唸っている彼を見ている今の俺はきっと



最高に性格が悪そうな顔で



ニヤニヤしていることだろう



いつも余裕綽々といった表情の彼が



顔を赤く染めていく姿を見るのは



中々気分が良かった




こんな事を話に来たわけではないのに




本当は、もっと大切な話を



深刻な話をするはずだったのに




不思議と俺の心は満足感に満ちていた



独自に得た情報によると



彼の死刑執行まで、まだ時間はある



そろそろ面会時間も終わるだろう



この僕があんな単純な言葉で



心を乱されるなんて…はずか悔しい。と



謎の言葉を発する鉄虎に



「また明日」と伝え椅子から立つと



少し慌てた様に引き止められた



『待て、最後にクイズ』



「なんでこのタイミングで」



『ででんっ』



「お前本当俺の話聞かねーな」



『僕に明日は来るでしょうか』



「……何でそんなこと聞くんだよ」



『今質問してるのは僕だ


でも僕は心が広いから答えてやろう


知らないからだ』



「何を」



『僕は自分が死ぬ日を知らない』



「……」



『また会える明日が来るのか知らない


君とまた笑えるか分からない


分からないのは嫌いなんだ


だから答えてくれ


僕に明日は来るか?』




「来る」


食い気味に俺は答えた



「俺が明日を連れてきてやる」



「だから待ってろ」



「勝手に死ぬな」



「明日が今日になったら」



「また何回でも明日連れてくるから」



「待ってろ、良いな」




彼は三回目をぱちぱち瞬かせた後


ふっ、と


彼は微笑んだ





『了解した


また明日だ、間抜け面』



「ああ、また明日大切な鉄虎君」



『んなっ?!』



「また照れた」



『照れて等ない!断じてない!


もうさっさと帰ればか!』



はいはい、と



いつかのように彼を軽くあしらう



明日は絶対、俺が連れてくるから。



目を閉じるとまた



あの光景が浮かんでくる



『ででんっ』



『もしこの僕が悪い人になっても』



『君は』



『友達でいてくれるでしょうか』












































































" ああ待ってろよ。大切な友達__ "

綾瀬。垢変・2022-02-27
半壊した不可解は君に仄か
小説
短編のはずが
長編小説
になりました
終わり方がおかし過ぎる
多分まだ続きます
感想聞かせてください
嘆きの13月



〔 私の残り、君にあげる 〕





ごめんね。



心の中で今日も君に呟く



色々考えたんだけど



やっぱこれしかないと思うんだ











































「ね、瑞樹」



『ん?』



「未来って、明るいと思う?」




急にこんな事聞いたら



驚かせちゃうかな



なんて考えていると



案の定、瑞樹は



は?とでも言いたげに眉根を寄せ



怪訝そうな顔をした




『急になんだよ』



「いやー、朝の占い見てたら


私最下位でさー


今日は上手くいかないらしいんだよね


だから、未来が明るいか


ふと気になっちゃって」



えへへ、と笑ってみせると



呆れたように溜息をつかれる




『相変わらず意味わかんね』



「まあまあ、そんな顔しないの


私が意味わかんね、なのは


いつもの事でしょ?」



『自覚あんならなおせよ』



「やなこった!」



笑いながら大きい声で宣言すると



瑞樹はビックっと肩を揺らした




『急に大声出すなよ、驚くだろ』



「相変わらずビビりだねー」



ニヤニヤする私


また深いため息をつく君




「あ、ねえねえ瑞樹!」



『なんだよ』



「もー、女の子相手に


面倒くさそうに返事しないの


そんなだから瑞樹はモテないんだよ」



『うるせーな、別に良いだろ


モテたいとか思ってねーし』



「またまたぁ」



冗談めかして私が言うと



彼はまたまたため息をつく



その姿を見て



君は一日何回ため息つくのよと



呆れて苦笑してしまった



「それでね、瑞樹」



『ん』



「私、瑞樹に笑って欲しい」



『はぁ??』



お前本当訳わかんね、と



瑞樹が目だけで言う



「ね、お願いお願い!」



『いやなんでだよ』



「今日が占い最下位だったから!」



『説明になってねーし』



「今日最悪の運勢なんだぁ


やだぁって思いながら生きるより


幼馴染兼恋人の笑顔を見て


一個はいい事あったなぁった


思って生きる方が楽しいじゃん!」



『思考回路謎すぎかよ』



「とにかくお願い!一生のお願い!」



『あぁ、もう』



心底面倒くさそうに


瑞樹が声を出す



『一回だけだかんな』



「分かってるって!」



ニコニコしながら答えると



瑞樹はやっぱりため息をつく



『ほれ』



不器用に。口角を少しだけ上げて



『これで満足か』



「うん!すっごい満足!


