過去編1-1…雨の日のこと
日向Side
雨の日だった。俺は一人で路地裏にいた。猫たちの心の声を聞いた『今日はいいことがあるよ!』と、半信半疑だった。でもホントだった。その少年は俺と同い年くらいだった。
中「おいお前…羊に来るか?」
日「………羊?というか…君、名前は?俺は柳日向」
中「俺は中原中也。お前うち来るか?羊ってのは組織の名前みたいなものだ」
日「組織……」
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中也Side
雨の日だ。俺は路地裏で人影を見つけた。其奴は俺と同い年くらいの奴で、黒神の小柄な少年だった。其奴の顔を見た時、目が綺麗なエメラルド色だった。俺は其奴の事を気に入ってしまった。此奴なら何があっても離れないだろうと思ったから。
日「俺を泊めてくれるの?」
中「あぁ、その見返りで、組織に入って俺の側にいて欲しい」
日「わかった…ありがとう」
日向が急に泣き出した。
日「あり……がと……グスッ……拾ってくれて…………あのままだったら俺………今生きてるか分からなかった…グスッ」
それだけ嬉しかったんだろうな。俺は日向の頭を撫でた。安心したのか段々と泣き止んだ。
中「今から俺の仲間を紹介する」
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羊内
白「こいつが、入団希望か?俺は入って欲しいぞ!」
桃「私も!」
中「此奴は俺の側近になる!いいな?日向?」
日「あっ、はい!皆さんよろしくお願いします!」
そして、日向が、俺の側近になって約束をしたことがある。
中「日向、お前だけは、ずっと俺の側に居てくれ」
日「言われなくてもそうするつもりだよ。大丈夫、中也の側にいるよ?」
中「ありがとう」
日「お礼はいいよ!なんせ中也は恩人なんだし!」
その言葉が嬉しかった。此奴を本気で守りたいと思ったんだ。