#会えない

貴方の視界の中に、

貴方の声の先に、

貴方の笑顔の理由に、

私はいれなくて。


どうしてもと思ったときの

救済処置は見当たらないまま。

瞼の裏に咲くのは君の笑顔で

眠りかけの世界でまた君を探す

夢の中で逢いたくて眠気に身を預けるの

花火と沈黙の間に流れた時間が愛おしくて

言えなかった言葉と夜空が2人を照らして

その感情は全部花火が攫ってったの＿＿。

君がいるから暑いのか、

夏だからときめくのか。

この季節に恋してる

それだけは確かだった

空と海の間に、私の居場所があった

波に揺れるガラスの心は脆く儚くて

足跡が消える前に名前を呼んでと。

君がいなくても春色の花は満開になったけど

君がいないと僕の世界は開花もできないんだ

貴方のことを全て忘れてしまう前に、

記憶の瓶いっぱいに詰めて

心のなかに飾ってしまおうか。

今日も明日も明後日も

貴方に会えないなんて、

神様は意地悪なことするのね。


久しぶりに会った貴方の顔が、

私を見た瞬間

ぱぁっと明るくなったらいいのに。

「忘れないで」と君の声が聞こえてくる

君は私が忘れられない程に近くにいるよ

貴方に会えないと知っていても、

期待してしまう夜。


どうせ会えっこないと

ため息をつく朝。


もし何かの偶然で会えたらなんて

妄想してしまう授業中。


ふとしたことで

貴方の話題が出てくる部活中。


意外とみんなに好かれてた

私がずっと片想いしてた先輩。


もう会うことはないと思う
けれど、

最後に一言だけ。



貴方のことをずっと

想っていました。

貴方に会えない日を数えるより、

貴方に会えた日々を数えた方が、

何倍も楽なのに。

これから10日間、貴方に会えない。

貴方の姿も見れない。

貴方と同じ場所に、

地域に、都道府県にいれない。

楽しみなはずなのに、少し寂しくて。

前もこんなことあったなー

なんて思いながら、

今日貴方にさよならと言った。


明日は部活を休むこと、

友達に話してたら貴方が近くにいて、

横目で貴方が私を見ていることに

気付いてしまった。

貴方の視線に気付きながら、

しらないふりをした。

きっと私の思い込みだ。

意識しすぎてそう見えてるだけだ。

ちょっとしたことで両想いを

期待してしまう私を否定して、

でもやっぱり期待してしまった

私もいた。


また10日後、貴方にお久しぶりと

言ったとき、

自然に笑っていられるように。

心の拠り所は君だったのに

君は私のこと忘れてしまったのかな

画面越しの向こうの君の様子が気になるの

信じれないだけで、

貴方がこの世界にいるって

分かってはいるよ。


でも不安や寂しさは

全然消えなくて。

好きな人に会えること

それは当たり前ではない

それはわかっていた


会える明日が

長く続いてくれたらよかった

なんて今更かな

本当に笑えるよな

6/29　306日　第2部