苦しゅうない!


ありがと瑞樹!大好き!」




『はいはい分かった


分かったから離れろ


くっつくな』



「えへへーっ」





瑞樹、本当にありがとう



最後に君の笑顔が見れて


すごく嬉しかったよ。



心の中でそっと呟く





「じゃ、私そろそろいくね」



『おう、気をつけて帰れよ』



「うんっ」



私がかえるのは



家じゃなくて土だけどね



なんて言える訳もなく笑って答える






「みーずーきっ」



『なんだよ』



「いっぱい生きてね」



は?と瑞樹が言うより先に




「さよなら!」



私は笑顔で彼の病室を出た


































__

















『別れは済んだか』




「うん」




『それでは、約束通り』




『君の命を貰おう』





私は死を間近に感じ



ゆっくりと目を閉じて



目の前の"悪魔"との出会いを思い出す







『立花瑞樹は3日後に死ぬ』



なんて、言われた時は吃驚したな



頭の中が真っ白になった








そんな私に悪魔は言ったの




『俺と契約すれば


立花瑞樹の寿命を伸ばせる』って





『ただし代わりに


お前の命をいただく』って






迷いなんかなかった。



なんて、言ったら嘘になるけど__


















私知ってるんだよ、瑞樹



私に冷たくしてたのは



自分がもうすぐ死んじゃうって



分かってたからなんだよね



自分の事これ以上



好きになって欲しくないって



思ってたんでしょ



瑞樹、本当は優しいもんね



でも、残念でした



私瑞樹にちょっと冷たくされたくらいで



嫌いになんてならないよ






さっき君を抱き締めた時



心臓の音がハッキリ聞こえてきた



すごくドキドキしてたなぁ



私の事、好きでいてくれてるのかな



って思ったのと同時にね



強く感じたのよ



"瑞樹に生きて欲しい"って
































だから、私の命を君にあげるわ


































私の命の残りを使って



好きな物をいっぱい食べて



好きな場所に行って



人生を楽しんで



















私は微笑む



「瑞樹」



もう彼に届かないと知っていながら



最後に呟いた






















































" 大好き。いっぱい生きてね "

綾瀬。垢変・2022-03-03
私の残り、君にあげる
小説
短編小説
スランプ
恋愛小説
感想聞かせてください
駄作
自信なし
基本恋愛系は自信が無い(真顔)
ちゃんと恋愛系になってるのかも分からない(白目)
嘆きの13月

誰か が 決めた

「普通」を 押し付けられて

本来 の 僕 は「普通」じゃない と

言われて 生きてきた

生ける屍 の 僕 に 、キミは


人 に よって 考え方 が 違う様に

普通 にも 私は 、

色々ある と 思ってるの。

だからね 、自分 の 思う 「普通」 を 

相手 に 押し付けて

「 貴方 は 、普通じゃない 」

何て 言うのは 、間違いだ と 
私は、思ってる 。 と 言った。


まるで 全てを諦めている 僕の胸の中を

見透かした 上での 発言の様で、

僕は 、ただ 、ただ 、

吃驚した のと 同時 に 

初めて 、人 に 

 僕
自分 と 言う 存在 を


認めてもらえたようで

肯定されたようで


嬉しかった。

我狼(小説垢)・2022-09-28
小説
短編
短編小説
解釈自由
花束を君に
不透明な僕ら
誰か
独り言
普通
枯れていた僕に
感想聞かせてください
メイト🎀
届け
生を吐き出す
100人突破




〔 鷹は海月になりたかった 〕







『どんな気持ちだと思う?』




「何が?」




放課後の教室




補習のプリントを




必死に消化している私に




成績学年トップのクラスメート




成宮 綾人 君が話しかけてきた




『親が鳶な鷹』




言葉の意味が上手く理解出来なくて




首を傾げて見せる私の前の席に




ドカッと腰掛け




つい先程返却された自分のテストで




紙飛行機を折り始めた綾人君が




面倒くさそうに口を開く




『鳶が鷹を産むって言葉知ってる?』




"トンビが鷹を産む"



