#逝きたい

花弁一枚一枚に

綺麗事だけ並べたら

水分不足だって

枯れてしまうから

死にたいって呟きながら

寒いって暖を取るくせに

"君の人生は無駄じゃない"

そんな綺麗事を言うなら

生きるだけで偉いと言うなら

藻掻いて生きる僕に褒美をくれよ

こんなに生きずらい世界でも

下を向いて道端を歩いたなら
ｼｱﾜｾ
誰かが落とした幸福なるもの

探せば見つけられるだろうか

夜の情緒に惑わされ

死にたいって口遊んで

眠りにつくんでしょ

ある日急に苦しみは激しく

スコールのように降り注ぐ

降り続く理由は分からずに

容赦ない驟雨に立ち尽くし

身を隠せる場所を探すだけ

静寂なる雪の気配、凍える指

記憶は気怠く、夢は遥か遠く

無様に生きる僕、死が怖くて

白い世界にただ消えたいだけ

僕は問う

いつの日か枯れるのに
どうして花は咲くのか

いつの夜か流れるのに
どうして星は煌めくのか

地の果てに沈むのに
どうして月は昇るのか


僕は君に問う

理由も価値も希望も見出せず
どうして僕は生きゆけばいいのか

あの季節に戻ることさえできずに

優しさや安らぎは彼方へと攫われ

切なさや儚さは波の如く押し寄せ

僕の生きる力を使い果たすまでは

終わることなく、思い出に光る海

陽光を浴びた花に問うた

窮屈な道端にいる意味を

生きる価値があるのなら

どうか少しは分けてくれ

生死の選択にも迷う僕に

想い出の中の君に恋しても

愛にかわることはないのね

空が綺麗だから
逝きたいと思った

色違いだったとしても笑われない

そんな世界を生きてみたいのです

絳響に悠揚として薄暮に見とれ

暮色から入相に変わる一時の候

水溜まりに映る月を見ている様

誰かの為に生きれないから

せめて自分の為に生きたくて

それさえも出来ない僕は

生きる価値なく強がって

それでも大丈夫って呟いた