それは確か、平凡な親から


優れた子供が生まれた事の例え





「うん、知ってるよ」




じゃあ話は早い。と




紙飛行機を折る手を止めず彼は言う




『親より遥か優れた能力を持つ鷹は



どんな気持ちだと思う』




私は少し考えて、正直に答える




「私は多分


トンビに産まれたトンビだから


タカの気持ちは、よく分からない」




私の答えを聞くと




綾人君は感心したように




へぇ、と呟いた




『お前、面白いな』




「え、どこが?」




むしろ、彩花ちゃんはつまらない




ってよく言われるんだけどな




『鷹なんだから幸せなはず、とか


自分の価値観の押しつけも


決めつけもしないとこ


気に入った』




何故か気に入られた



この場合返事は



ありがとう、でいいのかな




『よし、できた』




なんて言葉を返そうか




私が熟考している内に




彼は紙飛行機を作り終えていたらしく




満足気な顔でこちらを見ていた




「それ、どうするの?」




興味本位で尋ねてみる




『海行ってすっ飛ばす』




「ええぇ?!」




勿体ない!と私は叫ぶ




「貴重な百点を海に飛ばすなんて…ッ」




勿体ないよ!と繰り返し叫ぶ私




また面倒くさそうに



あのなぁ、と口を開く綾人君




『鳶のお前には貴重でも



鷹の俺には当たり前なの』




だから要らねぇ




彼はそう続けた




「えぇぇ…



でもそんな事するくらいなら



名前のとこだけ消して私に頂戴よ」




『何で?』




「親とか友達に見せて



タカの気分を味わいたいから」




半ば本気でお願いしてみると




綾人君は一瞬目を丸くして




それから大層愉快そうに




今まで聞いた事が無いくらいの大声で




お腹を抱えて笑い出した




「え、なになに?



何でそんなに笑うの??!」




大混乱の私を他所に




ひとしきり笑い終えた彼が




はぁ、腹痛てぇと言いながら




紙飛行機にしたテスト用紙を




私に差し出した




『久々にこんな笑った



だから、お礼にこれやるよ』




「え、本当に貰っていいの?」




『ん、いいよ』




その代わり、と綾人君は言う




『その代わり、感想聞かせてよ』




「感想?」




『そ。


鷹になった感想』




「わかった」




『サンキュ



じゃ、また明日



補習がんば』




「うん、また明日


…うぅ、頑張る」




『あ、あとさ』




「うん?」




『その補習のプリント



解答欄一個ずつズレてるよ?』




「…え?



えぇぇぇぇ?!



何でもっと早く



教えてくれなかったの?!?!」




絶叫する私を見て




綾人君は再び大爆笑した





『いやいや俺も今気づいたんだよ』




「嘘!絶対嘘!」




ニヤニヤしながら




じゃあ頑張れよー。と




教室を後にした彼に




うるさいわー!!と叫んでやりたかった

















































































__




























































綾人君に




満点のテストを貰った日から二日




帰り支度をしている私に




彼が話しかけてきた




『お前、今日暇?』




「え、あぁ、うん一応」




『じゃあちょっと顔かせ』




「良いけど、どこ行くの?」




『海』




「なんで?」




『いいから来い』















































__































































『で、どうだった?』




海に着くなり綾人君は私に尋ねた




「何が?」




『鷹になった感想』




「あぁ



友達には補習受けてたからバレたし



親にも



「あんたこんな字上手くないでしょ!」



ってバレちゃって



結局タカになれなかったよ」




『お前本当馬鹿なんだな』




「うるさいなぁ」




良いな、と綾人君は呟いた




『鳶は仲間がいていいな



分かって貰えていいな



もし俺に才能があったとして



それを差し出せば



仲間ってやつが出来るなら



喜んで差し出すのに』





"鳶はいいな"





「タカは大変なのね」




『分かってくれる?』




「大変さは理解できないけど


苦しんでるのは理解出来る」




『ありがと』




「うん」




『俺さ、鷹は疲れたから


次は海月になりたいな』




『もう何も考えたくねーから』




「クラゲって何も考えてないの?」




『そ、脳がないから


考えられないんだよ』




流石物知りだなぁ、と私は感心した





『そーいや、お前名前なんだっけ』




「彩花」




『イロハか』




確認するように呟く




『彩花』




「ん?」




『___?』





「うん」




『______』


















































__


























































あの日




二人で海に行った日




私達は何時間か語り合ったあと別れた




そして、数日後




































綾人君が亡くなった












































トンビの群れは今日も話す




『自殺だってさ』




『海に飛び込んだらしいよ』




『何でだろうな』




『さぁね』





『天才様の考えはよく分かんねーよ』

































本当だ




タカの貴方を




誰も分かってくれない








キミ
"鷹"が飛ぶには


この世界は少し、狭すぎたね
































『俺さ、鷹は疲れたから


次は海月になりたいな』




『もう何も考えたくねーから』























『彩花』




「ん?」




『一つ頼み事していい?』




「うん」




『俺の気持ち、分かって欲しい



誰にも伝えてくれなくていい



覚えとく必要も無い



ただ一瞬でもいいから



わかって欲しい』












































































「綾人君」




海に向かって声をかける





「お疲れ様」




「頑張ってるね」




「辛かったね」




「そう言って欲しかった



それだけなのにね」














綾人君。




クラゲに飽きたら




またタカになってくれないかな




その時は




私があなたに言うわ





「お疲れ様、頑張ってるね」って

綾瀬。垢変・2022-03-12
鷹は海月になりたかった
意味不
小説
短編小説
駄作通ります
感想聞かせてください
クラゲ
嘆きの13月



〔 カメレオン俳優の生涯 〕





「右手が勝手にやったんだよ…!」



「ホントだもん!


僕のこっちの手、勝手に動くんだ」























あれは幼稚園の年中の頃だったか



渚が今にも泣きだしそうな顔で



必死に訴えた事を



大人は誰もまともに取り合わなかった



保育士はもちろん、母親さえも


























でもそれは当然の事だった



まずカミングアウトのタイミングが



よくなかったな、と俺は思う



友達を右手で殴った後にそれを言っちゃ



周囲の人間には



言い訳にしか聞こえないだろう



そもそも"勝手に右手が動く"なんて



普通は有り得ない



























その事実を



渚も幼心に察した様で



それ以降、彼はただの一度も



人前でその話をしなかった





























だから俺だけだ



渚は間違ってない



嘘をついてもない


オレ
友達を殴ったのは「右手」で



渚じゃないと知っているのは



渚が遊んでいたオモチャを



横取りした彼奴に



俺は無性に腹が立った



そして、次の瞬間には殴っていた



だから渚は悪くないよ



慰める意味で



俺は渚の左手をそっと撫でた



















__




































「ありがとう」



_いいって事だ






机の上に並ぶ



100点満点のテストを見つめながら



渚は俺に小さく礼を言った



















"自分の右手は自分より賢い"


































渚は小学四年生でその事実を見抜く



算数のテストの時間



もうギブアップとばかりに



鉛筆を転がしていた左手から



俺はそれを奪い問題を全て解いてやった




その結果が、100点というわけだ
























渚は自分の右手は天才だと思った様だが



実際は少し違う



渚が寝ている間や



友達と遊んでいる間



俺は勝手に動く訳にもいかないので



暇潰しとして渚が授業で習った知識を



復習していた



ただそれだけの事だった



テスト中鉛筆を奪ったのも



渚を助けたかったというのは



理由の八割くらいで



残りの二割は暇だったからだ



それでも渚は俺を褒めた



「ありがとう」と言ってくれた



いいって事だ相棒





その日から勉強は俺の担当となった






























__


































『双子だったのよ、あんた』



渚の母親が



唐突にそんな事を言い出したのは



渚が高校二年生の時だった



「は?」



渚が俺の気持ちを代弁してくれる



その後ろに



渚はずっと1人だった



生まれた時から渚と一緒の



オレ
「右手」が言うんだから間違いない



と付け足してくれたら完璧だった




渚の母はおもむろに



一枚の小さな紙切れを渚に差し出す



『ほら、ここ


米粒みたいなのが2つあるでしょ


どっちかがアンタ


んで、どっちかがアンタの双子…


だったはずの子なんだけど


次検診に行ったら消えてたのよね


死んだとかもう一人に取り込まれたとか


諸説あるみたいだけど…』



聞きながら渚の体には鳥肌が立つ



俺も渚も直感した



俺の正体は、渚の双子だ






















__

































自室に戻った渚が口を開く



「あのさ、なんていうか


いつも、ありがとな」



その声が今までとは



少し違うように感じられたのは



きって気の所為じゃないだろう




俺はシャーペンを掴んで



"俺達一蓮托生だろ?気にすんなよ"



と綴った



渚は微笑んで



「うん、ありがとう」



呟く様に言い眠った



































__









大学の講義中



俺の隣に座った女が話しかけてくる



『渚君って両利きなの?』



「いや、左利きだよ」



『え?!


それなのに右手で文字書いてるの?』



すごいね、と彼女は言う



「まあ、左利きって何かと不便だし」



『へー、頑張ったんだねぇ』



感心したように褒められると



悪い気はしない

































そう、俺は頑張った



"自分はただの右手じゃない"



渚の双子だと知ったあの日から



渚が眠っている間



右手以外も動かせないか



必死に訓練して






















__































自室に戻ると「左手」は



いつかの俺と同じ様に



シャーペンで文字を綴る




" カラダを返せ "





俺はにっこり笑って答える






















「どうして?俺達


一蓮托生じゃないか」

綾瀬。垢変・2022-03-04
カメレオン俳優の生涯
ホラー
小説
短編小説
タイトルと内容あってないかも
一蓮托生
感想聞かせてください
嘆きの13月




俺の幼馴染は中二病だ




『深淵の世界に戻らねばなるまい



この力が世界を滅ぼしてしまう前に



世界の均衡を保つ為に



これは仕方の無い事なんだ



どうかわかってほしい』




登校時間が迫っているというのに




二度寝を始めようとする琉翔が




気持ちよさそうにくるまっている




羽毛布団を勢いよく剥ぎ取る





「はい、早く起きろー」





『なッ?!



僕のアルティメット羽棺に何をする!』





「ただの羽毛布団だろーが!



つか名前ださっ!」





『ダサくなどない!



ああもうあれだぞ



封印されし我が右手が疼きに疼く



貴様は僕を怒らせた



万死に値するぞ』






「どこの魔王だよ!」





『ふふふっ



闇を司りしこの僕に



いつまでそんな口がきけるかな』





「いつまでもきけるわ!」






『おっと



そろそろハデスとの会談の時間



混沌の世界に足を踏み入れねば…』





「目を覚ませ!色んな意味で!」





























中学時代は




毎朝こんな感じだった




琉翔と布団戦争を繰り広げ




結果的に俺まで遅刻して




生徒指導の教師に目をつけられ……




全く、ろくでもない奴だ




思い出したら腹が立ってきた




そういえば




俺が食べるのを楽しみにしていた




桃のゼリーを





『組織の魔の手が迫っている



この食料は危険だ



ソルジャーであるこの僕が



毒味をしてやろう



ふっ、心配するな



僕は毒では死なない



鍛えてるからな』




なんてふざけた事を言いながら




ちゃっかり全部食べやがったりもした




それも十数回




温和な俺は許し続けてしまっていたが




今こそ復讐の時かもしれない




十年分の恨み、受け止めるがいい




ふふふっ、といつかの琉翔の様に




不敵な笑みを浮かべながら




彼の部屋の扉を勢いよく開けた




その瞬間、彼と目が合う




琉翔は表情も変えないままに




じっと此方を見ているが




俺とて今日は引けない




遅刻はともかく




長年の桃ゼリーの恨みがあるのだから




しかし、琉翔に向き合った瞬間




思う様に言葉が出なくなった




もし彼が今口を開いたら




『僕の力、思い知ったか!』と




ドヤ顔で言うだろう




沢山の花に囲まれながら




闇の力の話をしたって




説得力に欠けるというものだぞ




「お、これ桃ゼリーじゃん」




俺はニヤリと笑う




「毒味しといてやるよ」




供えてあった桃ゼリーを一つ




くすめ盗って




これみよがしに頬張ってみせるも




琉翔はらしくもなく




黙って微笑み続けるばかり




そして、これは




そんな琉翔からの復讐への復讐なのか




甘いはずの桃ゼリーは




何故かとてもしょっぱかった




最後の最後まで




何も言えないでいるなんて




なんとも情けないので




せめてもと言葉を絞り出す



























































「琉翔、今までありがとう」





琉翔の遺影はやっぱり



無言で微笑むだけだった

綾瀬。垢変・2022-03-13
タイトル募集中
小説
意味不明
スランプだな
感想聞かせてください
短編小説
特に深い意味は無いです(((
嘆きの13月


いつか 、 ため息 は 、

夜 に 化けて 、唄 を 歌う と

嘘 みたい な ことを
誰 か が 言っていた。

僕 を 誘導する
嘘 を 包んだ 優しさ を

なぞったせい で

本当は 、大事だった人達が
離れて行く声に気づく事が出来ない。

あるはずだった 場所に

それは、無くなって、

辺り は 、静か に 、
悲しみ に 、揺れていた。

夜 が 地上 に 落ちて、
それを 朝 が 捕まえにきたら、

きっと、今日 と いう 日 の
僕 を 責め立てるんだろうな。

夢ばかり 見続けて、何 一つ
変わらぬ 日々 の そこ で

満たされない まま、

見たく 無い と 逸らしてきた
過去 と 不安 ばかり の 未来。

ずっと

後悔 と 哀しみ の

隙間 に 挟まって


取り残されてしまう 前 に
手 を 伸ばさなきゃ


雨 が 降ったら、きっと。

また 、雨 が 降ったら、もっと。

 

降り止まない 雨 に 濡れながら


湿る アスファルト を

背中 に 映す みたい に、

俯いていた。


「明日 は 、何か 変われば 良いな」


なんて


独りぼっち で 、 呟いて。


__ 「終」__

我狼(小説垢)・2022-08-30
ひとりぼっち
雨が止んだらきっと
哀しみを雨に例えて
雨は涙
小説
小説風
ノンフィクション
フィクション
半分フィクション
半分ノンフィクション
独り言
不透明な僕ら
哀の雨が降り注ぐ
解釈自由
生を吐き出す
感想聞かせてください










「嘘つきな彼の最後」















彼が吐き出す言葉は嘘ばかり

それでも吐く言葉はとても綺麗で

私の心を満たしてくれる。





















くたびれた白いシャツを身に纏う彼は

かすかな意識の中で私にこう言った

「誰よりも君を愛してる」





















嘘つきな彼の本当なんて

馬鹿な私は見抜けない


























涙と共に口にしたありがとうは

悲しい味がした。





















それでも彼の隣に居るのは

私が出口のない扉を開けたから。

























「これからもずっと一緒だよ」























死ねない私はそう語る。








︎︎

衰(タグ紹介・2021-08-02
感想聞かせてください
最後まで見てくれた人ありがとう
すーさんの短編小説

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
♯空に咲いた雫、地上に降りて



『好きです。』

それは出会ってすぐのことだった。

閑野 琉愛 シズノ ルア。

名前ですら知っていた。


『はじめまして。好きです。』


なんだ、なにかのゲームか。

僕はきっと遊ばれてるんだ、。

この人は学年、、

いや、多分、

この町一番の美少女だから。

でも彼女からは

そんな声色ひとつ感じなかった。

「あの、なんで僕なんですか_

てか、僕のことを知ってるんですか」



『当たり前じゃん。』



そういった彼女は、

今にもふわりと消えそうな、

優しい笑顔で僕を見た。

なんだ、そういうタチか。

理解した。

多分この人はこういう性格なんだ。

みんなの名前を覚えていて、

みんなに話しかける。

そしてみんなに好かれる。






僕は彼女が少し気になった。






彼女は笑っていた。

僕にかけた笑顔と同じように。

沢山の友達と。

でも、

中心人物だろうと予測した

彼女はどこにもない。



なにかあったのだろうか。

いや、僕には関係ないだろう…







僕には忘れなれない人がいた







大切で

大切で

とても大切で

大好きだった









でもある日

彼女の口から

『別れよう。』

の言葉を聞いた。

僕は今でも信じられない。

信じたくない。

貴女が遠くへ引っ越してしまった。

遠距離恋愛が嫌だったのだろうか_

いや、

僕が聞いても

何も答えてはくれなかった。

どれだけ僕が嫌だったのだろうか。

天使のような笑顔からは、

そんな素振りがわからなかった_










「もっと君になにかしてあげたかった」











『ねぇ、君。』











なんだ、また君か。

も僕を呼ぶ時にはそう呼んだ。

"ねぇ、君。"

と。

僕を呼ぶのが嫌だったのだろうか


















『 "
ね ね
ぇ ぇ
君 君
。 。
私 私
の の
話 話
聞 聞
い い
て て
る よ
? 。
君 君
が が
好 好
き き
で で
す す
』 "











なにかの間違いかと思った。




本当であって欲しかった。





でも、本当だとしたら、





何故 は戻ってきたのだろう_




『やっと気がついた?笑』





透き通った目



透き通った声



考えて見ればそうだった。



全部

全部


好き通った君と比べるには


十二分過ぎた。



思わず を抱き締めた。



この人が じゃなかったらどうしよう。

この人が じゃなくて、

琉愛だったら_


そんな普通なら考えられない


馬鹿げた考えは二の次、


いや

三の次、


十の次くらいだったかもしれない。













抱き締められなかったんだ。












琉愛を。














を。













『今までごめんね。そして、

ありがとう。』


彼女はそういった。


"大好きでした。"

"幸せになってね…!"




















あれから2年が過ぎた_

僕は幸せだろうか。

君が琉愛として現れて。

君のせいで僕は

君を忘れられないのではないだろうか_

僕の幸せは、

君を幸せにすることだろう。

でも今ではもう、

そんな話は

夢のまた夢。

その夢のまた夢の夢。

くらい。いや

それ以上の話だと思う。



『僕は君を幸せにできましたか_』

"私は幸せだったよ_"














数ヶ月前、

私は彼と別れた。


大好きだった。

大好きで大好きで大好きで。




だけど別れた。



私は病気だった。

こんな話、

恋愛漫画とか、

ちょっと感動する物語とか、

そんな話。

私には関係ない話。

私は逃げた。

君に打ち明けることなく。

遠くへ。

遠くへ。


そして死んだ。


私は後悔してなかった。










はずだったけれど、

君にありがとうくらい伝えればよかった。






私はいわゆる、

幽霊とやらになった。


君に会いに言った。




どうやら君は、

私が見えていたらしい。


君に気づいて欲しくて。

君ともう一度恋がしたくて。

私は名乗った。

閑野 琉愛と。

私の名前に少し寄せた。

君は鈍感だから。

なのに君はすごく鈍感だ。

私は2週間も頑張った。

私が告白したあの言葉を言ってから

君はようやく気づいたみたい。

私の言葉、

覚えててくれて嬉しかった。



抱き締められた。

抱き締め返した。

もちろん、

触れられなかった

君の温もりを感じて、

蒸発するように消えた。

"大好きでした。"

"幸せになってね…!"





ごめんねって言えてよかった。



ありがとうって言えてよかった。




大好きって言えてよかった。




君には幸せになって欲しいよ。












これが本当のさようならだね_

♯大空仰いで愛叫ぶ

霓薔 宙誚 ニジシキ ソラセ・2022-01-30
空に咲いた雫、地上に降りて
大空仰いで愛叫ぶ
小説
小説書いてみた
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おすすめに載ってたら教えて欲しいです
おすすめ載ってたら言ってほしー
めちゃめちゃ頑張ったよ
まじ俺にしては。
一人になると
宙誚50


「 人生 って こんなものでしょう?」

彼女は 、そう言って
プールの中へ 、飛び込んだ。

頭が可笑しい人だと思った。

真夜中に

仲良くもない
話したこともない 、

僕を呼び出して

急にプールへ 飛び込む なんて

彼女は 少し変わった人で、有名だった
いつも 学校では 一人 だった けれど
独り では なかった。

孤独 なんて

知らないような 顔をしていた。

彼女 曰く、僕 は「ロボットみたい」。


誰か を 敵 に 回すこと を 怖がり、

好き でも ない 人間 に
気に入られよう と

愛想 を 振りまいている 姿 が
そう見える、と

いつ 切れる か わからない
糸 に 必死 に 掴まって、

それを 、誰か に 切られても
切られてないよう な フリ を する。

それが 私 は、気に入らない。

嘘 ばっかり で 固めた その 仮面

そろそろ 外そうよ、

私 は 切れない 糸 を 掴んで
ここで 待っている から。


それは、ある 意味 僕 に とって

新しい 挑戦状 だった。

他人 が 僕 のこと を
どういう風 に 思っている か が
不安だった。知りたかった。

だけど 、皆 は

その 本当 の 応え を
教えて は くれない。

その度 に

愛されたくて 自分を売って、

どうしようも なく
溢れ出してくる 孤独 を

埋めるため に お互いを利用している。

その度、僕は

都合のいい 人間 と 認識され、

嫌なことも 、段々
断れなくなっていた。

毎日、毎日 、僕の背中 は 、
重み を 増していった。


それを 、彼女 は 、

何故 だか

よく 知っていた。



__ 「終」 __

我狼(小説垢)・2022-08-30
小説
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仮面を被った臆病者
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依存
共依存
虚しいだけ
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不透明な僕ら
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花束を君に
結び目


暗い 部屋 の 中 で 、独り、
布団の中で、スマホを片手に

「 生きる 意味 」 そう 、調べた。

時刻 は 、夜 の 12 時
これが 、僕の日課だ。

死にたい 訳じゃない。
ただ、生きたい 訳でもない。


無機質 に 光る 画面 を 見て
前向きな 人 の ポエム を 見て

また、これか と

溜息 を 付いて は

明日 に 怯えながら、眠るんだ。


塞いでいたら、

誰か が 、不幸 に なってしまう

それが 、嫌 で、立ち上がれば、

僕 が 、不幸 に なる。


不平等 だ 。時に、そう、思った。

僕 が 苦しい だけ の 世界 なんだ
どこにいたって、僕より皆幸せなんだ

そう思うことしかできない、僕を
作ってきたのは、誰 なんだ?

親 か ? 周り の 大人 か ?

否、きっと、他 ならぬ、僕自身だろう

何も かも、分からなくなって
だけど、答え なんて なくて。

でも、分からなくとも、世界 は 、進む


僕 だけ に 、

重力 10倍 かかってんじゃないか と
思う程、身体が 重くて。胸も苦しい


神様 って 、この世 に いるのかな?

いるはず なんて ないって。
信じても ない けれど

もし 、いるのなら、

助けて なんて 言わないから

この、理不尽 で 不平等な、
世界 を ぶっ壊してくれ

それが できぬなら、僕を消してくれ 。

悲しむ人 が いるから、
殺しは しないで ほしい

僕の事で、悲しむ人がいるのは、辛いし
嫌になってしまう程に 嫌いなんだ

僕も。世界も。


なんて 。 叶うはず の ない
願い事 を 今日も、また、零す。




本当に、不平等 で 理不尽な世界だ。

オンリーワン やら ナンバーワン やら
わんわん 吠えて 犬 みたい だと
思っていた 時

個性 を 大切 に って、
どこかの記事に書いてあった


でも、知ってるんだ。

現実で変わったヤツは 、嫌われてる と


皆、平等 に 、扱われてない。


綺麗事 の 裏 には、
汚さ が 、隠れ潜んでいる。


こんな 汚い世界 で、

息 を している 意味 は 、なんなのか
意味 を 求めるの が 、間違いなのか

答え の ない 、問い が 、溢れ出る。


今、こうして、僕 が 、まだ、

生きている のは

惨め に 死にたくない と 、

きっと、どこか で 、思っている から


僕 を 貶め 、苦しめた 奴等 は、
笑って 生きている のに

僕 だけ が、死ぬ訳 には、いかない。

今 ある、憎しみ すら 、
笑い飛ばせる くらい に
なって から、死にたい。


そう 思ってる から 、生きている。



色々 と、矛盾 だらけ ではあるが

死にたい 訳 じゃない
でも、生きたい 訳でもない

消えたい と 思う事は 、沢山ある。


誰か に 言った 所 で、
この 意味 は、きっと
理解されないだろう


矛盾 や 沢山 の もの を 抱えながら

人生 と いう 、何処 まで 続いてる か
分からない 道 を、これから 先も、

歩いてゆくしかない


幾度となく、明日 に 、怯えながら


 ─

我狼(小説垢)・2022-09-13
独り言
長文
小説風
小説
不平等
理不尽
世界
消えたい
意味
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不透明な僕ら
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不幸の蛇口を捻って
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私は~🔓note Cafe~に関わって
1年半ほどになります
この活動で学んだこと
そして感じたことはNOTE15のような
悩み,相談を言い合える相手や
居場所が欲しいと思い
このアプリを入れた人がほとんどだと思います
私もそうでした。私がこのアプリを始めたのは
2年前私が中学二年生のときでした
その時、私はいじめで苦しんでいました
集団での無視や悪口。
友達や好きな人にも傷つくことを言われ
毎日泣いて暮らし学校に行きたくないと
思い詰める毎日でした
そんな時、NOTE15と出会いました
最初は、軽い気持ちだった
"1人でも友達が出来れば"って
でもNOTEにいる人たちと
話すうちにどんどんNOTEにのめり込んで行った
私にとってNOTEは
かけがえのないものになっていた
そこからは、学校が辛くても家に帰ってくれば
大好きな人達と話せた
毎日が"幸せ"だった
note内で親友もできた。好きな人もいた。
"ネットだけの関係"って思う人が
いるかもしれない
それでも私にとってはNOTEの人は
家族と同じくらい大切な存在になっていた
それから、友人関係の悩みを相談したり
恋バナをしたり普通の人が出来てても
私が出来なかったことが
出来るようになっていた
その時、とても嬉しかった
みんなのおかげで勇気も出て
人に気持ちを伝えられるようになった
今になってたくさんの人に支えてもらって
いたんだと実感する
だから、次は私が誰かを
"助けたい""守りたい""支えたい"
そう強く思うようになった
色んな人から話を聞くと
"NOTEは変わってしまった"
そう言う人が多くいた
それを理由にやめていく人たちも沢山いた
私はNOTE内で辛いも思いをする人を
これ以上出したくない
私みたいにNOTEがあってよかった
って思う人が増えて欲しい
そう思ってnote Cafeを作りました
これを最後まで読んでくださった方は
きっと心が強く優しい人だと
私は思います
どうか私の想いが誰かに届きますように___

どうか感想を言って貰えると嬉しいです

りな𓂃◌𓈒𓐍・2021-08-01
〜🔓noteCafe〜
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